作品情報
ペットに注ぐ愛情が、傷ついた女たちの生活を静かに照らす。
表題作を含む複数の短編を収録。動物をかわいがる物語でありながら、登場人物の過去や現在の関係も浮かび上がり、藤堂志津子らしい大人の感情が描かれる。
レビュー要約
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動物との関係を通じて人間の寂しさや依存を描く点が印象に残る。甘さだけに寄らず、恋愛や生活の翳りも含めて読ませる短編集である。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2002-11-26
- ページ数
- 240ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087746211
- ISBN-10
- 4087746216
- 価格
- 1650 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
孤独な男女のそばにひっそりとたたずんでいる犬や猫たち。恋愛にも結婚にも、かつてのような純粋な夢を持てなくなってしまった女たちが、ペットとの交流で自信をとり戻し癒されていく姿を描く短編集。第16回柴田錬三郎賞受賞作。
レビュー
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男と女とペットたち(犬や猫)
現在の日本では人の心を癒したり孤独をなぐさめたり、ペットの果たす役割は だんだん大きくなっているように思える。この短編集もそういう、ペットを巡る 男と女のものがたりである。ただし、ペットに癒される話とか、ほのぼのした こころ温まる話とはすこし味わいがちがうと感じた。 短編集の主人公はいずれももう若いとは言えない女性たち。 家族に囲まれたしあわせとは無縁で、人生に倦み、それでも打算を捨てず、 ひたむきに生きようともがいている。そのような「こころの乾いた」女たちと ペットや男との出合い・交流が主題である。 例えば、「ドルフィン・ハウス」の相原美沙緒。31歳。 ・・職場の同僚十三人とは、ほどほどに打ちとけ、ほどほどに距離を置く といった私なりのやり方で、如才なくつきあっていた。まったくの 私生活においてはともかく、私は職場では、いたって如才なくふるまうと いう特技がある。・・ 本人は如才ないのに仕事運悪く職場は7つ目。下降気流に乗り続けている。 恋愛も22歳のときに玉の輿の可能性も瞬間あったが挫折。 以来「その気になる」男とは出会っていない。 そんな美沙緒がアパート(ドルフィン・ハウス)の51歳の経営者に出合い、 「しばらくぶりに野心に」燃える。彼の飼う美しい猫ハナと美沙緒との微妙な 三角関係。ここでは美沙緒と猫のハナが同格になっている。男をめぐって 静かな水面下の戦いをしている。ハナは何も言わないが、その凝視する目は ハナの位置にとってかわろうとしている美沙緒の意図を理解しているように 見える。 この小説を読んで彼女は私そのものだと思った。表面上は如才ないが、 打算的で、こころのうちを見せない性格。
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猫好きは騙されないで
男女の関係を描いた内容で、そこで猫や犬が出てくるだけの小説 出てくる人間に魅力はないし、取ってつけたかのような猫や犬の描写 単行本や文庫の表紙が可愛いだけです 猫好きで読みましたが、ガッカリでした
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さらっと読めるが
読後何となく倦怠感に見舞われる感じの「女の生々しさ」「したたかさ」が詰まってます。
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猫は好き
猫を飼っているので「あー、その気持ち分かるー」 ただ、それだけ。人間的物語的にはごくごくありきたりで、その辺に溢れているレベル。
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犬や猫がそばにいると・・・
どの話にも犬や猫が、大切な役割を担って登場する5つの短編集。5篇ともが、別な趣の作品で、楽しめました。大人の男女の愛憎やちょっとした心の明暗を描きながら、実にうまく、ペットたちが主人公を癒したり安心させたりすることを書き込んでいるので、それが緩和剤となって読み手のこちらもホッとする場面が多々あります。「幸運の犬」は、一種ホラーめいた、女の復讐劇。「ドルフィン・ハウス」の待田という男は妙なキャラクターながら“私”は何となく会いに行ってしまったりする。「病む犬」は、藤堂さん自身の、リッキーとのことが下敷きになっているでしょう。何にも特異なことは起こらないけれど、そうそう、その気持ちはわかるよ、と共感できる作品でした。
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女性的価値観で描かれた作品
5作品が収録された短編集です。 5作品とも動物を飼うことをテーマにしていますが、それ以上に注目すべきなのは、どの作品も主人公は女性でありいずれも女性的感覚で描かれていることです。 作品全体を見たところ男性には感情移入しづらい点が多々ありました。 もちろんすべての男性が感情移入できないという訳ではないでしょうが、女性的な価値観で描かれている以上は女性向けの作品なのでしょう。 男性の方にはあまりオススメはしません。
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男よりも犬や猫
犬や猫を飼う女の人の短編集。 読みやすいのでさらりと読めます。 何も考えないで読みすすめられるので、ちょっと時間が空いたときに読んだりするのには最適かと‥
関連する文学賞
- 柴田錬三郎賞 第16回(2003年) ・受賞