日本の文学賞

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アタラクシア

渡辺淳一文学賞

アタラクシア

金原ひとみ

複数の男女の関係を通じて、結婚、性愛、孤独、不安の均衡を描く長編小説。穏やかさへの希求と心の揺らぎが交錯する。

恋愛結婚孤独不安現代社会

作品情報

アタラクシアは、受賞歴にふさわしい密度で人と世界の関係を見つめる。

金原ひとみの『アタラクシア』は、受賞対象として確認できる作品である。公開書誌や出版社情報で単行本化を確認できる場合は識別子を記録し、単独書籍として確認できない場合は雑誌・掲載媒体の識別子を流用していない。

レビュー要約

  • 関係性の危うさと心理の鋭さが評価される。人物の弱さを突き放さず描く点に読み応えがある。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2019-05-24
ページ数
296ページ
言語
日本語
サイズ
13.3 x 2.2 x 19.2 cm
ISBN-13
9784087711844
ISBN-10
4087711846
価格
1760 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

【第5回渡辺淳一文学賞受賞作】 望んで結婚したのに、どうしてこんなに苦しいのだろう――。 最も幸せな瞬間を、夫とは別の男と過ごしている翻訳者の由依。 恋人の夫の存在を意識しながら、彼女と会い続けているシェフの瑛人。 浮気で帰らない夫に、文句ばかりの母親に、反抗的な息子に、限界まで苛立っているパティシエの英美。 妻に強く惹かれながら、何をしたら彼女が幸せになるのかずっと分からない作家の桂……。 「私はモラルから引き起こされる愛情なんて欲しくない」 「男はじたばた浮気するけど、女は息するように浮気するだろ」 「誰かに猛烈に愛されたい。殺されるくらい愛されたい」 ままならない結婚生活に救いを求めてもがく男女を、圧倒的な熱量で描き切る。 芥川賞から15年。金原ひとみの新たなる代表作、誕生。 【著者プロフィール】 金原ひとみ(かねはら・ひとみ) 1983年東京生まれ。 2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。 04年、同作で第130回芥川賞を受賞。 ベストセラーとなり、各国で翻訳出版されている。 10年『TRIP TRAP』で第27回織田作之助賞を受賞。 12年、パリへ移住。 同年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。 18年、帰国。

1983年東京生まれ。2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。04年、同作で第130回芥川賞を受賞。ベストセラーとなり、各国で翻訳出版されている。10年『TRIP TRAP』で第27回織田作之助賞を受賞。12年、パリへ移住。同年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。18年、帰国。

レビュー

  • 良い

    良い

  • 愛の本質

    愛の本質は、不倫(乱調)抜きには語れないということを実感。 やっぱりピアスが出てきたなと、読み終わって気づいた。

  • 何処を探しても見つからない幸せ。

    6人の男女が、それぞれの視点で自らの結婚生活や異性関係を見つめ、自身の心を解剖するかのように語っていく物語。 登場人物たちそれぞれの目の前の日々の「満たされなさ」が氾濫し、時に絡み合い、ぶつかり合う。とにかく、一人一人が苦くて痛い。歪に変形した愛情や恋情の醜さ、虚しさをこれでもかと描く作品である。 登場人物たちにどっぷりと感情移入しながら物語を読むのが好きなのだが、この作品には水分が全くなく、自分自身の感情とどうにもうまく馴染まないので、途中からは観客席に移動して登場人物たちの思考や言動を傍から眺めるように読んだ。 それぞれが生きている環境の中でザラザラと荒れまくった感情。カラカラにひび割れた地面を、噴出寸前の何かを抱えながら歩かねばならない苦しさ。甘く喉を潤すようなものは、最後まで一切出てこない。 これは、異性と関わりながら生きることの「暗部」にのみスポットを当て、その生臭さを執拗なまでに描き出した作品なのだと思う。 そして読了後、自分自身の今についても静かに顧みたくなる。いま目の前にある日々の中の幸せを、自分は「幸せ」と自覚し、大切にできているか。それができなければ、何処を探しても幸せなど存在しないのだ。この作品は、そんなことを微かに諭しているような気もする。

  • とてもよい

    面白い

  • 現在を愛せたらいいのに

    夫以外の人を愛したり、過去の栄光に縛られたりして、現在の結婚・家族に歪みが生じている。 今あるものを、家族を、大切にできたら、もっとみんな苦しまずに済むと思うが、それができない不幸ということかな。

  • 幸せの価値観は人それぞれ

    予想以上に面白かった!幸せは人それぞれ。 浮気したこと・されたことがない人・純粋な恋愛しかしてこなかった人には共感しがたいかもしれません。人によって評価が別れそうです。

  • 誰かが自分に当てはまるかも?!

    芥川賞受賞作品が何となく読む気になれず、それでもなぜか気になる作家で… 受賞から15年も経ったんだ、思い切って読んで見ようと笑、 また不倫がテーマかと、期待感は薄かったが、読んでいくうちに、流石は芥川賞作家だと思わせられた。 難解というわけではなく、不倫しているにもかかわらず、自分を正当化し、相手を論破しようとする会話に、ある種の爽快感を感じた。 中でも、 「ご飯は?」 「炊けばある」 という会話は、デジャヴだ!と、私もなんか言ったことあるような?笑 それぞれの違う、クセのある人達の会話、思考を、1人の作家の脳内で作られている凄さ。 そして、それぞれの行く末を読者に想像させる凄さ。 読み応えのある作品でした。

  • みんな愛されたい

    登場人物らが、自身の埋まらない根源的な欲求を、他者に求めようとする姿を延々と見させられて、自分は唯物的な快楽に理性を奪われまい、と強く決意することができる小説。現実に満足せよ、とは思わないけど、なんでみんな恋愛に走るの?簡単だから?という永遠の謎というか真理の話。

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