奏のフォルテ
元・天才ホルン奏者の遠峰奏が、憧れの演奏家から音楽への愛を否定され、自分の音と人との関わりを探し直す青春音楽小説。音楽を挟まなければ人と向き合えない少年が、仲間との出会いを通して防音室の外へ踏み出していく。
作品情報
ホルンだけが息をさせてくれる少年が、自分の音に足りない「愛」を探す。
第58回講談社児童文学新人賞佳作受賞作「さよならシュトラウス。」を改題して単行本化。遠峰奏は、世界で通用するソリストを目指すほどのホルン奏者だったが、憧れの人物から音に愛がないと言われる。音楽を介さないコミュニケーションが苦手な彼は、同世代の演奏家や吹奏楽部の仲間と関わる中で、技術だけでは届かない自分の音を探していく。
レビュー要約
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読者からは、音楽への情熱と不器用な人間関係が強く響く青春小説として支持されている。主人公の欠点も含めて愛着を抱かせ、読後には前向きな高揚感が残る。
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読者には、クラシック音楽の描写と少年の孤独が印象に残る作品として受け止められている。音を通じて人に近づく過程に、爽やかさと切実さの両方がある。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2018-07-19
- ページ数
- 242ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.9 x 1.7 x 18.9 cm
- ISBN-13
- 9784065120989
- ISBN-10
- 4065120985
- 価格
- 1320 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物
マウスピースにキスをするときだけ、ぼくは息ができる……元・天才ホルン奏者、遠峰奏の「愛」をさがす輪舞曲! 講談社新人賞佳作!チャイコフスキーのフォルテ4つの読み方と同じくらい、女子の気持ちってものがわからない。そもそも、音楽を間にはさまず、だれともコミュニケーションが取れない。それなのに、もっとも愛するソリストから、音楽への愛を否定された、元・天才ホルン奏者、遠峰奏14歳の「愛」をさがす輪舞曲! ぼくは勇気がほしい。自分ひとりの音だけに満たされた防音ルームから飛びだして、誰かの心に踏み込む勇気。そのことで傷ついたってかまわないと思えるくらいの勇気が。 ――本文より チャイコフスキーのフォルテ4つの読み方と同じくらい、女子の気持ちってものがわからない。そもそも、音楽を間にはさまず、だれともコミュニケーションが取れない。それなのに、もっとも愛するソリストから、音楽への愛を否定された、元・天才ホルン奏者、遠峰奏14歳の「愛」をさがす輪舞曲!
作家。京都外国語大学学士(日本語学)、エディンバラ大学修士(犯罪学)。2012年に、児童文学者協会第56回創作教室で泉啓子氏、最上一平氏に師事。本作は、第58回講談社児童文学新人賞佳作受賞作。千葉県在住。
レビュー
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おもしろかった!!
音楽に疎い私にとっては少し難しい専門用語もありましたが読み進むうちにどんどんと引き込まれていきました。話の展開がぐいぐいと来て次はどうなるんだろう…?と期待と少しばかりの心配が入り混じった気持ちになり気が付けば主人公の奏の立場に居たりその親の立場に居たりしてました。思えば児童向けの本を手にしたのは何年振りか。子どもの頃は無類の本好きで様々な児童向けの本を読み漁り青年になるにつれて司馬遼太郎や山岡荘八・山本周五郎などに傾倒し今に至りますがそんなおじさんが久々に児童書である本書を読んで「おもしろい!」とあの日・あの時の子どもの頃に帰れたことに感謝できる一冊でもありました。子どもから大人まで是非読まれることをお勧めできる秀作です。
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良し悪し無し
並。
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不器用ながら、少しずつ仲間に歩み寄っていき、「愛」を知る少年の物語
「伝わるんだろうか、こんなシンプルな言葉で、表現で。」 不器用ながら、少しずつ仲間に歩み寄っていき、「愛」を知る少年の物語。もどかしい。 最後の一曲の中で、物語にかけ合わせて音楽の表現が次々と変化していくところが素敵でした。締めくくりは、シンプルに、自分の素のままで。 登場する音楽が近現代が主だったのも、個人的には好みでした。その組み合わせでプログラムを組むのか、という驚きとわくわく感、自分も物語の中に入り込んで聴きたい気持ちになりました。 主人公を、ホルン吹きにしたのがこの物語の深いところだと思っています。通常ソリストであるピアノ、バイオリン、だったら天才or唯一無二の孤高になるストーリーが思い浮かびますが、ブラスバンドにも、オーケストラにも、木管にも入っていける、という意味では、確かにホルンは特別な存在です。 どう仲間と、音楽と付き合っていくのか、主人公の成長に注目です。