日本の文学賞

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その街の今は

芸術選奨文部科学大臣新人賞

その街の今は

柴崎友香

「その街の今は」は、柴崎友香による受賞作。人物の心の動きと周囲の世界を丁寧にたどり、短い題名の奥にある葛藤や変化を描き出す。

人物葛藤変化

作品情報

「その街の今は」は、柴崎友香による受賞作。

「その街の今は」は、柴崎友香による受賞作。人物の心の動きと周囲の世界を丁寧にたどり、短い題名の奥にある葛藤や変化を描き出す。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2006-09-28
ページ数
144ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784103018315
ISBN-10
4103018313
価格
1320 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

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レビュー

  • なかなかの名作だ。引き込まれる。

    読みやすい純文学だ。心に響く。

  • その街の今は、そして昔は・・・

    レビューの評価も高く期待をしていたが、 なぜ、こんなに高いのかが、わからなかった。 昔の街の風景が大好きな28歳女性と、 その周りをとりかこむ人々のお話。 淡い恋もある、 この年齢だから不倫もある、 合コンもする、アタリハズレは出てくる。 なに気ない日常が淡々と描かれる。 大阪の雑踏が、ゴミゴミさが、全く感じられない。 作品世界を好きな方々が、 きっとレビューを書かれたのだろう。 私には、普通の作品にしか思えなかった。 ただ、他の作品も読んでみたい気はする。 なんだか、摩訶不思議な作品でした。

  • 大阪弁のやわらかさ、優しさを感じたい誰かへ

    "もらった写真のあの家と、違うのはわかっていた。路地との位置も違うし、玄関も窓も屋根も違う形だった。だけどこの薔薇の色があの写真の薔薇の色だと思った。こんなに深く鮮やかな赤い薔薇を、わたしは初めて見た。"2006年発刊の本書は淡々とした大阪の日常と変化の描写が素晴らしい。‬  個人的には賛否を巻き起こしている【地下鉄メトロの改造案】の様子を眺めていた時に作中の、とある登場人物の『だいたいな、もともと大阪は芸術とか文化で発展している街なんやって。(中略)御堂筋線のホームかって、あんなドーム天井に飾り照明なんか東京メトロにないで。』というセリフを思い出して本書を久々に再読したのですが。  私自身が丁度、本書の舞台である大阪ミナミ、難波〜心斎橋辺りを2007年くらいによくウロついていた事、そして著者と同年代である事から、性別の差こそあれ容易く感情移入することが出来、今は無きソニータワーを含めて、現在も大量に訪れるインバウンド需要により、より急激に建物が入れ替わる【変化し続ける街、ミナミ】をしばし想ってはやはり懐かしい気持ちになりました。  また同時に、本書は物語としては著者らしく【特別な事は特に起こらない】(言わば街自体が主役なので)し、私と違って大阪ミナミに縁が全くなければ、描写され、あるいは語られる新旧の街の歴史は【特に響かないのでは?】と割と人を選ぶ本だと思われるのですが。個人的には"ああ、確かにこれは(同じく大阪弁でミナミに生きる人たちを美しく描いた)織田作之助賞大賞に確かに相応しいな"と【伝えていきたいミナミ】が本書には確かに在って嬉しく思いました。  かっての大阪ミナミを想い出したい誰かに、また大阪弁のやわらかさ、優しさを感じたい誰かにオススメ。

  • やたら評価が高いけど

    2018年になってから、知らない作家の本を買うようになった。柴崎さんの本、評価が高かったので、3冊まとめ買いしました。角田さんより素晴らしい?一番文章がうまい?う~ん、私には理解できない。 ちっとも本の世界に引きこまれる感覚になれない。共感できない。 レビューを書いた人に敬意を払って、なんとか最後まで読んだけど、残り2冊どうしよう。半年ぐらい、ほったらかしににようか。

  • 大阪が舞台の物語

    大阪が舞台で会話も大阪弁の物語。 今はないビルや施設が描かれているので大阪で生まれ育った人にとってはいっそう面白い。 物語自体は柴崎さんの作品らしく、淡々とした何事もない日常が描かれているだけだけれど、その中に心に染み込むような小さな出来事があり、その感じがとても好きだった。 ページ数も多くなく読みやすいので、柴崎さんの作品を初めて読む方にもおすすめだと思う。

  • 他の作品も読んでみたい。

    柴崎友香は未知の作家であるが、土地鑑のある大阪を舞台にしているのと、140頁なので手頃感があり、読む事にした。 28歳の歌ちゃんは特に決まった相手がいないので、たまに合コンをする。合コンは二度と会わない人と会う事なんやなと思ったりする。合コンではないが、知り合った良太郎に昔の大阪の写真を集めるのが好きやというと、協力してくれる。TVで昔の大阪の映像を流していると、メールを送ってくれたりする。 「こういう映像を見てると、どこぞで同じ時間を父母が行きとるんや、とか思う。自分の死後を見ているかのような気分にもなる」と良太郎は呟く。 起承転結がなく、歌ちゃんは何度か寝た結婚している鷺沼さんに食事を誘われたりするのだが、良太郎への思いも今ひとつはっきりとせず、時間の流れと気だるさが揺蕩い、これが今風なのか秘かに思うのであるが、個人的には鷺沼さんの誘いを断り、良太郎に好きかもと告げる展開を待っていたのだが、そういう風になると、起承転結があり、野暮ったいというのだろうな、今は。

  • 身近な「大阪の街中」を味わいたいひとに。

    ある時期の街、大阪の風景を地上を歩いて知っている人にはたまらなく親近感というか身内感があります。街は変化していくもの。変化の中に生きる自分を見るような感覚を覚えます。しかし、全く違う世代、違う地域に住んでいて大阪の普通の街に興味がないと少しその情緒がわからないかもしれません。

  • 大阪へのノスタルジア

    クライマックスがない、起伏さえもない。そんな筆致である時の大阪ミナミを描いている。織田作たちの観察が人文地理学に貢献するように本作も将来大きな資料となるだろう。起伏のない小説は佐内正史の写真集によく似ている。書き上げる力を感じる。

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