作品情報
乳白色の蜘蛛の巣を降下する幻想が、筒井文学らしい異空間を開く。
新潮文庫の自選ファンタジー傑作集。表題作のほか、奇妙な町、虫、海の家など、現実の隣に口を開ける夢幻的な世界をめぐる作品を収める。
レビュー要約
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不思議な場へ迷い込む感覚や、甘さと不穏さが同居する読後感を評価する声がある。短編ごとの振れ幅を楽しむ読者に向く。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2005-12-22
- ページ数
- 304ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-13
- 9784101171487
- ISBN-10
- 4101171483
- 価格
- 737 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
筒井文学の到達点!著者自ら選び抜いたファンタジー傑作集。川端康成文学賞受賞。 乳白色に厚く張りめぐらされたヨッパグモの巣を降下する幻想的な川端康成文学賞受賞作「ヨッパ谷への降下」。読者をこれまで決して味わったことのない爽快な体験に案内する、究極の料理小説「薬菜飯店」。見知らぬ夜の街で、若い裸の美女に導かれて奇妙な洞窟の温泉を滑り落ちる「エロチック街道」。九度死んで生きる虫の、いや増す死の恐怖を描いた「九死虫」。 夢幻の異空間へ誘う魔術的傑作12編。 【目次】 薬菜飯店 法子と雲界 エロチック街道 箪笥 タマゴアゲハのいる里 九死虫 秒読み 北極王 あのふたり様子が変 東京幻視 家 ヨッパ谷への降下 解説:河合隼雄 筒井康隆 1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。1997年、パゾリーニ賞受賞。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。2002年、紫綬褒章受章。2010年、菊池寛賞受賞。2017年、『モナドの領域』で毎日芸術賞を受賞。他に『家族八景』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』『アホの壁』『現代語裏辞典』『聖痕』『世界はゴ冗談』など著書多数。
レビュー
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手軽に入手できるしお薦め。
好きな作品は『薬菜飯店』『エロチック街道』『タマゴアゲハのいる里』『ヨッパ谷への降下』 筒井康隆は『創作の極意と掟』にこう書いている。 p.229---妄想の断片は、姿を変えたりくっついたりし、思いがけず芸術的な発想に昇華されて出現するのである。 それが具現化したのがこの作品集。でも実際のところ、他愛ない妄想でしかもなんの結論もない短編を文章の力だけで読ませることができる作家はごくわずかだと思う。 『エロチック街道』ーーー自然にできたジェットコースターを裸の娘さんと身体を絡めながら滑降していくーーー 『タマゴアゲハのいる里』ーーー旅のお宿で蝶の綺麗な模様を見ていたら吸い込まれそうな気がしたーーー これだけで他になんにもない。なんにもないこともないか。人間の想像力はここまで膨らませることができるんだな、そう思った。
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やっぱし天才だわ
毒気の強いのから読んじゃって「筒井康隆はダメ」って方に読んで欲しい。 ファンである私も毒気や奇想に目を奪われて見落としていた文章そのものの美しさや力を感じることのできる作品集。
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健筆60年の奇才
1970年代から90年代にかけて筒井さんが発表したファンタジー系の短編小説が計12編。評者もかつて人並みに筒井さんを読み継いだクチで、ご自身が選んだという、いずれもおおむね全部をむかし読み終えているはず。しかし、今回まとまって収録された過去の作品群を改めてチェックしてみて、異次元、異空間、異世界を作り出す「奇才」の手並みは格別だと実感した。 印象が強かったのは、再読のはずなのに初めて読んでいるようなインパクトを覚えた「エロチック街道」。どことも知れない街に入り込んだ主人公が、誘われるまま「温泉隧道」に入り込み、ガイド役の遊女(?)と共に、全長4000㍍近い「鍾乳洞のような、源泉湯流しの空間」を滑り降りていく、という夢の中のようなお話。 「薬菜飯店」は神戸にある、信じられないほど美味で、かつ病気や体の不調をすべて治すという、ウソのような創作中華料理店のお話。鼻炎が治る「鼻突抜爆冬蛤」とか、肝炎に効く「怪味倒転汗麺」とか、健筆60年近い「奇才」の想像力、表現力にはつくづく感心する。 他にも、淡水性のムスメイカが料理屋のカウンターからずるずると降りてきて「妻」の二の腕にまとわりつく「タマゴアゲハのいる里」とか、海に浮かぶ合掌づくりの巨大建物の中を少年がさまよう「家」とか、ヨッパグモが無数の分厚い巣を作っている谷底に降りていく標題作とか、不思議な味わいの小編ぞろい。
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「九死虫」が宮沢賢治みたいで面白かった。
読了:2017年108冊(8月15冊)★3.2 『ヨッパ谷への降下―自選ファンタジー傑作集 (新潮文庫)』2005/12/22、筒井 康隆 (著) 筒井康隆の短編集。「虚人たち」等を読んだ後に本書を読むと、「なんだ、普通の文章も書けるんじゃないか…」と思ってしまう。と言ってもそこは筒井康隆なので、ただの普通の短編ばかりではないのだが。 個人的には「九死虫」が宮沢賢治みたいで面白かった。9回死ぬことができる虫の話である。虫たちの生活が戯画的に書かれており、9回生きることができることの駆け引きが少し哲学チックだった。 とりあえず、本書を読み終えて筒井康隆作品を5冊読み終えた。なんとも不思議な人である。確かに並大抵の人ではないと思うが、私には合わなかった。筒井康隆は小説を書き、それを世間に読んでもらうことで、どういうメッセージを投げかけ、世界をどう変えたいのであろうか?それがほとんど理解できなかった。もう読むことはないでしょう…。
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パクられている方ですよw
ジョジョのパクリとか書いてる人、 恥ずかしいですね。 パクってるのはジョジョの方なのに。 ちゃんと調べもせずに、パクリと顔真っ赤に書いてしまう、大馬鹿ですね。
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あれ、パクリ?
著者の本は初めて読んだんですが、 う‾ん、私にはまったく合いませんでした 他の方々のレビューを、落ちのない世界観が魅力、みたいな意見が多いですが、 個人的には、それで結局作者は何を見せたいの?という感想が残りました 思いついたネタをブラッシュアップせず未完成まま並べただけのようです 例を上げるなら、著名な彫刻家がどっかから持ってきたただの自然石をどんっ、と台の上に置いて、 「これが私の作品だ!」というと、鑑賞者は「ほぉ、これは素晴らしい!」と考えなしに納得するような感じ もし著名な人でなければ、鑑賞者は「何これ?」と失笑して終わるだけだと思います あと、中華料理屋の話ですが、 これはゲームも出ている漫画、ジョジョの第4部に出てくるイタリア料理屋のパクリです ネタのエッセンスを盗んでストーリー展開にオリジナリティーを加えたのではなく、 イタリア料理を中華料理に変えただけです (私が漫画の方のファンなこともあり、言葉悪いですが『盗作』と言わざるをえないです) 時期的にも、漫画のほうが数年早くネタを出してます 何故だれもツッコまないのかが不思議です こういうこと書くとアンチと言われるだけでしょうが、 どうしてもツッコみたかったので・・・・
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正しい情報を
この本のレビューの中に「これってジョジョ四部のトニオさんのパクリじゃない!?」と、声高に叫んでいる人がいますが、この本はジョジョ四部よりも早くに発表されました。ですので、盗作ではありません。むしろ・・・ とりあえず、この事実だけは伝えたかった('・ω・`)
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この本におさめられた作品はつぎの12篇です
薬菜飯店 法子と雲界 エロチック街道 箪笥 タマゴアゲハのいる里 九死虫 秒読み 北極王 あのふたり様子が変 東京幻視 家 ヨッパ谷への降下
関連する文学賞
- 川端康成文学賞 第16回(1989年) ・受賞