日本の文学賞

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火のないところに煙は

山本周五郎賞

火のないところに煙は

芦沢央

怪談執筆の依頼を受けた作家が、かつて体験した凄惨な記憶と向き合い、神楽坂を舞台にした不可解な事件を小説として追う連作ミステリ。実話めいた語り口で怪異と犯罪の境界を曖昧にしながら、最後にひとつの恐ろしい真相へ読者を導く。

怪談暗黒ミステリ神楽坂記憶の封印どんでん返し

作品情報

怪談を書くことが、封じていた過去と最恐の真実を呼び寄せる。

『火のないところに煙は』は、「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」という依頼を発端に、作家自身の過去と複数の怪異が重なっていく連作である。各話は独立した恐怖を持ちながら、占い師をめぐる噂と未解決の悔恨へつながり、終盤で読みの前提を揺さぶる。

レビュー要約

  • 淡々とした実話調の語りが恐怖を増幅し、短編ごとの怪異が結びついていく構成が好評。怖さと謎解きの両方を求める読者から、先を読ませる力を評価されている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2018-06-22
ページ数
221ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 2.2 x 19.7 cm
ISBN-13
9784103500827
ISBN-10
4103500824
価格
2222 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

本年度ミステリ・ランキングの大本命! この面白さ、《決して疑ってはいけない》……。「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが――。驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃、そして導かれる最恐の真実。読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!

レビュー

  • 全話面白い

    ミステリーもオカルト系も好きなので、どんぴしゃでした。 最後まで面白く読め、時々ゾクゾク感もあり全話楽しめました。 私は特に1話目「染み」の、「あやまれ」の所がゾクッとしました。

  • 面白いと思います。

    ストーリー展開が奇抜で一気に読み終えた。

  • ミステリーを感じさせるホラー

    ほんとに一気に読んでしまいました! やはりホラーは素晴らしい‼️

  • いまいち入り込めない

    全ての話が実は繋がっている感じや、何か人智を超えたモノが身の回りを侵食してジリジリと迫ってくる感じは良かったです。しかし榊という人物の設定はちょっと陳腐に感じました。某掲示板とかYouTuberなどの素人作家が作るホラーにありがちな「怪異とか超常的な事に関しては2段3段上から物事を見ていて、異常に勘が鋭く、主人公が気付かないことまで全てを見通して達観している」キャラクターそのもので、プロの作品に登場すると流石に萎えて、物語に入り込めないんですよね…

  • ゾクゾクする怖さ

    オバケが出ないホラーの方が怖い代表作

  • 怖い!構造が秀逸!…が!

    いわゆるフェイクドキュメンタリーで、小野不由美さんの『残穢』系統の秀作です。 短編集なのですが、どれも単なる怪談話ではなく、後半で「あれあれ?おかしいぞ?」と謎解きミステリーパートが入るのがなかなか面白く、それが最終話でさらに収束するなど、構造として見事です。 そしてなにより文章が上手く、特に人の嫌らしさや怖さの描写が秀逸です。 ですが、惜しむらくはホラー的に読者を怖がらせようとする描写が、「あの方亡くなったそうです」「…え?」の連発だったのが少し引っかかりました。もう少しバリエーションがあればもっと怖かったなぁと思います。

  • 日常に侵食する恐怖

    恐怖とは想像力を発端に滲み出す感情。 疑念と言う染みが思考に付着した時点で、 この作品の恐怖から抜け出せなくなる。

  • 現実と虚構が入り混じる不思議な感覚を味わえる

    モキュメンタリー・タッチで描かれる、ホラー連作短編集。6話中の5話は実際に「小説新潮」に掲載されたものらしく、それぞれ独立した物語として成立しているが、書下ろしの第6話によって各話に新たな意味が生まれるというつくり。この辺りはとてもミステリ的で驚かされる。巻末の「書評」を含め、現実と虚構が入り混じる不思議な感覚を味わうことができる好作品である。

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