日本の文学賞

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モッキングバードのいる町

芥川龍之介賞

モッキングバードのいる町

森禮子

アメリカ中部の田舎町で暮らす日本人妻たちを描き、異国での結婚生活、望郷、愛と孤独を通して日本人の心性を問う短編小説である。退役軍人の夫と暮らす圭子をはじめ、現地で愛する者に背かれた女性たちの寂寥が重ねられる。

在米日本人望郷国際結婚孤独女性の生活

作品情報

アメリカの田舎町で暮らす日本女性たちの望郷と孤独が、モッキングバードの声の届く日常に浮かび上がる。

『モッキングバードのいる町』は、森禮子がアメリカに暮らす日本女性たちの内面を描いた短編小説である。アメリカ中部の田舎町で退役軍人の夫と暮らす圭子は、年齢を重ねるにつれて激しい望郷にとらわれる。物語には、若い男との関係にすがるスウや、教育への執着から子を死なせたジューンも現れ、異国で築いた生活の中にある愛、孤独、裏切りが照らされる。

レビュー要約

  • アメリカで暮らす日本女性たちの夢、寂寥、愛、孤独を通じて、日本人の心性に迫る芥川賞受賞作として紹介されている。

  • 米国で暮らす日本人妻の姿を描いた作品として、作者の代表作に位置づけられている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1980-02-01
ページ数
193ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784103351016
ISBN-10
4103351012
価格
107 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第82回(昭和54年度下半期) 芥川賞受賞

レビュー

  • 期待通り

    森禮子が芥川賞を受賞した心に残る作品です。深く感動しました。商品はとてもきれいなままで満足です。

  • ちょい役のモッキングバード

    収録された4編中最も長いのが表題作で、タイトルが気に入って読んでみたのだったが、そのモッキングバード(作中では物真似鳥と訳されているが、和名はマネシツグミ)は、2/3を過ぎたあたりでちょっと登場するだけで、象徴的にもほとんど意味を持たない。作者の国際結婚した姉が住んでいたアメリカの町に滞在した経験がもとになっているのだそうで、軍人と結婚した日本人妻の思いが語られる。日本での捕虜生活経験を持つ友人の微妙な感情やラストのインディアンたちの「ゴーストダンス」も印象深く、なかなかおもしろかった。 次の『離島狂騒曲』の離島での新興宗教騒ぎはまあ変な話と言ったところ。『遊園地暮景』は全体的な雰囲気がいい作品。最後の『風を捉える』には、『離島狂騒曲』からも感じられた作者の宗教に対する考え方がより明確に示されているが、ラストがこれでは締めくくりになっていないだろうと思える。

  • 森玲子の思想を知る

    著者の思想を読み取ることができる。外国に嫁いだ女性の生きざまが、丁寧に描かれている。

  • 何もしないことが罪

    【芥川賞】mocking bird, スズメ目マネシツグミ科34種の16種。ツグミに似ている。mockは真似。有名な映画「To Kill a Mockingbird」(アラバマ物語)の資料によれば、mockingbirdは罪のない弱い人間を指す。インディアンのことであり、戦争花嫁の日本人妻のことであり、種のないスウの夫のことなのだろうか。do nothingが罪の無いことであるようで、何もしないことが罪なのかもしれない。

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