書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2001-09-20
- ページ数
- 208ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087473605
- ISBN-10
- 4087473600
- 価格
- 1 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
友人の留美に対する同性愛の欲望を意識しながらも、男友達の小田との肉体関係を愉しむヒロイン・カナ――。新感覚の豊饒な性愛を鮮烈に描いた傑作。第22回すばる文学賞受賞作。(解説・清水良典)
レビュー
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描写がすばらしい
本書は女性が女性を愛すというテーマです。このテーマだけだと興味本位となってしまいますが、実際に女性の同性愛というものはここまでプラトニック的で芸術的なものなのかと感心させられます。本書の主人公が女性を見る目はまるで芸術作品を見るがごとくです。性的描写も多くありますが、リアルである反面、そこにも芸術性を感じます。
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シャルマンのクルミパン
同郷の作家ということは以前から知っていたが、作品を読んだのは今回初めて。舞台も山形。それだけでいいんだけど、どうも感情移入できなかったし、作品世界に入り込むことができなかった。所々には切れ味するどい描写があったが、私にはただそれだけ。けっして官能小説になっていないところは作者の力量だと思う。もっと大きな舞台での物語を期待する。
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期待はずれ
主人公のカナは、留美という大好きな女性がいる。 想いを伝えることで関係が崩れるのが怖くて、どうしても一歩を踏み出せない。 孤独、肉欲を埋めるために、40代の男と寝ている。 ページをめくれどめくれど、これの繰り返しです。 官能シーンは全てこの男とのもの。お互いに寂しくてどうしようもなく、というわけではなく、淡々と食事をするようにセックスをするだけなので、いまいち感情移入ができませんでした。 これを女性同士の恋愛小説というカテゴリーにおさめるのには、疑問を感じました。
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生きていくためのものがたり
この本に出逢ったのは新聞広告というか,スバル文学賞受賞の記事でした。 興味本位で読みました。 一晩で読みきって、私のお守りになりました。 幸せを求めることは罪だとしてきた人間が、かけがえのない愛する人に出会ったとき、 喜びより,希望より,恐怖が,不安が,押し寄せるものだと思う。 それでも諦めきれないのは、人間の本能なのか,力なのか。 5年に一度しか本を読まない私の寝室に、常に凛と立っている数少ない作品の一つ。
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人とつながるのがこわい、傷ついた人に。
『――私を愛してるだなんて、あんたは馬鹿じゃないの。』 愛すること、幸せになることに罪悪感を持っている主人公。 男と体を繋げていても、愛するのは女。 その気になれば幸せになれる事には気付いていても、怯えてしまう。 そんな彼女が取り換えの効かない、失いたくない人たちに気付いて踏み出す姿がとても美しい。
関連する文学賞
- すばる文学賞 第22回(1998年) ・受賞