HOKKAI
高島北海とナンシーをめぐる歴史的想像力を通して、明治日本と海外の出会い、芸術家の越境を描く長編。異文化の風景と個人の情熱が重なり合う。
北欧芸術越境歴史
作品情報
北海の名を追う旅が、芸術と歴史を結び直す。
高樹のぶ子が、実在の画家・高島北海をめぐる素材から、旅と創作の時間を小説として立ち上げた作品。日本近代の外へのまなざしが物語を動かす。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2005-10-26
- ページ数
- 301ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784103516071
- ISBN-10
- 4103516070
- 価格
- 298 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
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レビュー
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伝記とフィクション
全く予備知識なしで読み始めたので、タイトルをアルファベットにしている意味には、なるほどと感心した。 19世紀末当時のパリ画壇動向についてはかなり知っているつもりなのだが、エミール・ガレのことはくわしくないこともあって、高島北海という人物は全く知らなかった。北海の伝記部分はいかにも歴史小説という感じである。一方現代の部分には北海のひ孫だという男が出てきて、フィクションには違いないのだが、それにしてもどこまでが実際のことなんだろうと疑問を持ってしまう。読者にそんな疑念を起こさせるのも、作者の計算のうちということか。 この入れ子構成については、最初のうちはいい意味でも悪い意味でも特別な感想は持たなかったのだが、最後になって現代の作家による取材で謎解き的興味を出す構成が、全体をうまく締めくくっているように感じた。そこから逆算すると、これくらい現代の部分を入れるのがちょうどいいくらいであろうか。
関連する文学賞
- 芸術選奨文部科学大臣賞 第56回(2006年) ・受賞・受賞