日本の文学賞

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わたしが消える

江戸川乱歩賞

わたしが消える

佐野広実

認知症の兆候に直面した元刑事が、施設の身元不明老人の正体を追う社会派ミステリ。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2020-09-30
ページ数
370ページ
言語
日本語
サイズ
14 x 3 x 19.5 cm
ISBN-13
9784065211205
ISBN-10
4065211204
価格
1600 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品

第66回江戸川乱歩賞受賞作! 綾辻行人氏(選考委員)、推薦。 「序盤の地味な謎が、物語の進行とともに厚み・深みを増しながら読み手を引き込んでいく」 元刑事の藤巻は、交通事故に遭い、自分に軽度認知障碍の症状が出ていたことを知り、愕然とする。離婚した妻はすでに亡くなっており、大学生の娘にも迷惑はかけられない。 途方に暮れていると、当の娘が藤巻を訪ね、相談を持ちかけてくる。介護実習で通っている施設に、身元不明の老人がいる、というのだ。その老人は、施設の門の前で放置されていたことから、「門前さん」と呼ばれており、認知症の疑いがあり意思の疎通ができなくなっていた。 これは、自分に課せられた最後の使命なのではないか。そう考えた藤巻は娘の依頼を引き受け、老人の正体を突き止めるためにたった一人で調査に乗り出す。 刻一刻と現れる認知障碍の症状と闘いながら調査を続ける藤巻は、「門前さん」の過去に隠された恐るべき真実に近づいていくーー。 残された時間で、自分に何ができるのか。 「松本清張賞」と「江戸川乱歩賞」を受賞した著者が描く、人間の哀切極まる社会派ミステリー!

1961年神奈川県生まれ。1999年、第6回松本清張賞を「島村匠」名義で受賞。第65回江戸川乱歩賞最終候補。「わたしが消える」で第66回江戸川乱歩賞受賞。

レビュー

  • 消える前にするべきこと。

    軽い認知症がある元刑事が介護施設の門前で放置された身元不明の老人の正体を追う。 真相に迫るにつれ、身の危険が迫ってくることに。 世の中のはびこる利権を描き、社会に一石を投じている。 消えゆく記憶を残すのはノートに書き留めるのではないこと。 大切なひとと話しをして聞いてもらうことだと力説している。

  • 読み始めたら止まらない!

    非常に面白く読みました。近年の乱歩賞では秀逸な作品である⁉️

  • ハードボイルド好きにはオススメ

    レビューが良くないので期待せずに読みました。だから逆に楽しめたのかも。 凡人が巨悪に立ち向かう感じでしょうか。 文章がこなれてて安心して読めます。 『テロリストのパラソル』、とか、『行きずりの街』のような読後感。逆に言えば既視感はあり。 ミステリ好きよりハードボイルド好きにお勧めします。主人公は渋すぎます。 以下、ネタバレ。 。 。 。 。 。 。 。 ところどころわからないところがありました。 分譲マンションですよね。なのにオーナーがいる、オーナーがいるのに、修繕費を住民が心配する? 肝心のクライマックス。クライマックスで一気に安っぽくなっちゃった印象。 ドンパチ、とか必要かなあ。惜しいなあ。ヒロイン(娘)の危険とか、別に要らんよなあ。 クライマックスさえなけりゃなあ。。。 最後の病院のシーンからはまた硬質に戻って良かったです。 あと、一人称が全く出て来ない、これが題名の伏線回収になってるところはすごい。

  • 親子関係、人間関係を考えさせられる

    初版本も読み良かったので、単行本も出版されたので購入したら、最後におまけの続き短編が書いてあり面白く感動しました。この単行本は知人にプレゼントすます。

  • 微妙

    娘のキャラと、本編後の番外編無ければもう少し良かった。 特に番外編は酷い。 作者は昭和世代なのだろう。 設定や展開はなかなか良いと思うけど、それにしてもネタも古すぎで、その時代のタブーをそこまでして隠し通そうとするだろうか。 媒体も紙ばかりで不自然。 90年代くらいの設定にすれば良かったかもしれない。

  • 第66回江戸川乱歩賞受賞作品

    軽度の認知症を患う元刑事に持ち込まれた、身元不明の老人の特定の仕事。 渋々ながらも仕事をこなしていくうちに、その老人に絡む過去の陰謀の匂いが。 男は認知症を乗り越え、真相に辿り着くことができるのか、というストーリー。 途中でそれなりのどんでん返しもあるし、最後まで飽きずに読ませるストーリー展開は評価できます。 オチはちょっと・・、という感じもしますが、エピローグもなかなか良かったですし、総じて楽しめました。 13階段のようなハラハラ感はないですが、お勧めできます。

  • おもしろかった

    前半の文章が、うまいとうなされてしまう。これが小説だと思います。上質海外ミステリーみたい。

  • 高齢ハードボイルド小説は嫌いじゃない

    高齢の認知症予備軍にハードボイルは可能なのかという点では、十分とは言えないが大きな破綻はないように思いました。随所にニヤリとするような箇所があり、楽しみながら読みすすめていくことができます。 青年中年のような激しいアクションや動きこそ少ないですが、ハードボイルドに必要な条件は揃っており、個人的には、ちょっとしたゆとりと言うか、マイルドさを味わいながら楽しむことができました。

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