作品情報
仕事を失った世界で、あらためて何を託すのかを問う。
講談社の単行本。巨大AIと人類の関係を軸に、働くことの意味を圧倒的なスケールで描く。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2020-04-22
- ページ数
- 384ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 14.1 x 2.6 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784065177150
- ISBN-10
- 4065177154
- 価格
- 1980 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
今日も働く、人類へ 至高のAI『タイタン』により、社会が平和に保たれた未来。 人類は≪仕事≫から解放され、自由を謳歌していた。 しかし、心理学を趣味とする内匠成果【ないしょうせいか】のもとを訪れた、 世界でほんの一握りの≪就労者≫ナレインが彼女に告げる。 「貴方に≪仕事≫を頼みたい」 彼女に託された≪仕事≫は、突如として機能不全に陥った タイタンのカウンセリングだった――。 アニメ『バビロン』『HELLO WORLD』で日本を震撼させた 鬼才野﨑まどが令和に放つ、前代未聞の超巨大エンターテイメント。
【野崎まど(のざき・まど)】 2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。
レビュー
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仕事好きに寄り添う作品
仕事が嫌い、早く帰りたい、残業は嫌だ、休日を増やせ、というのが基本的に人間の欲求として描かれるが 本作はそれを踏まえた上で様々な前提条件をSF的に付与して、 さてここからどうする?と物語をはじめている。 働くという事について考えさせられる一冊だ。 共感出来る人は少なそうだからこその驚きの面白さがあった。
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紙の本はお勧め
いつもはKindle版で買うことが多いのですが、この本はチタンカラーの装丁が綺麗なので紙の本もお勧めです。カバーを外したところの写真を添付します。本書のストーリーはSFと言っても堅苦しく難しい事はあまり登場しないので取り付き易いと感じます。ファンタジーや神話に近い印象もあり展開が楽しめました。
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異なる知性とのコミュニケーション物
異質な知性であるタイタンとのやり取りを繰り返していき、終盤でかなり倒錯した結論えと至り、爽やかに終わる。それが素直に読んだ場合の印象なんだが、オチをどうとらえたものなのか実の所今も悩んでいる。 あのオチは最初の方の描写につながる物だが、その最序盤の展開があまりにも都合がよすぎる。 作中のある描写からして序盤のあの人物は「作られた」存在だったのではないのか、そもそも本来フォロー可能であったはずの危機をあえて放置しあのような迂遠な行動を登場人物達になぜ取らせたのか。 大々的に体制の移行をするためのものだったのではないか、 道中でのあの「遅れ」は意図的に発生させたものではないのか。 この作品、AI側が「人間邪魔だし俺らにだけ仕事させろ」と人間側を拒絶した森岡浩之の「無限のコイン」に限りなく近い代物ではないのか。 最後の方に出てくる「校閲版も併読したい」という台詞があるが、この校閲版のルビが「official fact check edition」なのもなかなかに不穏なものを感じる 素直に読むと星4点、だが本当はどう評価するべき作品なのか非常に悩ましい。
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ストーリーじゃなく仕事観
ストーリーはぶっ飛びSFなので好き嫌い別れると思う。僕はストーリーじゃなく仕事観について色々学んだな。
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こんな未来
今の世界を念頭にしたら、全く想像もつかないことですが、固定観念を取り払えば、あり得るかなぁと思い、そんな未来を見てみたいと、ね。
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結末に救いがあるように感じる
序盤の異常なほどの盛り上がりでガッチリ心を掴まれ、中盤の穏やかな展開にこのままいくかと思いきや終盤で突然トップスピード、最後ドンデン返しを喰らいました。ストーリーは壮大で、読後感は実に爽やかでした。読了した今ぼんやりと、ハリウッドで映画化しないだろうか…などと考えています。 あとブックデザインいいですね。購入するのは電子版なのですが、もう一押しほしい時に表紙や帯が背中を押してくれますね。
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ロボットとAIが全ての労働を担う世界で「仕事とは何なのか」を問うお仕事小説だった。
映画作りで「創作とは何か」の先へ行った『2』。 あらゆる知識にアクセスできる超情報化社会で「知るとは何か」を追求した『know』。 一つのテーマをとことん掘り下げる作品を書いてきた野崎まど最新作は ロボットとAIが全ての労働を担う世界で「仕事とは何なのか」を問うお仕事小説だった。 本作で描かれる未来はある意味で非常に楽観的だ。 ロボットとAIがありとあらゆる労働を担っており、この時代の人類の過半数は働いたことさえない。 一方で逆に悲観的でさえあるとも言える。 作中では人が関わる方が無駄な手間が増え、効率が悪くなるとさえ言われている。 だがそれも当然だ。作中に登場する超高度AIタイタンは僅か十二基で全人類の生活を処理しきれているのだから。 ロボットという言葉が生まれてからこれまでに様々なロボットが作られてきた。 本作はそのロボットが人類が求める仕事を完全に達成しきった更にその先へとたどり着いた後の物語である。
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スケールが大きい(大きすぎる)ホラ話
ガリバー旅行記もホラ話のようなものだが、この作品もーーホラもデカければデカいほどよし、ということでーーー筆者の想像力の高さに驚いた。 機能不全に陥ったAIと心理学者とのロードムービー的な展開、かつ仕事とはなんぞや?という自己啓発本のパロディとも読み取れるメタな構造。 レビュー欄を読まずにさっさと読むことをオススメします。
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