作品情報
地に足のつかない感覚を、言葉と身体の揺れとして描き出す。
のちに文庫版の作品集にも収録された初期作で、初期の多和田葉子らしい感覚のずれとことばへの意識が際立つ。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2014-04-11
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.5 x 0.9 x 15 cm
- ISBN-13
- 9784062902274
- ISBN-10
- 4062902273
- 価格
- 1980 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
独特な作風と言語・文化への鋭く繊細な洞察から生まれる多和田ワールドの魅力が横溢する作品集。「かかとを失くして」「三人関係」「文字移植」 群像新人賞受賞作を含む初期中編3作。 独特な作風と言語・文化への鋭く繊細な洞察から生まれる多和田ワールドの魅力が横溢する作品集。 【底本】 かかとを失くして/三人関係……『三人関係』(1992年3月 講談社刊) 文字移植……『文字移植』(1999年7月 河出文庫刊)
レビュー
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言葉の洪水!
日本人のノーベル文学賞候補は、村上春樹だけではないらしいです。 そんな国際的な作家の一人がこの多和田葉子という、ドイツ在住の作家さん。おじさんは、ハルキストとまでは行かない程度の村上春樹ファンで、彼の作品は全て読んでいて、それぞれの作品のイメージの世界に浸るのが好きな、そんな程度の読者です。 純文学愛好者ではないので、この本でこの作者の文章に初めて触れてみて、カルチャーショックを受けた次第です。 まず、文章に句読点がない。なので、修飾関係が非常にわかりづらいというか、曖昧なので、めまいがしそうでした(^^;) 「かかとを失くして」(ちなみに、『失くして』はATOKでは変換できませんでした・・・・)は、改行、段落も数ページない、話し言葉が「 」で区別されない。などなど、気の小さい私などは、いったいこれは、どんな本?と、どきどきしながら一気に2回読み通しました。内容的にはこの本に収められている3つの話の中で、一番わかりやすいというか魅力的なストーリーです。 とはいえ、シュールとも違う、不思議な感覚を味わいました。 あとの二遍も、びっしりと並んだ言葉に浸っていなければなりません。私には、「文字移植」は読んでいて苦痛でした。これが延々続くのか???? ともあれ、久々に真剣に(*^_^*)文字と格闘した中身の濃い時間を過ごせました。たぶん、ものすごくイメージが横溢するタイプの人なのでしょう。右脳と左脳がこれでもか、と格闘し、血流が巡ります。 もう少しこの作家さんの作品を読んでみて、またレビューしたいと思います。もう少し、参考になるレビューが書けるかもしれません。 しかし、文庫版で1500円!これでは文字離れもするわな。
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どたばた
筒井康隆と安部公房と小野洋子?多和田葉子さんが国際的に高く評価されていることは知っていますが、それほどの作家だろうかと疑うような作品もありますね。正直読み続けられないことが多いです。『献灯使』なども読むに堪えないと感じました。安部の「デンドロカカリヤ」や『第四間氷期』の影響を感じるにしても、安部を超えているとはとても思えない。「三人関係」はまだよかったかな・・・?
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三篇とも傑作、最高に充実した読書時間
日本で滅んだと思った、純文学がドイツで暮らす多和田葉子のなかに生きていた!『献灯使』のほうを先に読んだのだが、圧倒的な文学的情熱に驚いて、この本を読んだ。みんなカフカやゴーゴリの影響だというが、「三人関係」の書出しの透明度の高い映像の喚起力は、独自の才能である。また、「文字移植」の作品中の《翻訳文》は、まるで多和田葉子自身の《詩》のような魅力があって、高揚感をおぼえる。久々に現代に《純文学の喜び》を見出した。
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体験として一度読むべきかもしれません
最近文庫版ででた『聖女伝説』とあわせて読みました。 詩的な揺らめきにメロメロになりました。
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カフカもどきのあまり面白くない話し
いままでまったく知らなかったが、最近たまに名前を見かけるので読んでみた。 「かかとを失くして」だけ読んだ。 デビュー作だから仕方がないのかもしれないが、書き慣れていない感じで話しのつながりが悪いし、描写が足りないので唐突だったり、不自然だったりする。変わった女性が書いた理解しづらい話し、共感できない話しという感じだ。これは売れないだろうな。26年前にデビューしているのにいままで聞いたこともなかったのも納得できる。相手を知らずに書面で結婚するって、人身売買か?
関連する文学賞
- 群像新人文学賞 第34回(1991年) ・受賞