作品情報
誤報のあとに残る波紋から、情報社会の悪意と責任が浮かび上がる。
『歪んだ波紋』は、新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディアをめぐる五つの物語で構成される。真実を伝えるはずの情報が、誤報、沈黙、娯楽、権力と結びついて人を傷つける。記者出身の著者が、報道の現場感と小説的な仕掛けを重ね、情報の受け手である読者にも問いを突きつける作品。
レビュー要約
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社会派小説としての切り口が評価され、報道の現場を題材にした緊張感と現代性が支持されている。短編ごとの視点が変わるため、情報の歪みが社会の複数の場所へ広がる感覚を味わえる。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2018-08-09
- ページ数
- 275ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 14 x 2.5 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784065123515
- ISBN-10
- 4065123518
- 価格
- 900 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
記者は一度は未知の扉を開けるものだ。「黒い依頼」――誤報と虚報 「共犯者」――誤報と時効 「ゼロの影」――誤報と沈黙 「Dの微笑」――誤報と娯楽 「歪んだ波紋」――誤報と権力 新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア――情報のプリズムは、武器にもなり、人間を狂わす。そして、「革命」を企む、“わるいやつら”が、いる。『罪の声』の“社会派”塩田武士が挑む、5つのリアルフィクション。誤報の後に、真実がある。 騙されるな。真実を、疑え。 悪意が、「情報」という仮面をかぶっている。必要なのは、一人一人のジャーナリズムだ。18万部のベストセラー『罪の声』から2年。”社会派作家”塩田武士が描ききった、この世界を生き抜くためのリアルフィクション。 「誤報」にまつわる5つの物語。 「黒い依頼」 ――誤報と虚報 「共犯者」 ――誤報と時効 「ゼロの影」 ――誤報と沈黙 「Dの微笑」 ――誤報と娯楽 「歪んだ波紋」――誤報と権力 新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア――昭和が終わり、平成も終わる。気づけば私たちは、リアルもフェイクも混じった膨大な情報(ジャンク)に囲まれていた。その混沌につけ込み、真実を歪ませて「革命」を企む”わるいやつら”が、この国で蠢いている。松本清張は「戦争」を背負って昭和を描いた。塩田武士は「情報」を背負い、平成と未来を描く。 全日本人必読。背筋も凍る世界が見えてくる。
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。
レビュー
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一般人には少し難しめ
読み応えはありました。 ヤフーニュースの見方やみ〇ねや等の番組、全て歪んで見えます。特に最近のメディアの出来事が、既に想定内だったのでは… 作者の背景描写が想像をかき立ててくれるので私は好きです。
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記者志望
真実とは何か。どこを切り取るのか。誰が切り取るのか。あなたの目で見たものは真実か。 1日で読み切りました
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いまいち
[罪の声」があまりにおもしろかつたので、この作者の作品を欠かさず文庫になり次第依光図けているが、この作品も面白なくはないのだが、なかなか、作品の中へ入れなかつた。
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記者の目線
予定より早く到着して ありがとうございました。 塩田さんの記者として目線が 毎回楽しみに読んでいます。
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フェイク・ニュースとレガシーメディア。テクノロジーが引き起こす新しい"社会革命"。姿を見せ始めたネット社会の恐ろしさ。
虚偽の報道で利益を得る者、訂正されない誤報とメディアの責任。ジャーナリストの矜持と個人の見得と名声。中盤までの展開からこのようなテーマを想定していたが、"レベル"が違った。終盤の圧倒的な展開に著者の凄みを思い知らされた。 それぞれがジャーナリスト個人の姿を追う連作短編集の形式で物語は進行する。巨大新聞社の体質、虚報がもたらす被害者の悲劇の人生、ネットの出現と新聞離れ、記者という仕事のやり甲斐以上の誇り(p115)、テレビの堕落、司法権力とメディアの結託・特権。そして、匿名性とネット時代の人権。 新しい時代の、得体の知れない大波(p270)に抗うこと。 タイトルの「歪んだ波紋」の意味は、最終章で明らかになる(p272)。そしてその処方箋も。 フェイク・ニュースとレガシーメディアとの関係。テクノロジーが引き起こす新しい"社会革命"。これが真実なら恐ろしい事態が進行していることになる。メディア・リテラシーが問われて久しいが、彼らはその上を行く。厳しい現実だ。
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面白くない
面白い作品を、テクニックを駆使して、 無理やり作り上げて、短編の登場人物が 少しずつつながるといった、よくある 手法で読んでて何が言いたいのか いまいち分からす、面白くなかった です。 「罪の声」が、意表をついて 面白かったので、期待しすぎた のかもしれませんね・・・ 次回作に期待君です。
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巧妙な構成で描かれるメディアにおける捏造
誤報、虚報、捏造。今や多くの人間が特にマスメディアにおいてこういった行為が蔓延っていると 信じて疑わなくなった。元新聞記者の著者もこういったメディアの裏の顔にスポットライトをあてて、 大いなる警鐘を鳴らしたのが本書である。まず、この本の構成が巧妙に出来ている。冒頭の 「黒い依頼」で地方新聞での交通事故の報道が描かれる。ここにおいて、被害者をはねた車は 被害者自身の車、つまり犯人は妻であるという誤報。この後、4編の「短編」が描かれ、それぞれ 大手メディアの誤報や捏造だ。だが、読んでいくうえで、この合計5編がすべて関係しており、 これは連作、いや一つの物語であることを読者は知ることになる。なぜ捏造をする のか。現代のマスメディア全体を否定しようとする活動家たち。いや、それだけではなかろう。 今、国民、全世界の人間にとって、マスメディアは決して信頼に足る組織ではなくなっている。 ここに本当の意味での深刻な危機感を抱くメディアの人間はどれぐらいいるのだろう。現場を 知っている作者だけに面白い作品となっている。
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「情報社会」の今を考えるきっかけ
「罪の声」で圧倒され次の作品を読んでみたいと手に取った作品でした。さすが元新聞記者をされてだけあって「情報社会」の誤差がもたら色々な問題を4つのテーマにした作品は一気に読むことが出来ました。普段何気なくさまざまな情報を耳にしていますが、考えさせられる一冊でした。ドラマにもなりましたが、ドラマと原作は別物だと思うのでもう一度じっくり読んでみようと思います。
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