作品情報
『詩人の妻 生田花世』は、戸田房子の表現の特色が凝縮された評伝である。
『詩人の妻 生田花世』は、戸田房子による評伝。対象の言葉や時代背景を丁寧に読み解き、個別の作品や人物を広い文化的文脈のなかに位置づける。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 1986-11-01
- ページ数
- 207ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784103409038
- ISBN-10
- 4103409037
- 価格
- 704 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 詩人の妻生田花世 : 戸田 房子: 本
レビュー
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名作評伝
詩人・生田春月が、「青鞜」に載った西崎花世の文章を読んで、この人こそ自分と結婚すべき女性だと言って、生田長江宅の階段を駆け降りてきて、とうとう結婚した話、花世の安田皐月との貞操論争、そして春月が播磨灘で船から投身自殺したことなど、断片は知っていたが、花世がひときわ背が低く顔もまずく、春月の浮気に悩んだことなど、詳しく知ることができた。しかし本書の白眉は、春月の死後も長く生きた花世が、戦後、市井の女たち相手に「源氏物語」の講義を始め、首都圏一円で展開しつつ、自分は貧しいアパートの一室で暮らし続けた、最後の章である。私は、泣きながら読んだ。平林たい子賞受賞にふさわしい名作評伝である。
関連する文学賞
- 平林たい子文学賞 第15回(1987年) ・受賞