作品情報
多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目が映す、ひと夏の奇跡。
多摩川の河川敷に集う人々の時間を通して、子どもの視点から世界の輪郭が見えてくる。第65回群像新人文学賞受賞作。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2022-07-11
- ページ数
- 144ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.5 x 1.5 x 19.5 cm
- ISBN-13
- 9784065288443
- ISBN-10
- 4065288444
- 価格
- 1540 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第65回群像新人文学賞受賞作!多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目が映す、ひと夏の奇跡。鮮烈な才能を記すデビュー作。 未解決事件の報奨金目当てに、多摩川の河川敷に通って拳銃を探す父ちゃんと、雀荘のママ鈴子さん、失恋を引きずる大学生レンアイ……。はぐれものたちが集まる岸辺で、記録され得ない時間が立ちあがる。 「なんの意味もない人間が、なんの意味もない場所に、なんの意味もなく集まって、なんの意味もない言葉を発する、という私たちが普段やっていることをそのまま描いておもしろいという稀有な作品」――町田康氏
ひらさわ・いつ 1994年東京都生まれ。27歳。早稲田大学基幹理工学部数学科卒業。本作で第65回群像新人文学賞を受賞。
レビュー
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ただそこに世界があるという不思議
五歳児のちえを視点に多摩川河川敷の一夏を描く。懸賞金目当てに指名手配犯が捨てたピストルを探す父ちゃん、雀荘のママ、失恋でくよくよしてる大学生などオフビートな登場人物たち。 「しかしそれは蝉の声ではなかった。いくつもの葉のあいだから射しこむ木漏れ日の影だった。」 など五感を貫通するような表現が秀逸。たしかに自分が五歳のときもこんなふうに世界の光に慄いていたような。 大袈裟なストーリーや現代的なテーマなどなくとも、ただそこに目を見張るべき景色とそれを見ている人間たちの日常があれば小説は立ち上がるのだ。
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実写のような言葉の美しさ
登場人物は個性あるが、現在の世の中にある風景が『点滅』との題名にされた意味が読みとれた。
関連する文学賞
- 群像新人文学賞 第65回(2022年) ・受賞