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どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1)

小学館ライトノベル大賞 ガガガ文庫部門

どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1)

中里十

少女・初雪が、姉のために別の女性の義妹として暮らすことになる百合ライトノベル。実姉と義姉への思い、作られた姉妹関係、童話的な引用が重なり、静かな緊張を帯びた日常が描かれる。

百合姉妹童話静謐な日常

作品情報

本物と偽物の姉妹関係が、少女の日常を静かに縛っていく。

第2回小学館ライトノベル大賞ガガガ文庫部門佳作作。グリム童話への言及を織り込みながら、姉妹という言葉の本物らしさと危うさを描く。

レビュー要約

  • 雰囲気を大切にした作品として受け止められている。派手な事件よりも、少女の視線と作られた関係の不安定さに魅力を感じる読者が多い。

書籍情報

出版社
小学館
発売日
2008-10-18
ページ数
296ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784094510973
ISBN-10
4094510974
価格
350 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

私の名前は初雪。もうすぐ15歳になる。 「古本屋の川井さん、覚えてる? 昔、連れていったでしょう。あの人の、妹になって」。美しい古書店店主・川井愛は 私を欲しがり、姉は彼女に私を差し出した。川井愛との不思議な生活。飽きられないように、 愛し続けられるように。私は、姉の命を守るために、姉にいわれたとおり につとめを果たさなければならない。つとめだから? むしろ義務でなければ……私は、自分から、彼女を好きになるのだろうか――― 第3回小学館ライトノベル大賞佳作受賞!

レビュー

  • 甘ったるい百合姉妹ものではありません

    そこらにあふれている甘ったるい百合姉妹ものを期待している方はサヨウナラ。 実姉の命を守るためうんぬん...というキャッチコピーから、 サスペンス系やバイオレンス系、隷属系などを連想した方もサヨウナラ。 たしかに実姉は危ない橋を渡っていたり、軍が出て来たりしますが、 それは物語に現実っぽさを出すためにちりばめられている社会問題などと同じで さらりとしたものです。 むしろ、 主人公である初雪の目線で穏やかに描かれている日常が心地よいです。 心におこる感情のさざなみ、微妙な距離感などの描写に惹かれました。 読後に、せつなく、且つ、あたたかい気持ちになりたい方におすすめです(*^^*)

  • あのころは姉が世界のすべてだった

    同人歴の長い作者のデビュー作であり、年季のはいった百合哲学が感じられる。 甘えたり、頼ったり、ねだったり…。恋愛や友情であれば距離をはかりながらする行為を、無条件で与え、受け取りあう特別な関係としての「姉妹ごっこ」をモチーフにした話。少女の閉じた世界をテーマにした物語は数多いが、「最愛の実の姉/偽の姉」という設定が、主人公・初雪の世界の特別さを鮮明に印象づけている。 千葉が独立して王国になっているとか、姉の仕事が軍関係であるといった派手なネタはとても抑え目にかかれている。どこにでもあるような商店街のはずれの古書店が舞台であることや、文(あや)が少ない小遣いをやりくりして通ってくる、テストの日はお弁当を学校で食べて帰ってくるか?といった質素であたたかい日常の描写と独特のコントラストをつくっていて、読んでいてとても気持ちがよい。 難点をいえば、タイトルである「どろぼうの名人」がでてくる必然性がいささか弱いのが残念。

  • これからに期待

    読みやすい書き方で、ほんわかします 百合系ですが、その雰囲気がある程度。 ただ、途中の挿話がどうもしっくりこず、全体のテンポが崩れてしまうのが残念。 どろぼうの名人とかの挿話は、不要と思いました。いれるとしても 誰かに語らせ他方が作品のもつ流れを崩さなかったのでは、と思ってます。 けど、これからに期待したい方です。

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