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新装版 原子炉の蟹 (講談社文庫 な 17-3)

江戸川乱歩賞

新装版 原子炉の蟹 (講談社文庫 な 17-3)

長井彬

原子力発電所建設に伴う疑惑や陰謀を扱った社会派ミステリ。作者が受賞作として発表した代表作の一つ。

原子力社会派告発

作品情報

原子力発電所建設に伴う疑惑や陰謀を扱った社会派ミステリ。作者が受賞作として発表した代表作の一つ。

原子力発電所建設に伴う疑惑や陰謀を扱った社会派ミステリ。作者が受賞作として発表した代表作の一つ。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2011-11-15
ページ数
457ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784062771115
ISBN-10
406277111X
価格
199 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

原発建屋内の密室殺人。乱歩賞受賞作を復刊原子力発電所は巨大な密室か。社会派の傑作が甦る。九十九里浜原発。関東電力の下請け会社の社長はなぜ建屋内で殺されたのか。綿密な取材に裏打ちされたリアル。

レビュー

  • 30年前の作品とは思えませんっ!

    実は、本のタイトルはずっと昔から知ってたんですけどね。最近になってこの作品誕生のきっかけになったお話というのをWebで見かけて、そういえばと思い立って読んでみました。日本人作家のミステリーって読まないほうなんですが、これは面白かった。読みやすく一気読みができる作品です。ちょっと2時間ドラマっぽい感じでしょうか。浜岡原発で働いていた人が、高度な放射線を浴びる建屋内に入ったとき、防護服を通じて蟹の足音のような耳鳴りがしたとか、その後も耳鳴りが鳴り止まずノイローゼになってしまったとか、その話をきっかけにこの話の作者の長井氏は取材を重ね、本作を書いたとか。ご本人に聞いたわけではないので真偽はわからないけれど、いまでもずさんな原発内の安全管理が時々表ざたになるくらいですから30年以上も前の原発ではいったい何が行われていたことか・・・。しかし、誤解のないように申し上げておきたいのは、この作品は反原発の意図とか批判がましいところはほとんどありません。殺人事件ミステリーの路線を外れない、その意味では身構えずに読める作品かと思います。 とにかく30年前に書かれたとは思えない、違和感のない出来です。もちろん、インターネットとかケータイ電話みたいなアイテムは出てきませんが決して物足りなさはありません。 おススメの一冊です。

  • 今を世界を予言したかのような、30年前のミステリー!

    本書は、スリーマイル島原発事故の翌年――1981年に出版された。 「原子炉建屋」という最先端の密室での殺人事件を扱う推理小説だ。 原子炉建屋……それは物理的な密室であり、社会的な密室でもある。 そこには「隠蔽」体質も伴う。 「フクシマ」でも同じではなかったか。 30年前の推理小説とは思えぬほど、「現代」と符合している点が多い。 問題をなかったことにする隠蔽体質は、 東電や「官」だけに由来するのではない。 「民」にも内在するというのが、この本の「ミソ」でもあるだろう。 我々は完全なる被害者ではないのだ。 決して、カタルシスのある推理小説ではない。 むしろ問題提起のまま終わる感じだ。 しかしそのことが、「隠蔽」「密室」の空恐ろしさを表してもいる。 原発への賛否にかかわらず、読んでおきたい一冊である。

  • ムラサキツユクサ

    今の福島原発事故が恐ろしく感じられる。 発電所の日常が描かれる。 本当ならば本当に恐ろしいことなのだ。

  • 原発を巡るミステリー

    およそ、30年前に本書を読んだ時は,何と,最先端の科学を駈した原子力発電所が、手作業がかなりの部分を占めていると聞き驚いた記憶があり(東海村での、原発事故がやはり手作業による悲惨な事故が記憶に新しい)、今回、再読したところ、驚いたのは、本書のまさに先見性なのです。今の危機的状況だからこそ、本書のような社会派の優れた作品の必要性を痛感した次第です,ぜひ読んでください。

  • とても良い❗

    日経の書評家の記事を見て買いました。30数年前の作品を感じさせない面白さでした。

  • 事実は小説よりも奇なり。

    帯の宣伝文句は 「今だからわかる、この小説の凄さが」 この本の初版が1981年、最初の文庫化が84年。火曜サスペンス劇場枠でのTVドラマ化が87年(私が原作を初めて読んだのは、このドラマを見た後)この謳い文句にウソはなかった。 東海村での臨界事故や双葉町で起きた原発事故と、この本を改めて重ね合わせてみて、電力会社の隠蔽体質や現場で作業に当たる下請け労働者の苛酷さが、40年近く経ってもまったく変わっていないことに驚かされた。 ただ、そちらの描写に重きが置かれ過ぎ、犯行の動機や殺人トリックの解明がお留守になった感が否めなかったので、減点1。 ついでにドラマ版の再放送もやってくれないだろうか、日テレさん。

  • 古くなっていない原子炉情報ミステリー

    情報ミステリーの黄金時代の傑作の一つだが、なにぶん題材が最先端の原子炉だし、もう三十年も経ったので、情報はすっかり古くなったと思っていた。しかし、ニュースで原発の内部事情をいろいろ教えられ、久々にこの本を読み返してみると、どうも、情報はあまり古くなっていないらしい。不思議なことである。

  • 火曜サスペンス劇場でドラマ化

    原発を題材にしたミステリー。昔、火サスでドラマ化されてました。

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