日本の文学賞

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小やぎのかんむり

小学館児童出版文化賞

小やぎのかんむり

市川朔久子

父との関係に苦しむ中学生の夏芽が、山寺でのサマーステイを通じて自分の感情と向き合う児童文学。小さなヤギとの出会いが心を動かす。

児童文学家族山寺ヤギ成長

作品情報

小やぎのかんむりは、受賞歴にふさわしい密度で人と世界の関係を見つめる。

市川朔久子の『小やぎのかんむり』は、受賞対象として確認できる作品である。公開書誌や出版社情報で単行本化を確認できる場合は識別子を記録し、単独書籍として確認できない場合は雑誌・掲載媒体の識別子を流用していない。

レビュー要約

  • 重い家族の問題を扱いながら、山寺での交流を通じて静かな希望を描く点が評価される。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2016-04-26
ページ数
258ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 2.2 x 19.5 cm
ISBN-13
9784062200059
ISBN-10
4062200058
価格
1540 JPY
カテゴリ
本/絵本・児童書/読み物

小学館児童出版文化賞受賞! 厳格で上から物を言う、父。それに従う、母。中学3年の主人公夏芽はそんな毎日を捨て去るように、遠く離れた寺でのサマーキャンプに応募する。だが、参加者はたった一人で…!? うたをうたうといいよ。かなしいときはね、すきなうたをうたうと、じかんがたつよ。 人里離れた小さなお寺でのサマーキャンプを通し、人の優しさを知る、感動の物語。 心の中の小さなあかりを丁寧に描いていく、注目作家市川朔久子の4作目。 ■■■全国の書店員さんから応援の声を頂きました!■■■ ・ 中学生のとき出会えていたら、どんなに楽になってただろう。子供たちのたくましさと、人間らしくあたたかい大人たちの優しさが、愛しい物語でした。(丸善丸の内本店 兼森理恵さん) ・ 胸が苦しくて苦しくて、涙をこらえるのが大変でした。でも重かったからこそ「宝だ」という言葉が本当に心に響きました。子どもはもちろん大人にも、むしろ大人にこそ読んでほしい!(ジュンク堂大宮高島屋店 中桐裕美さん) ・ 互いの出会いと交流こそが宝であり、私自身もこの小説と出会えたことを宝もののように感じます。出会えたことに感謝です…!(文教堂書店二子玉川店 高橋茜さん) ・ お風呂の中で泣きました…一気に読み、汗だと思ったら涙が流れていました。(長谷川書店ネスパ茅ヶ崎店 永島幸世さん) ・ すぐに強くなることはできないけれど、大切な人が見てくれる「自分」にふさわしく生きようと思える本です。(ジュンク堂書店藤沢店 鈴木かがりさん) ・ 読み進めれば進めるほどに、夏芽の苦しさややりきれなさが伝わってきて、心がギュっとなりました。「この子は宝なんだから」という夏芽の心からの叫びにふるえました。子どもだけでなく、かつて子どもだった人にも是非読んでほしい一冊です。(ジュンク堂書店藤沢店 鈴木沙織さん) ・ この物語の主人公「夏芽」は一見すると幸せそうだが、実は苦しい。そんな彼女を包み込むお寺の皆さんの気持ちが伝わり、読んでいて嬉しい。読むだけで嬉しくなるなんて! この先の雷太のことが気がかりだが、そんな余韻も残しながら、葉介との別れのシーンがまさに青春だった。(マルサン書店仲見世店 小川誠一さん)

福岡県生まれ。福岡在住。『よるの美容院』で、第52回講談社児童文学新人賞を受賞。『ABC 曙第二中学校放送部』が日本児童文学者協会新人賞住所う、第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書、ミュンヘン国際児童図書館国際推薦児童図書目録に選出される。他に『紙コップのオリオン』(以上講談社)等がある。

レビュー

  • 子どもにはもちろん、大人にも読んでもらいたい

    世界には光と闇があり、善と悪がいて、愛と憎しみに満ちています。 闇があるから光は輝き、悪があるから善は気高く、憎しみがあるから愛は尊いのも事実です。 子どもの目に、この事実はどう映るのでしょう? 愛を信じられなくなるでしょうか? 憎しみに沈んでしまうでしょうか? 相反する二つを、こころに受け容れて、包みこむ。 そのくりかえしが、成長なのかもしれません。 子どもだけでなく、大人にも必要なことだと思います。 じっくりと考えたくなる物語です。

  • 破れていた上にセロテープ

    新品購入したのに、表紙が破れていただけでなく、セロテープで修正されて送られてきた。 故意以外のなにものでもない。ありえない。 検品などされないのでしょうか。 楽しみにしてていたのに気分を害しました。

  • 反則的に可愛いタイトルと可愛い表紙。

    中三の夏芽は、サマーキャンプに田舎のお寺を選ぶ。が、応募者は彼女一人……。そして、夏芽の長くて短い夏休みが始まる。 そこへ迷い込んできたのは幼い雷太。母親が置いて行ったという。夏芽は世話をしようとするけれど、雷太はなかなか心を開かない。やがてそのわけもわかってきた頃、夏芽は自分自身が抱えている問題を向き合わなければと思い始める。 大人への不信だけを書くのではなく、かといって大人への信頼だけを書くのではなく、次の一歩へと進むための物語。 ぜひ、可愛いタイトルと可愛い表紙のイメージを保持したまま読み進めてください。 一作ごと、確実に何かを探り当てている市川は、今作でも子どもの本の枠を拡げました。

  • かわいいタイトルと表紙らは想像もできない重い話

    中学3年生の夏芽は、ケガの療養のために自宅にいる高圧的な父から逃げるために、山寺のサマーステイに参加することにした。そこには、ちょっと変わった(不真面目な?)住職と、その孫娘、修行中の若い僧侶がいたが、参加者は彼女一人だけだった。最初の晩、彼女は自分の布団の中に眠る子どもを発見する。それは、母親からここに隠れているように言われた5歳の男の子だった。彼らの奇妙な同居生活(サマーステイ?)が始まる。 話が進むにつれ、かわいいタイトルと表紙の写真からは想像もできない重い話が広がる。その重さが、田舎の美しい光景と人々のやさしさに晒され、癒されていく。 ユーモアを挿み込みながら心の痛みと向き合うところが市川朔久子らしい。 虐待されていた子どもが新しい環境にすぐに馴染んでしまったり、思春期の少女が、ただただ真面目に自分の罪と向き合ったり、……う~ん、ちょっとそれはあまり現実的じゃないでしょうと思われる点も散見しましたが、それでも、前を向いていきたい若者たちのエネルギーで読ませてしまいます。 難易度は高学年ですが、内容を考えると中学生で良いと思います。

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