日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
クロス・ロード

すばる文学賞

クロス・ロード

桑原一世

平凡で不器用な高校生と、閉じこもりがちな天才肌の兄を中心に、家族のぎくしゃくした関係を描く青春小説。第11回すばる文学賞受賞作として刊行された。

家族青春兄弟閉塞感文学賞受賞作

作品情報

家族の距離が近いほど、十字路に立つ心は揺れやすい。

集英社から1987年12月に刊行された単行本。1987年のすばる文学賞受賞作で、思春期の不安や家族の病理を静かな筆致で描いた作品として知られる。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
1987-12-01
ページ数
159ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784087726299
ISBN-10
4087726290
価格
1 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

IQ157の兄は登校拒否に走り、ガレージに閉じこもった。母親の過保護で息がつまりそうだけど、ぼくは利口だから反抗しない。16歳の揺れる心をユーモラスに綴る。第11回すばる文学賞受賞作。

レビュー

  • 買いです。

    本棚の整理をしていて、帯に「共通一次が攻めてくる!」の惹句を見つけ、いま読まないともう一生読まないと思い、読みました。 その共通一次という言葉もさることながら、ロバート・ジョンソンが「写真一枚も残さなかった」(13ページ)等、隔世の感のある記述が随所に見られます。 個人的には、柳沢きみおさんの講談社コミックスの「電気ショック第一号」という漫画であったり、題名は失念してしまいましたが、何が不満なんだ!と思わず言いたくなるような逡巡や屈託を抱えた高校生を描いた70年代のドラマであったりを思い出しました。 ロバート・ジョンソンは「クロス・ロード」で悪魔に魂を売り、引き換えに類い稀なるギターの技術を手に入れましたが、本書の「ぼく」は射殺されたジョン・レノンに因んだ愛犬の犬小屋を壊して、すこし大人になります。しかし、その他いろいろな事を敢えて回収せずにモラトリアムに物語が終わる、自分の抱いていたすばる文学賞然とした作品でした。

関連する文学賞