作品情報
シインの毒という題名のもと、荻野目悠樹が対象に向き合う姿勢が前面に出る作品。
『シインの毒』は、荻野目悠樹によるロマン大賞の対象作。作品名が示す題材を軸に、人物、時代、場所、記憶の手触りをたどる作品として読める。
レビュー要約
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題材への着眼と読みやすい構成が評価される一方、背景知識を求める読者にはやや専門的に感じられる部分もある。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 1996-10-01
- ページ数
- 300ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784086132367
- ISBN-10
- 4086132362
- 価格
- 99 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
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レビュー
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静かに強く、冷たく響く作品
著者、荻野目悠樹の記念すべきデビュー作。 毒というモチーフの使い方が独創的で実に印象的である。 ここでは「毒」は、暗殺の手段ではなく、人を支配する手段である。 一過的なものでもない。常に体内にあり、常に生命を脅かすものである。 作者は淡々とした抑揚のない文章で、毒を使う者、脅かされる者、抗う者を描写していく。 文章に激しさが現れない分、人々の氷に閉ざされた激情を垣間見ているようで激しい。 そして最後の思わぬどんでん返し。作者にしてやられたっ!という驚きと満足感がある。 もう何年も前の作品だが、ふと手にしてしまうと、読まずにはおれない作品である。
関連する文学賞
- ロマン大賞 第5回(1996年) ・大賞