作品情報
笑いながら転んで、転びながら前へ行く。
第16回小説すばる新人賞受賞作。駆け出しの漫才コンビを通して、舞台に立つことの痛みと高揚を描く。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2004-01-05
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087746815
- ISBN-10
- 408774681X
- 価格
- 120 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
ヒトミとアカコは27歳の女漫才師コンビ。苦労性のヒトミと天衣無縫なアカコ、性格も境遇も異なる二人だが、“本物の漫才師"目指して奮闘中! お笑いに賭ける青春を描く、傑作成長小説。第16回小説すばる新人賞受賞作。
レビュー
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期待しすぎたかしら?
宮部みゆきさんや北方健三氏などの作家さん方の 書評が帯書きにあり、皆さん、とても良い評価を書いて いらっしゃるので、期待して読んだのですが・・・ 確かに、面白いことは面白いです。 『で?』 ワタシに残るモノはこれだけで、さほど良くも悪くもない そんな感じです。 高評価の理由が、イマイチぴんと来ないかなぁ・・・。 今後どのような作品が生まれるか、期待したいと思います。
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明るい気持ちになれる本
山本幸久さんの作品を読むのは、『ある日、アヒルバス』に続いて2冊目だと思いますが、 こちらの作品も非常に読みやすく登場人物などの設定も明確で、あれこれ想像しながらさくさく読む事ができました。 実在する人物やテレビ番組に酷似しすぎていて、想像をそっちに持っていかれ気味でしたが・・・。 実際、なんとなくお笑いコンビの【アジアン】が頭に浮かんできてしまって離れなかった・・・特に馬場園さん! お話はぷぷっと面白いのはもちろん、後半のマネージャー永吉とのやり取りでちょっとうるっともきてしまった。 途中途中に2人が即興で作った歌が出てくるのですが、一体どんなメロディーなのか気になります。 でも、アカコの物まね芸がたくさん出てくるので、ドラマ化、映像化は難しのかなぁ? なんか、最近私貧乏で、三十路越えてこんなでいいの?と悶々としていましたが、ちょっと元気が出ました。 それと、ラーメンズの片桐さんが書いた解説が面白かったです。
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おすすめ!
悩んでる時や元気になりたい時に読み返します。 読み終わると、暖かい気持ちになることができます。 いろいろあるけど、明日からまた頑張ろうと思えます。
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内容よりも
お笑いブームが続く昨今 女性漫才師を目指す人も沢山いると思います。 この作品は20代の女の子が漫才師を目指す過程で 出会っていく人々と夢の狭間で悩む姿を描いた作品。 主人公たちが成長する過程は無難に描かれていたと思いますが 出会った人々のエピソードに強引な部分があった感は否めません。 それでも、著者はそれなりに年を重ねた男性なので 内容よりも20代の女性漫才師を描いた描写力が素晴らしいと思います☆
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女の子同士の漫才コンビのおはなし
ベタである。しかし、たまにはベタな話を読みたいこともある。人情味と生き生きとしたキャラクターとお約束展開をきっちりこなし、最後まで楽しませてくれる。少しほろ苦い意外性もありつつ、最後はちゃんと笑顔で終わる。 情景の浮かぶ描写。説教臭くない等身大の文章。軽妙な会話。読んでてとてもすがすがしい文章だった。 人生を変えるような作品ではないし、心を大きく揺さぶることもない。でも、心地よい揺れはある。たまには読むにはとても良い小説。
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爽快な青春小説
漫才コンビ【アカコとヒトミ】の初舞台からの一年を描いた成長と友情の物語。 天真爛漫で豪快そうな性格に見えて、実は小心者で甘えん坊のアカコ。 そんなアカコに振り回されながらも、やる時はやるタイプの主人公ヒトミ。 このコンビが凄い良いキャラしてて面白かった!。 セクハラして来た先輩芸人をアカコがブン殴って大事になったり、 貧乏なヒトミがボロボロな自転車の荷台に相方を乗せて、東京中を移動したり。 勿論漫才コンビならではの、ネタを練り上げて初めて爆笑を取ったり、 事務所の方針と自分たちの進みたい方向性とのギャップに悩んだりのシーンが しっかり描かれてるので、読んでる内に応援したい気持ちになる。 その想いは彼女らの周辺の人達も同じようで、マネージャーや、 アカコの祖母(この人の粋な振る舞いが素敵です)など脇役が、 真っ正面から2人に関わってくるのもリアルで良いです。笑う招き猫ってタイトルの通り、 読み終えた後ニコニコと唄い出したくなるような、爽快な一冊。是非、どうぞ。
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ほっこりとさせる小説です
主人公は女性漫才師、身長180を超えるヒトミと、150以下のポッチャリ体型のアカコ。 二人が初舞台を踏み、それからの一年を描く青春小説。 この本は第16回小説すばる新人賞を受賞した作品です。 非常に読みやすく、サクサクとページを進めることができました。 途中、カットバックがあり、二人の出会うきっかけや、過去も語られ、違和感なくスムーズに物語の世界へ入っていくことができます。 とにかく、暗くならず前向きに読み終わることができる小説だと思いました
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漫才の相方っていいなあ・等身大の生活感です
アカコとヒトミ。駆け出しの女性漫才師の青春ストーリーです。 性格が、はっきりしていて、怖いもの知らずに見える小柄なアカコのほうがボケ、少しおっとりして内省的な感じの、のっぽのヒトミのほうがツッコミ。 業界内部をよく知っている作者が書いたとあって、むしろ事件や展開が派手でないところに、リアリティが感じられます。 アカコとヒトミのフリーマーケットでの出会いは、アカコがたくさんの招き猫を500円で売りながら、お客さんの似顔絵をつけるというものでした。そして何でもすぐ即興で歌にしてしまう、という天然に躍動的な性格。これに対してOLをしていたヒトミはじっくりした倹約家、レッドバロンと名付けた愛車(自転車)でどこへでも出かけ、アカコの暴走を止めたり、諭したりといった役割。 このふたりがコンビを組んで売り出してゆくうちに、お互いがお互いの性格に感化されていくところもほほえましく、ヒトミがだんだん自己主張してゆくところや、アカコの芯の優しさ(招き猫の由来など)が心に響きます。 漫才なので、古典芸能とは違い、「芸」とはなんぞや、というところはそれほど厳しく突き詰められませんが、それでも「カーネギーホールに出る」というアカコの心意気がいいです。 アカコの祖母、頼子、オカマのメークアップアーティスト、美人の奥さんに逃げられた漫談家とその幼い娘、お笑い芸を突き詰めようとするマネージャーの永吉など、ふたりをとりまく人物には、強烈に破壊的な、あるいは狂気的なキャラクターはいませんが、それぞれが等身大の生活感を持ち、芯が優しくて、読ませます。 ストーリーに大きな山や谷はないけれど、かえってそのおちついたトーンが、ふたりのヒロインを目の前にいるように浮かび上がらせる感じです。 漫才の台本ってこんなのか、と初めて知りました(演じる役が次々変わるのですね)し、ラーメンの歌を歌うアカコにつられて、柄にもなく讃岐うどんの歌を歌い出すヒトミ。あの忘年会シーンが忘れられません。続篇が書かれることを期待します。
関連する文学賞
- 小説すばる新人賞 第16回(2003年) ・受賞
- 酒飲み書店員大賞 第2回(2006年) ・受賞