日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

大学読書人大賞

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

犬村小六

『とある飛空士への追憶』は犬村小六のライトノベル。受賞対象となった作品として、作者の関心が凝縮され、時代や生活の感覚をそれぞれの文体で掘り下げている。

記憶言葉人間関係

作品情報

とある飛空士への追憶は、短い題名の奥に作者の主題を凝縮した作品である。

とある飛空士への追憶は、題名が示す中心イメージを手がかりに、人間関係、記憶、社会、または言葉そのものへの問いを展開する。受賞作として評価された焦点は、素材の選び方と表現の密度にある。

レビュー要約

  • 読者は、題材への切り込み方と文体の強さを評価している。専門性の高い作品では、背景知識を求められる点を重く受け止める声もある。

書籍情報

出版社
小学館
発売日
2008-02-20
ページ数
344ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784094510522
ISBN-10
4094510524
価格
350 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。 次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさの少女。そのファナと自分のごとき流れ者が、ふたりきりで海上翔破の旅に出る!? ...圧倒的攻撃力の敵国戦闘機群がシャルルとファナのちいさな複座式水上偵察機サンタ・クルスに襲いかかる! 蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。

レビュー

  • 一読の価値あり

    発売されてから時間が経った作品ですが、一読の価値ありです。ラストが気が利いていて好きですね。

  • 類まれにみる名作

    類まれにみる名作。 正直これはラノベにしておくのは勿体ないということで、一般の方でも手に取りやすいように特装版を作ったのでは?と考えてしまうレベル。 シナリオは王道で、身分差のある恋物語。 更には、望まぬ結婚、許されぬ恋。 だが、エンディングはよくある陳腐なラブストーリーではなく、深く余韻が残る、甘くも現実的な素晴らしい終わり方。 作中では最初は真逆で反発しあっていた二人が、命をかけるほどの危機的状況を経験する中で細やかな心情変化が現れる様は素晴らしいし、それを的確に文章で表現しているのはさすがというべき。 更に、子供だったお嬢様が命のやり取りを通じて成長していく様も見どころ。 そして、なんといっても最後の伏線の回収。 ここまで美しく物語を纏めたストーリー性は勿論なのだが、それが目に浮かぶような表現力。 兎にも角にも、この作品はシナリオ、キャラクター、心情描写、表現力どれをとっても一流と呼ぶに相応しい。 この本をはじめて取る人も、はたまた当該作品の映画版を見て消化不良感を感じた方も、是非一度読んでみて欲しい。 (※この作品の映画はかなり端折っているので、原作を一度でも読んだ人であれば「見るに堪えない」とまでは言わないが、折角の作品が凄く勿体ないという気持ちになると思う・・・。)

  • ぜひ手に取って欲しい。

    空戦の簡潔かつ精緻な描写にワクワクしながら、 骨太でシンプルなストーリーに一気に読み切ってしまいました。

  • ローマの休日感がある

    タイトルでネタバレになってしまうが、二人は結ばれない。しかし二人とも得るものを得て終わっているのは良かった

  • 単行本の方がおすすめ

    ネタバレは避けたいので詳しく書きませんが、単行本は中が少し違います。 加筆されています。この加筆部分のために、私は単行本の方を強くおすすめします。 また単行本には本文中に1枚もイラストがありません。表紙も美しい物になっています。 この点も私には非常にポイントが高かったです。 ライトノベルと呼ばれる分野の表紙、また本文中に出てくるイラストに 気恥ずかしさを感じて手に取らないでいる人には是非これを手にとって下さい。 SFが好きな人、飛行機物が好きな人には少し?な部分も出てくるかもしれませんが 物語の美しさは秀逸だと思います。「夏への扉」とは異なる素晴らしい読後感がありました。

  • 名作

    作者の書く描写表現はまるで実写を見ているように鮮やかでした。ストーリーも王道の展開でこれ以上の作品に出会うことはなかなか難しいかもしれません。

  • 全一巻の濃密度が高い!!!

    某コミックサイトで無料試し読み増量がきっかけで気になり、気になって原作を読みドハマリした次第です。 この作品を皮切りに嫌煙しがちだったラノベにどっぷりと浸かり、素敵な作品が沢山あることをしりました。 皆さん仰られている通り、差別を受けつつも実力でのし上がった主人公と、真逆の立場にあるお姫様が、身分の違いを超えて惹かれあう王道のラブストーリーだと思います。 とんでもない危機を共に乗り越えていくことで愛が芽生えることも容易に想像はつくでしょう。 しかし、個人的にこの作品が大好きな点として、航空機などメカに明るくない私でも想像することができる臨場感と、紛れもないこの世界の「現実」を生き抜いている感じがひしひしと伝わり、単純なストーリーが逆にシンプルだからこそ良さが引き立ち、ダイレクトにエネルギーを感じることができました。 よくある異世界に転生したら突然ヒーローになっていたとか、特殊な能力があって何かに立ち向かうとかではなく、極論すればただの戦闘機に乗って戦うどころか逃げるしかないお話です。ところが、逃げているのがこんなにもドラマチックで、かつリアリティのあるものになるとは思いもしませんでした。 徐々に惹かれあい、でもお互いの気持ちを伝えあうことは叶わない。相手を想うからこそ選んだ別離は、ただのお涙頂戴ではなく、この結末しかありえないと、海猫お前はなんて格好いいんだ!と、読み終わったあと放心と満足の溜息が漏れました。 ハッピーエンドが好きな私は、一見バッドエンドで終わると見せかけてのラストの煌めきはこの上なくときめき、涙ボロボロでした。 文学には特別詳しい訳ではありませんが、たった一巻にこれほど濃縮されている本を読むと、出会えて良かったと心から思えました。 他シリーズもほぼ衝動的に買い揃えましたが、折に触れて読みたくなります。 ラノベだからと迷っている方がいたら、是非とも、ご一読していただきたいです。 長文失礼いたしました。

  • とにかく素晴らしい

    時間を忘れて一気に読みました。 この本は素晴らしいです。 身分の違う男女 2つの国家の戦争 命がけの旅 割とよくあるストーリーのような気もしますが、 登場人物の心理描写が巧みで、主人公とヒロインが次第に変わっていく様子がよく描かれています。 また、風景描写なども実に見事で、ラノベの中でも一、二を争うような 文章力のようにも感じます。 ストーリー自体は、王道とも呼べる展開ですので、 多くの人が感動と満足を味わえる小説だと思います。

関連する文学賞