作品情報
記憶と喪失の謎が、名もなき星のような哀しみを照らす。
新潮社刊の単行本を受賞対象として記録。のちに新潮文庫版も刊行されている。
レビュー要約
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読者の反応では、題材の独自性と人物の感情を丁寧に追う語りが評価されている。展開や文体への好みは分かれるが、受賞作としての個性が伝わる作品として受け止められている。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2019-01-22
- ページ数
- 416ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.2 x 2.4 x 19.1 cm
- ISBN-13
- 9784103522317
- ISBN-10
- 4103522313
- 価格
- 614 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
銀行員や記憶の売買、シンガーソングライターにスワンプマン! 様々な要素が絡み合うエンターテインメント小説で大変、面白かったです。 ――伊坂幸太郎 裏稼業として人の記憶を取引する「店」で働く銀行員の良平と漫画家志望の健太。神出鬼没のシンガーソングライター・星名の素性を追うことになった悪友二人組は、彼女の過去を暴く過程で医者一家焼死事件との関わりと、星名のために命を絶ったある男の存在を知る。調査を進めるごとに浮かび上がる幾多の謎。代表曲「スターダスト・ナイト」の歌詞に秘められた願い、「店」で記憶移植が禁じられた理由、そして脅迫者の影――。謎が謎を呼び、それぞれの想いと記憶が交錯し絡み合うなか辿り着いた、美しくも残酷な真実とは? 大胆な発想と圧倒的な完成度が選考会で話題を呼んだ、第5回「新潮ミステリー大賞」受賞作!
1991年6月、神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業。2018年、本作で第5回新潮ミステリー大賞受賞。
レビュー
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ディテールまで好きです!
新潮ミステリー大賞受賞作。 伊坂先生の帯コメントに惹かれて購入しました。 端的にいうと、面白いです。 ファンタジーな設定を違和感なく理解できるような展開の巧みさや、伏線回収の爽快感といった、ミステリーとしての出来はもちろん秀逸だと思います。 加えて、「現在の私にとって記憶とは、どのような意味を持つものか」といった形で、テーマそれ自体を自分に引きつけずにはいられないような、考えさせられる作品でした。 さらには、ディテールが好きです。 主題の深さに潜り込みそうになる私を引き上げてくれるような、特有のコミカルさが心地よいです。 例えば何度も出てくる居酒屋のシーン。主人公たちの掛け合いを始め、細かな描写に何度クスリとさせられたことか。 きっと、細かい部分にも筆者のこだわりが詰まっているのでしょう。 そのこだわりがとても好きです。 これが処女作とは信じられません。 好きな作家がまた一人増えました。 これからも応援しています。
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若者の切ない想いのミステリー。読み応え満点です。
●久しぶりに切なく泣けるミステリーに出会った。なぜ若者はそんなに真っすぐなのか?開き直る厚かまし さがないのか?垢が溜まってしまった自分から見ると、なんとも歯がゆい。どうしてそこで身を引いてしま うのか。そんな儚くて一途なところが若者の特権だろうとは思うが・・・。メルヘンチックなラストはこた えた。 著者の小説は何冊か読んだが、本書が一番感動しました。
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面白かったです!!
時間を忘れて読みました。めちゃくちゃ面白かったです。 久しぶりに好きな作家さんができました。 初期の辻村 深月さんの作品を読んだ時のような、勢いや今後への期待感がありました。 意外と賛否が分かれており、たしかにミステリーと言い切っていいかは思うところがあります。 ライトなSFミステリーとして極上のエンタメ作品であるのは保証します。 伊坂幸太郎や辻村深月さんが好きな方なら、間違いなく楽しめるかと。 今後も応援させて頂きたいと思います。
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もう一度読み返したくなる作品
売れる少年漫画の鉄則と文中に出てきたように第1話に散りばめられた謎、そしてその謎解きに読者が成功した時物語の謎解きが加速して答え合わせをする快感、その場限りのエンディングでなく未来を感じさせる終わり方等、とても楽しい本でした。売れる少年漫画の鉄則は僕の考え過ぎなのかもしれませんが、それ以外にも散りばめられた伏線を回収し、とても密度の濃い、とても練られた文章で非常に濃密な読書の時間でした!
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出会えてよかった小説
後半、疾走感とともに物語にどんどん吸い込まれて本を閉じることができなくなりました。そして心温まるラストと最後の最後にちょっとしたユーモア。読み終えたときの虚無感が、いかに良作であったかをあらわしていました。 哀しいのに悲しくない、何度も読みたくなる作品です。
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感動は☆5レベルだが……
第5回新潮ミステリー大賞受賞作。一部ネタバレがあるので、未読の人はご注意下さい。 記憶を売買できるというファンタジーめいた内容の青春小説。ミステリー的要素はあるが、それはあ くまでもファンタジーの中での謎であり、論理的な解決を目指す「本格推理」の要素は皆無に近い。 新潮ミステリー大賞の受賞作は、正直言ってこれまで裏切られ続けてきたので、今回も何も期待せず、 いや、「どうせまたダメだろう」という先入観をもって読み始めた。 読み始めてしばらくは、「やっぱりミステリーじゃなかった」、「特に面白い話でもないな」と感じ、 ページをめくる気力があまり沸かなかった。 しかし我慢して読むと、最後のシーンでは思わず涙する程だった。これだけであれば☆5個を与えて も良い。その意味で、お勧めの小説ではある。読んで損はない。が、それまでの部分に瑕疵が多いこと を考えると、手放しでは誉められない。その理由は…… ・星名ひとみと初めて会ったとき、良平は変装していたが、その後変装なしで会うのだから、その良平 こそがナイトだと、(中学生以降会っていないとしても)その時点で確実に分かるのでは? ・星名が襲われて包丁で切りつけられた、つまり殺されかかった。なのに、その相手(ジュン)に会い たいと星名が言い出したとき、すんなりと良平と健太が応じるのはおかしい。 ・実際に星名がジュンに会ったとき、何事もなく仕事(記憶の売買)の話をするだろうか? ・良平は記憶を「売り」、かつ他の記憶を「移植」したから、良平が過去の健太の記憶を持っていない のは分かるが、単に記憶を「移植」されただけの健太が良平のことを覚えていないのはあり得ないの では? ・健太も良平も共に過去の記憶がない、という前提だったとしても、過去に係わっていた二人がまた、 たまたま巡り会って物語が始まるのは偶然が過ぎる。つまりこれらの「ご都合主義」が多すぎる。 ・記憶の売買方法や、移植、改ざん方法などに関する説明がやや複雑で分かりにくい。 ・過去の記憶と現在のシーンとかがめまぐるしく入れ替わるので、頭を整理しないと混乱してしまう。 ・ちょっと詰め込み過ぎ。ミステリーだから推理の要素を入れようとしたのかも知れないが、医者一家 放火殺人事件とか政治家の話とか、いろんな要素が絡んでいて、複雑さを増している。その割に、い かにして確実に死ぬように放火したかの説明がなされていない。 ・そもそもこれが「ミステリー」と呼べるのか? 新潮「ミステリー」大賞の受賞作だと期待している 読者は裏切られることになる。 よって、☆3.5個くらいとしたいが、ないので3個とした。
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途中で飽きた
着想は面白いし、最後には盛大なカタルシスを期待して読み進めたが、途中から飽きてきた。 残り200ページを読むのが苦痛になってきたので、自分に素直になり、もうやめたって投げ出すカタルシスを選びました。
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新潮ミステリー大賞の名に恥じない作品
購入して直ぐに読み終えてしまいました。それくらいストーリーやキャラクターに入り込めましたし、続きが気になる展開・構成でした。記憶取引というフィクションの下、様々なテーマ・メッセージが描かれており、新潮ミステリー大賞に選ばれるのも納得の、完成度の高い作品だと思います。
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