作品情報
家庭の悲劇は、医学の闇へつながる扉だった。
医学ジャーナリスト出身の仙川環による受賞作。ウイルス研究医を主人公に、幼児誘拐殺人、夫の失踪、医学界の危険な企みを結び、デビュー作らしい勢いで展開する。
レビュー要約
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医療知識を背景にした緊迫感と終盤の追い込みを評価する声がある。序盤の家庭内の不穏さから社会的な謎へ広がる構成が印象に残る。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2005-08-05
- ページ数
- 304ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784094080469
- ISBN-10
- 4094080465
- 価格
- 607 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
医学ジャーナリストが描く迫真のミステリー ウィルス研究医・仲沢葉月は、ある晩、外科医の夫・啓介と前妻との間の子が誘拐されたという連絡を受ける。しかし夫は別の女からの呼び出しに出かけていったまま音信不通、幼子は無残な姿で発見された。痛み戸惑う気持ちで夫の行方を捜すうち、彼女は続発する幼児誘拐殺人事件の意外な共通点と、医学界を揺るがす危険な策謀に辿りつく――。医学ジャーナリストが描く、迫真の医療サスペンス! 第1回小学館文庫小説賞受賞作。
レビュー
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デビュー作ならまあまあ
臓器移植と致死率の高いウィルスをめぐり、殺人・失踪・誘拐などなど。 テーマはとても良いと思うのですよ。ウィルスの混入も、ありかな??と思わせるぐらいのリアリティはあります。 が、なんにせよ主人公の夫が描き切れていない! 作者は女性でもあるので、余計にそうなのかもしれないのですが なぜ、その行動をとる??という理由が見えなく、ストーリーのためだけに動いているよう。 主人公との結婚もそうだし、息子を燃やすのも無理がありすぎる。 これは、夫だけでなく新聞記者や、教授・助手もそうだし、警察官もそんな感じ。 重いテーマの割には、ラストがあっけないし火曜サスペンスのような感じですね。 もう少し、おもしろくなりそうなのに残念だなあ。 次回作を期待します。
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感染の勘違いから購入
面白かったです! 今、コロナウィルスが流行っているので、関連で購入しました。 実際、コロナウィルスとは、全く関係も関連もないストーリーですが(笑) 著者に全くの不備や文句はないのですが、Amazonさんに問題が! いつも、ダンボール補強をして発送してくれているのに、今回に限って、本そのまんまで送ってくれました! おかげで、カバー表紙がずれて、背表紙上部がしわしわに折られて手元に届きました。 中身を読むのに差し支えはありませんでしたが、自分でやったわけではないからか、ちょっと不愉快でした。 なので、星マイナス1です。 Amazonさん、忙しいからか、こういったことが時々あります。 忙しい時こそ、気を付けてほしいかな。
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啓介さん…
主人公はウィルス研究者の仲沢葉月。 急に呼び出しがかかると飛び出す、普段もこちらの言葉などうわのそらなど、 なんだか様子がおかしくなった夫啓介を心配する所から話が始まります。 冒頭では、優秀な外科医である啓介が以前は受けとらなかった謝礼を懐に納めます。 お金が必要になり、妻に冷たい…??読者はそこで、葉月以外の女の影を想像します。 それは、主人公葉月も例外ではありません。挙句の果てに啓介が失踪します!! その謎を追いかけるうちに葉月は事件に巻き込まれていきます。 そんな始まりです。 読みやすいですが、決して心情描写などが薄いわけではありません。むしろ濃い。 サスペンスにはありがちなのかもしれませんが、 薄暗い空の下、自分の夫を探す場面では、 葉月の焦り、不安を痛いほど感じました。 葉月の気持ちがかなりの純度で伝わってきます。 妻としての自分に自信をもてない葉月。 事件が大きくなるのに反比例して味方がいなくなる。 しかし、夫への愛情から事件の真相を解明しようと必死になるのです。 啓介の抱えるある葛藤を吐露する場面もかなり素晴らしい。 この二点を中心に見ればかなりよい作品であるといえましょう。 ネタバレになるので詳しく書きませんが、伏線を張ったものの、 未消化に終わってしまう点もあります。 しかし、全体としては医療に関わる問題に、 夫婦間と、親子の愛情を絡め、多少のミスなど押し切る力があります。いい小説ですね。
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今後に期待
感染というタイトルと裏表紙のあらすじから、 専門的な知識がなくてもだいたいの話が読めてしまいます。 主人公が弱いため真実にたどり着くところは拍子抜け。 とはいえ話にスピード感があり、さくさくと読み進められ、 途中で嫌になる、ってことはありません。 でも1/3くらい読んだとこで、まだこんな話ってことは ラストは…と想像がついてしまう。 私はミステリに詳しいほうではないですが、ここまで 弱弱しい主人公なら話をひっぱる協力者がいるのが王道だと 思ったので、そういう風にしても良かったのではないかと思います。 今後に期待。
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淡泊で唐突感ばかり
仙川環さんの作品『無言の旅人』を読んで、 なかなか読ませる作家さんだと思い、 この作品を手に取ってみたが裏切られる結果に。 いくらデビュー作とはいえこれはちょっと酷い気がした 『無言の旅人』の文章、人物の葛藤、ストーリー展開と 良かっただけに、こちらの『感染』はただただがっかりさせられ 読むのも苦痛なほどでした。 まず、登場人物に感情移入出来ないばかりか 内面の葛藤は浅く、描写も淡泊。 物語の流れも、淡々と流れ 伏線は確かにあるものの 印象が薄く、唐突感ばかり感じ、驚きも起こらなかった。 この作品を読まれて失望されたか、 『無言の旅人』の方を読んで判断して頂きたい。 自分、もう少し別の作品を読んでこの作家を判断していきたいと思いました。
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充分楽しめる医療小説
ここのレビューを見て、読むのを躊躇したが、 面白かった。 著者のデビュー作ということもあってか、 巻末に著者のコメントが書かれている。 娯楽小説を読むのが好きだったため、 娯楽小説を書いていきたい、とある。 娯楽小説として読めば、とても楽しめる作品。 内面の描写が少ない気もするが、 特に気にならない。 医療に詳しくない一般人が、臓器移植に興味を抱く 入口としては、良い作品。 子供に臓器移植させる親の気持ちは、伝わってくる。 仙川さんの小説は、とても読み易い。 読み易い医療小説です。
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自作に期待して星5つ
医療問題を中心に活躍されているジャーナリストのデビュー作品だそうです。 正直なところ「第一回小学館文庫小説賞受賞」にひかれて買いました。 斬新な内容でストーリー展開も早く、どんでん返しあり、緻密な描写となかなか面白い内容でした。 十分楽しめると思います。 個人的には前妻をもう少し丁寧に書いて欲しかったかな、最後への心理変化はいきなりすぎる感もあります。 本業を題材にした作品なので、次回以降に期待というところです。
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構成が気になり
テーマが重い割に読みやすい作品。 異種移植などを知識としてインプットするには良いかも。 表紙裏の作者の顔がそのまま主人公として演じているイメージがある。 恐らく作者自身もそのつもりで自分の思いやメッセージを込めて書いているのだろう。 ただ、処女作品のためか稚拙な構成や表現が気になる。 主人公以外の人物の描写(特に年齢)が物足りない、とってつけたように電話連絡が入って都合よく展開が変わる、 話の主筋が夫の行方を追跡するばかりだが電話をかけて来た相手を調べた方が良いのでは?、立って歩いているはずなのに「立ち上がる」、などなど。
関連する文学賞
- 小学館文庫小説賞 第1回(2002年) ・受賞