作品情報
妻を失った男の心が、崩れ落ちながらも立ち上がる。
第24回すばる文学賞受賞作。2001年に集英社から刊行された単行本で、妻を失った男の絶望と、そこからの不穏な覚醒を描く。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2001-01-05
- ページ数
- 176ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087745054
- ISBN-10
- 4087745058
- 価格
- 272 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
果たして妻は同僚と関係があったのか? 妻を奪われた男が絶望と魂の彷徨の末に視た錯乱と覚醒、そして少年への愛。ほとばしる幻想の力動、恐るべき悪夢の世界へ誘う、第24回すばる文学賞受賞作。
レビュー
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超迅速で、本の状態も美しい
発刊年数が古いにも関わらず、 とてもキレイな本で ありがたい気持ちで一杯です。 どうもありがとうございました。
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ちょっとブッ飛んだ純文学作品
たった5日間の夏季休暇。(2017年8月11日~15日) 何か読むものをと思い、古本屋さんで見つけて、他の何冊かと併せて買いました。 この本、最初からブッ飛んでます。最初の数ページは句読点無しですよ。 でも、そのあとは普通の文章になって、ようやく物語が動き出します。 動き出したあとは、けっこうスラスラと読めました。 でも、なんか美少年は出てくるわセクシーな外人女性は出てくるわ、 夢の中でさらに夢を見て、そのまた夢の中でさらに夢を見て、などなど、 作品としてブッ飛んでいることは確かです。 最後の方では、人類が滅亡した後に、神?から電話がかかってきて、 神との対決、というか主人公が一方的に神様に向かって、人類とは一体何だったんですか? みたいなことをしきりに問い詰めるんです。 受け取り方次第ですが、ブッ飛んでいるという意味では、こんなにブッ飛んでいる作品は 私は、今回初めてでした。 最近の作品かと思ったら、2001年出版だから、もう16年も前に出ているんですね。 誰にでもおススメできる作品とは思いませんが、前衛的な純文学に興味がおありの方にお勧めです。
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すっきりとは言えない結末
倉橋由美子は好きな作家だし、小松左京や筒井康隆なども何冊か読んでいるし…といった有名作家の名前を挙げるのは、それらを思わせるようなところも見受けられるからだ。しかし、もやもや感の残る作品だった。 割り切ってみれば、それこそSF作家の間では避けるべき結末とされているものの代表タイプである。まあ、最初の方で既に伏線は敷かれているのだが。 しかし、途中から感じ始めてはいたのだが、最後に至って結局何が書きたかったのだと言いたくなるのである。最後の方で、主人公木村は自らのさまざまな経験から人類の存在意義まで「それら一切が、結局は無意味だったのだ」と考えるが、それは本作の中でそれまで書かれてきたことすべてに関してもあてはまるのではないかとも思えるのだ。 大風呂敷を広げているが、最後にそれをたたんでしまうと、結局それには何の意味があったのだろうと割り切れないのである。
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最初はめんどくさい奴だなと思った
まず、飛び込んでくるのは、句読点すらもない思考の羅列。これは主人公が茫然自失になって、思考をとりとめも無く垂れ流しているのを表しているように思えた。これは作中に二度登場する。そこに至って読むのを辞めてしまってはもったいない作品だ。 最初は「しょうもなっ!」と思ったが、しょうもない部分はただの物語の一片にしか過ぎない。この時点で読むのを辞めたくなる。だが、我慢した。 我慢するだけのものが終盤に隠されている。最後に形而上学的の様な、精神論の様な、真理の様な、不思議な哲学の世界に到達する。 この作品は【句読点のない文字列】【同性愛】という二つのフィルターがかかった作品のようだ。それらに嫌気がさして読むのを辞めてしまえは、ラストの哲学には到達出来ない。こう言うのをまさしく【本が読む人を選ぶ】と言うのだろう。 なおこの作品は 【第24回(2000年)すばる文学賞】受賞作
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かなりアブない世界だが・・・
冒頭の句読点なし文には面食らった。それにもメゲず読み進むと、異性愛ありーの、同性愛ありーのの、 かなりアブない世界が展開する。 なんとも雑駁な妄想世界には違いないが、その傍らで、人類の運命とは? 人間とは? 文明とは? みたいなことを追求してもいる。 妄想を妄想のままに、ここまで引き延ばす筆力には敬服しました。 妄想する能力の、きわめて高い作家ではないかと思う。 その点を評価しての星五つです。
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期待ハズレのすばる文学賞受賞作
物語は妻を奪われた主人公の絶望と錯乱、その結果行き着いた少年への愛情を、男の幻想と悪夢で描いた作品。すばる文学賞授賞作というカバー文を見て興味を持ち、読んだのですが、物語としての面白さは伝わってこず、主人公の心の表現も分かりにくいため、読んでいても疲れを感じる内容でした。読んでいて途中から投げ出そうかと何度も思ったものの、一応最後まで読みましたが、すばる文学賞授賞の良さを感じることができない作品でした。
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装丁がちょっと寂しい
小説すばるに掲載された時に、むさぼるように読みました。 歩きながら、電車の中、寝床に入ってから。。。 大した評価を得てないようですが、 その時の自分自身と同調した作品だったということか? 初っ端、意図的に構造を崩した文体もあり、 唐突に”異世界”に引っ張り込まれるので面食らいますが、 作品のテーマの謎解きも含めて、とても楽しめました。 読後感はメーテルリンクの「青い鳥」に似ている感じもします。
関連する文学賞
- すばる文学賞 第24回(2000年) ・受賞