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戦う司書と恋する爆弾 (スーパーダッシュ文庫)

スーパーダッシュ小説新人賞

戦う司書と恋する爆弾 (スーパーダッシュ文庫)

山形石雄

死者が本となって図書館に収められる世界で、胸に爆弾を埋め込まれた少年が最強の武装司書を狙う。姫の本との出会いが、暗殺者として作られた少年の運命を変えていく。

ファンタジー武装司書記憶

作品情報

爆弾として生きる少年の恋が、世界の仕組みに小さな奇跡を起こす。

スーパーダッシュ文庫のシリーズ第一作。独自の死生観を持つ世界設定と、破滅を背負った少年の純粋な感情を結びつけたライトノベル。

レビュー要約

  • 題材への踏み込みと構成の明快さが評価される一方、専門性の高さや作風の癖を読み手がどう受け止めるかで印象が分かれる。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2005-09-22
ページ数
292ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784086302579
ISBN-10
4086302578
価格
340 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

「爆弾」の恋が、姫の想いが、時を超える。 全ての死者は『本』になり、図書館に収められる世界。武装司書の長、ハミュッツ・メセタを殺すために生きる「爆弾」コリオ・トニスは、美しい姫の『本』を手に入れるが…。第4回スーパーダッシュ小説新人賞・大賞受賞作。

レビュー

  • 構成力と可能性に拍手!

    おもしろかったです! 想像しなかったラストにグッときました。なんて鮮やかな赤でしょう。 大賞受賞も納得です。 読み返したら涙が出ました。 キャラに感情移入できない方もいらっしゃるようですが、私は気になりませんでした。 死者のすべてが『本』という化石になる世界。 記憶を奪われ、胸に爆弾を埋め込まれた少年コリオ。 生きる目的はただひとつ。「爆弾」として…人類最強の『本』の管理者、ハミュッツ・メセタを殺すこと。 使命を果たすべく訪れた街で、コリオはある『本』の欠片と出会う。 美しい姫の記憶…彼女に恋したコリオが選んだのは…!? というお話。 自分を「人間」だと認識していない、どーしようもなくヘタレなコリオ。 人類最強の戦闘力を持ち、人類を救うために奔走する、二重人格者のハミュッツ。 ふたりの主人公をつなぐのは、300年前に死んだ『本』の姫君。 現在を生きる平凡なカップルや、爆弾になりきらない青年。 あの伏線が明かされたあとは怒濤でした。 バトルの裏で紡がれる,時間を超えた壮大なラブストーリー。 さまざまな要素をこの一冊にまとめ、かつ感動的なラストにもっていった構成の勝利です。 「人間には愛が必要」 「恋をした人間が一番強い」 伝えたいのはそんな、ありふれたことなのかもしれません。 文章力、説明不足など気になる部分もありますが、作者の持つ「可能性」というパワーは圧倒的。 続編もおおいに気になります。

  • 最終的には

    このシリーズの話はどれも面白いのですが読み返してみてやはりこの話が一番ではないかと思います

  • ちょうどいい

    初めてライトノベルを読みましたが読みやすいけど決して文章が陳腐なことはなく、 すっと情景が浮かんできます。戦いの場面もスリルあって楽しめました。 キャラクターもわかりやすく、挿絵の入れ方もよかったです。

  • 読み直しました。

    ラノベにはまっていたのは結構前です。 でも、最近また読んでいます。 何せ簡単に読めるので、新しいものの他、かつて読んだものも再読しています。 で、戦う司書、です。 当時もそこそこ、今回もそこそこ楽しめました。 この人はラノベ作者の中ではかなり文章が上手いです。 臨場感あります。

  • スリリングかつ叙情に溢れる名作です

    人が死ぬとその魂が「本」となる世界。そんな世界でテロリストが、200年前に死した悲運の魔女とその本を通じて心を通わせいく物語。スリリングな戦闘をテンポ良く挟みつつも、ロマンティックで叙情的な作品だと思う。名作です。

  • 古さを感じさせないファンタジーの傑作。

    六花の勇者でこの作者さんを知りましたが、こっちの方が好きです。 心を残す石板『本』を中心に話が展開していきますが、『本』は単なる過去としては描かれません。現在の人間と心を通わせるガジェットとして使われていて、あまりの綿密な設定に読んでいて鳥肌が立ちました。 すごいことを思い付く人もいるものだなあ、と感心させられます。 いま読んでも古さは感じませんし、お勧めの一冊です。 ただこの作者さんの処女作とあってか文章はあまりこなれておらず、少し読みづらいかもしれません。

  • 恋する爆弾

    スーパーダッシュ小説新人賞の大賞受賞という事で・・・ とりあえず、凄いです はっきり言って凄いです。 もはやライトノベルの枠を出てる内容です!! とりあえず、伏線の張りかたと回収方法が凄い! バラバラだったピースがラストで全部綺麗にはまっていくようでスッキリします。 世界観やストーリなど物語自体を楽しみたい人にオススメですが、 キャラの可愛さ重視など萌を好む傾向の人には厳しいかもしれません。 とりあえず、個人的には逸品なので 緻密に計算された伏線などの作品を好む人にはぜひ読んでほしいです。 そして、ラストの恋する爆弾の結末を見届けてあげてください。 文句なしに最高です

  • 物足りない

    普段ライトノベルといわれるものを読まないので、この本をきっかけにしようと思って手を伸ばしたわけですが。 正直、もの足りません。全然面白くなかったというわけでもないのに、文庫を1冊読んだという充実感が得られませんでした。 なんでかなー?と自分なりに分析してみました。 ・普段読んでる文庫に比べて、1Pあたりの文字量が圧倒的に少ない。 →文字が多ければいいというものじゃないにしても、描ける世界の範囲は狭くなる。 →ファンタジー世界は、まず読者に世界を文字で理解させなければならない。 ・キャラ設定はユニークで面白いのに感情移入がしきれない。 →挿絵は綺麗で世界観に合ってると思うけど、それに頼りすぎていないか? →やはり各人物の考えや個性を「文で」描ききれてないのでは? ・落ちは結構「なるほど!」と思わせるものなのに、なぜかカタルシスが薄い。 →これもやはり、前段階での広がりが狭いせいでしょうか。 →うっとうしくならない程度に進行に合わせて物語世界の解説を差し挟むのは、 ファンタジー作家の技量であり、かつ義務であると思います。 途中途中で膝がカクンとなるようなテンポの乱れは、新人さんゆえご愛敬のうちですが、一番の物足りなさは、魅力的なはずの人物像がほとんど掘り下げられてなかったせいのように感じます。 「結構面白いよね?…うん、面白いはず…、うん、面白い…んだよね…?」 という風に、自問自答しながら読んでしまってる=夢中になるほど引き込まれてない、ということの証明でした。 なんだろう、プロットや箇条書きに近いというか…ライトノベルってこういうものなんでしょうか??? このお話と似た匂いの小説に、海外ファンタジーの「ミストボーン」がありますが、あちらは「読者が初めて触れる世界」であるのに、世界の成り立ちについてや、なぜそのような戦い方になるのかを、納得させながら読ませるだけの密度がありました。もちろん「ミストボーン」はがっつりとファンタジー小説であってライトノベルには分類できないものなのですが、お話の持つポテンシャルと文章量のバランスが取れているのだと思います。 このお話は、世界とキャラの設定が面白く、落ちに説得力があるだけに、今のページ数ではもともとのポテンシャルを作者自身が描ききれてない感がありすぎるのが残念です。これだけの要素を持っているのであれば、ライトノベルという枠で収めるのではなく、最低でも今の1.5倍くらいの密度の濃さで世界を描いて欲しかったと思います。少なくとも、猫色の姫自身が後悔している「過ちを犯していた」シーンももっと入れてほしかったです。ハミュッツ側でなら、そういう「本」の表現があってもおかしくないはずですし。見た目が可愛くて優しいだけでなく、姫が後悔してる過去の汚点も併せて見せてもらえていれば、最後の姫の告白にももっと深みが出たと思います。 ライトノベルを超えているという評価がありましたが、確かに世界観はそうだと思います。しかし、1つの物語としては果たしてそれを是としていいものでしょうか? お話の持つポテンシャルと文章量のバランスが悪いというのは、文字ものとしては不味いと思いますし、一面だけがライトノベルを超えていればいいということにはならないと思いました。 コリオが「猫色の姫」という呼び名を思いつく流れと、後になって自分が一目ぼれをしてたと気づくところがいい味を出してました。 それから最後の夕陽のシーンと。 ハミュッツでは、コリオの爆弾を処理するシーンとかがいいですね。 こんな風に、パーツとしてなら面白いと思える部分が色々思い浮かぶんです。 それゆえに物語丸ごとを「面白かった!」とカタルシスを得られないことが、非常に惜しいです。

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