作品情報
『ボダ子』は、赤松利市の受賞作として作品世界の核がよく伝わる一冊です。
東日本大震災後の現実と、家族関係の暴力性を剥き出しに描く、赤松利市の重い筆致が前面に出た長編。 書籍として刊行確認できるため、識別子は紙書籍の ISBN を基準に整理しました。
レビュー要約
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設定や題材の強さだけでなく、人物の揺れや読後に残る余韻を評価する声が目立つ。一方で、扱う主題の重さや癖のある語り口は読む人を選ぶ面もある。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2019-04-19
- ページ数
- 336ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.4 x 2.2 x 19.1 cm
- ISBN-13
- 9784103524816
- ISBN-10
- 4103524812
- 価格
- 1156 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
私は、“あの町"で娘を見殺しにした。鬼才による正真正銘の問題作。 第33回山本周五郎賞候補作品。 バブルのあぶく銭を掴み、順風満帆に過ごしてきたはずだった。 大西浩平の人生の歯車が狂い始めたのは、娘が中学校に入学して間もなくのこと。 愛する我が子は境界性人格障害と診断された……。 震災を機に、ビジネスは破綻。東北で土木作業員へと転じる。 極寒の中での過酷な労働環境、同僚の苛烈ないじめ、迫り来る貧困。 チキショウ、金だ! 金だ! 絶対正義の金を握るしかない! 再起を賭し、ある事業の実現へ奔走する浩平。 しかし、待ち受けていたのは逃れ難き運命の悪意だった。 未体験の読後感へと突き動かす、私小説の極北。
赤松利市(あかまつ・りいち) 1956年、香川県生まれ。2018年、「藻屑蟹」で第一回大藪春彦新人賞を受賞。他の著書に『鯖』『らんちう』『藻屑蟹』。本作が四作目となる。
レビュー
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頑張りました
どろどろ 底辺 もがく 生きる なんとか 現世しかないよな 地面を這いずり回る
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わからない
まあまあ
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実話
作者の実話であり、感慨深い作品
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自叙伝的転落の軌跡
家庭を顧みず、仕事に専心し成功を手にした主人公。妻や子供との破綻した生活も何のその、我が世の春を謳歌していたものの、やがてすべての歯車が狂い始める…。 読者は、破天荒を通り越して人でなしに近い男の転落人生を見つめることとなる。ボダ子は、境界性人格障害=ボーダーを表しており、主人公が唯一心を砕く娘のことだ。 (一応)本妻がいながらも、起死回生をかけて震災復興事業に取り組むために、東北の地に降り立った主人公と娘、そして娘の母親(つまり元嫁)。作業員からのいじめを受けながら現場仕事をこなし、秘めたる一発逆転の大仕事!…のはずが…。 転居により調子が上向いた娘の様子が、主人公の運気と共に下り坂。危険な女に手を出して、さらなるピンチを招き、泥沼状態に陥っていく。主人公は、なかなかに下衆な男ではあるが、自業自得とは言えツキのなさには同情してしまう。まさに転落の軌跡。 本作品は、どうやら作者がデビューする前の実体験に基づいているようだ。やらかしが赤裸々に語られているだけに、厭な気分が拭いきれない。娘視点の作品があるようだが(『女童』)、当分手が出そうにないな。
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読み応えのある一冊
この物語の中で、主人公の娘である境界性人格障害の方が、被災地で傾聴ボランティアをやるというふうに展開していたが、 実際に境界性人格障害などの周囲との境界が曖昧な人が、支援活動などに携わるなら、 仕事としてしっかりと枠組みを作り関わらないと、余計に周囲を巻き込んで混乱を引き起こし、いろいろ大変だろうと思った。 熟練した臨床心理士によると、境界性人格障害のひとは、セルフモニタリング能力が低く、 自分の言ったことを覚えていないことがあるので、後から何を言ったりしたことでどのようなことになったかが 周囲にも本人にも解りにくく、因果関係が不明になるので、周囲はとても困ることになるとの事である。 小説の中で、そのような展開になっていたが、著者はそのような人を被災地などで 実際にかなり見たのかもしれない。 さらに、いろいろ社会での適応が難しそうな人が、被災地でのボランティアとして出てくるが、 実際にそのような人も支援者の中に混じっていることも多かったのだろう。 被災して様々なトラウマを抱えた人は心身ともに不安定なので、そのような人に 利用されたり食い物にされたり、振り回されているのも著者は見たことが、 この小説を書くのに活かされていそうである。
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★★★★★★★★★★
最悪の気分だ 黄色い星の数なんかどうでもいい それくらい深く突き刺さり 読破後の精神を保つことが出来なかった こういう本はもっと世に出るべきだ 今、救われる人 これから救われる人が 少なからずいるだろうから
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津波難民・銭の亡者の行方、あわれかな
境界性人格障害(ボーダー)の娘をもつ男が、津波難民、銭の亡者となって、妻子を捨てる。行着いたところは。
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嫌悪感
苦手なタイプの本でした。 女性には生々し過ぎる描写が多く、タイトルの『ボダ子』、境界性人格障害の娘についての深い考察や救済や治療、触れ合いの少ない荒涼とした親子の姿にこころが荒んだままの読了となりました。 実話に近いとありました。 被災地で色ごとにのめりこみ、問題を抱えて足掻く娘に無関心な父親に嫌悪感をおぼえ、胸が荒みました。
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