日本の文学賞

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真昼へ

平林たい子文学賞

真昼へ

津島佑子

日常の時間の中に、家族、身体、記憶の層が差し込んでくる長編。明るい真昼へ向かう題名とは対照的に、語りは人が抱える孤独や結びつきの不確かさを静かに掘り下げる。

家族記憶身体

作品情報

真昼の光の下で、家族と記憶の輪郭がゆっくり揺らぐ。

津島佑子らしい、親密な関係の中に潜む孤独をすくい取る小説。出来事を大きく動かすよりも、意識の揺れと感情の陰影を重ね、読後に静かな重みを残す。

レビュー要約

  • 受賞歴と再刊の経緯から、発表時の問題意識だけでなく、後年の読者にも届く持続的な読み応えが評価されている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1988-04-01
ページ数
207ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784103510024
ISBN-10
4103510021
価格
589 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

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レビュー

  • 『笑いオオカミ』との関連をみていくと、面白いよ!

    アマゾンに乗せられているのは文庫本版です。私が読んだのはハードカバーだったので、文庫本版での正確なページ数を示すことができません。 だから文庫本版を購入した方は、以下の津島佑子の全体像を理解するための、とんでもなく重要な文章がどこにあるのか、探してね! どこに行くの。ねえ、なんていうところに行くの。 知りたがりの息子がいつもうるさく私に聞いたが、私にも答えられはしなかった。 それより、ほら見てごらん。白い鳥がいるよ。山が見えてきたよ。 窓の外を指さして、息子の注意をそらし続けなければならなかった。私たちは登山電車に乗ったり、バスに、馬車に、小さな熱気球にさえ乗って、旅行を続けた。外国の公園で暖かな日射しを受けて、アイス・クリームを嘗め、別の国では有名な広場を見物して歩き、地図からは抹殺されている奇妙な国に迷いこみ、侵入者だということを見抜かれ殺されそうになって、かろうじて逃げだしたり。宿泊した建物も、さまざまだった。温泉地の小さな旅館に逗留し、川岸の湿地帯の仮小屋に寝たり、広大な庭園を持つホテルにも泊まった。 このように息子を自分たちのものとして守り続けるために旅を続けながらも、私は相変わらず母の家を夢に見続けていた…。 他にも面白い文章としては、 さっきとは位置が少し変わっただけなのに、光の反射の加減が微妙に変わるのか、部屋の奥に母たちの影も見届けることができた…。 この文章からは、11歳のときのことを距離を置いて見ているかのような不思議な印象を感じてしまいます。 現段階では、こんな素晴らしい本がとても安価に購入することができます。アマゾンを利用していい本を安価で購入しましょう! それこそ、ネットで“本(あるいはその何か)”を買う意味なのだと思います。

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