作品情報
遺された部屋とハムスターが、まちるの生活を少しずつ変えていく。
第26回すばる文学賞受賞作。2003年に集英社から刊行された単行本で、父の遺産としてマンションとハムスターを受け取った主人公の新しい日常を描く。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2003-01-06
- ページ数
- 176ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087746297
- ISBN-10
- 4087746291
- 価格
- 120 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
更年期障害に悩む母の梅子と二人暮しのまちる。死んだと思っていた父の遺産を相続することとなり、明らかになる出生の秘密。20歳の彼女の、淡い悲しみと独立の物語。第26回すばる文学賞受賞作。
レビュー
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後、一歩。
芥川賞の候補にノミネートされながら、そこで終ってしまった、 その理由が何となく分かります。 こう、何か、足りないと言うか、世界が不十分だと言うか。 長々続く会話文も、何だかなぁと少し残念。 「豆姉妹」は、さらに分かりにくく・・・。 でも、きっと、これから何年後かにはもっと楽しい世界を お作りになるだろうなぁ、と、栗田さんに期待します。 ハムスターのエリザベスで『ハミザベス』。 ちょっとかわいい発想は好きデス。
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エントロピーの低い小説集
不条理芝居にも似た、不思議な台詞の掛け合いが多い、 印象としてエントロピーの低い小説集。 掲題作の淡々とした日常風景が続く中に、一部荒唐無稽な設定が 当たり前のように放り込まれる意図は良くわからない。 面白かったのは書き下ろしの「豆姉妹」。 エントロピーの低い登場人物たちが とんでもないこと(SM嬢になる、アフロにする、など) を淡々としでかす描写は、これまた不条理な、 かつキュートなユーモアに溢れている。
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すくっと元気にしてくれる【豆姉妹】
「ハミザベス」よりも一緒に収録されている「豆姉妹」に心が動かされました。この作家は悲惨な状況(経済的な破綻、家族関係の崩壊など)なかにいながらも、日常を楽しく(リズムに溢れた会話)、あこがれや自分の希望を失わず、それでいて控えめであることの大切さも教えてくれます。仕事で嫌なことがあった夜に読みましたら、明日またがんばろうと素直に思えました。
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さわやかな秀作
すばる文学賞受賞作ということで読んでみた。 もう一方の「スチール」に比べると、こちらの作品の方が若々しい感性にあふれていて素晴らしい作品のように思った。 ある日死んだと思っていた父から突然マンションでハムスターと暮らすことになった主人公の日常生活が淡々と語られていく。どこかあきらめにも似た感情で毎日を暮らす彼女だが、それでも必死に生きようとする姿が軽いユーモアに混じって伝わってくる。 同作品に収められている書き下ろしの「豆姉妹」もなかなかの秀作で、読んでみて損のない一冊!
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買い、ですか?
なにで知ったのか判然としませんが、表紙の絵や帯の笙野頼子さんの名前(文庫の解説のいしいしんじさんから入ったらまた違っていたかもしれません)にそういった作風を予想していたのですが、そういった予想と異なっていたことを抜きにしても、個人的に肩すかしを食ったような気持ちになりました。全体の構図を俯瞰して必然的に作られたのではなく、言葉は悪いですが、物語の展開が場当たり的に上塗りを繰り返しているように思えて仕方なかったです。個人的に読めてないだけかもしれませんが、このテーマで、この書き方で書くのなら、もっと密度があってもよいのではないでしょうか。仕掛けや取っ掛かりがあまりにも欠けているように思いました。
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すばる文学賞受賞作らしい秀作
1才の時別れた父が死に、母は現金、私はマンションを相続することになった。父と同居していた相続執行人であるあかつきからわたしはハムスターをもらい受ける。わたしは家を出て、ハミザベスと名付けたハムスターと33階のマンションで暮らし始める『ハミザベス』、7才年の離れた姉と私、2人は丸くて時間差の双子と呼ばれるくらいよく似ており、私たちは家を出て同居している。私が高校1年の夏、姉は肛門科の看護婦からSMの女王になり、新学期が始まって私はアフロにする『豆姉妹』、結構大変な日常を淡々とおかしくさえ思わせる文体で描いた秀作
関連する文学賞
- すばる文学賞 第26回(2002年) ・受賞