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ハレルヤ

川端康成文学賞

ハレルヤ

保坂和志

保坂和志の短編集『ハレルヤ』に収録された川端康成文学賞受賞作。死んだ友人の葬儀をめぐる時間の中で、喪失とともに、かつて共有した歓びや場所の感覚が浮かび上がる。

短編小説記憶喪失友情場所

作品情報

葬儀の時間の中で、ここにいることと、よそにある記憶が重なっていく。

新潮社から2018年に単行本『ハレルヤ』として刊行。受賞作「こことよそ」を併録する短編集で、のちに新潮文庫版も刊行された。

レビュー要約

  • 物語化しきれない経験や時間の感覚をすくい取る筆致が評価されている。猫をめぐる他収録作とあわせて、言葉では捉えきれない生の手触りを読む短編集として受け止められている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2018-07-31
ページ数
173ページ
言語
日本語
サイズ
13.3 x 1.8 x 19.5 cm
ISBN-13
9784103982081
ISBN-10
410398208X
価格
1980 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

世界があれば、生きていた命は死んでも生きつづける――。キャウ! 一九九九年に作家夫婦の家にやってきた片目の猫、花ちゃんは、十八年八ケ月を生きて、旅立った。死は悲しみだけの出来事ではないと、花ちゃんは教えた(「ハレルヤ」)。死んだ友だちの葬儀で、彼と過ごした時間の歓びに満たされる川端賞受賞作「こことよそ」を併録。心が激しく動いたことが書かれた四つの短篇。

レビュー

  • 泣きながら読む本!

    気持ちが伝わり過ぎて、猫飼いの私としては泣きながら読みました。文章もさすがは川端康成賞をとっている作家さん。素晴らしいです。

  • 「命は無になることはない」

    本書のあとがきに「感動したことを書く、あるいは心が激しく動いたことを書く、この本に集めた小説はすべてそういうシンプルなものです」とある。なるほど、そういう作家だろう。だからこそ、私は保坂和志氏の「猫小説」を読み続けてきたのだ。この著者の猫を愛でることばには偽りがない。登場人物たちのさりげない会話に、いつも思いがけない深みがある。大事件など何一つ起こらない淡々とした日常の描写に心がなごむ。『ハレルヤ』を見つけたときにも、「おっ、新作が出たのか」とさっそく入手。しばらくツンドク状態だったが(この作家の本は、ツンドクだけで安心だ。時間ができたら読もうと楽しみに毎日を暮らせる)先ごろ、実家の猫の死をきっかけに、ついにこの本を読むに至った。闘病中の猫の話だった。だが、読みすすめるうちに「闘病」しているのは猫ではなく、なんとか猫を一日でも長く生かそうとする人間の方なのだと思わされた。猫は闘わない。猫はただありのままに、一回性の限られた命を生きているだけだ。これもまた、あとがきに「世界があれば生きていた命は死んでも生きつづける。世界があるからこそ命は無になることはない。」とあったのが、実に保坂氏の作品らしい味わいだった。

  • 何度も読み返したくなる本

    美しい日本語で書かれているので、スッと頭に入ってきます。愛読書になりました。

  • 猫ちゃん

    実家の最愛の猫ちゃんが亡くなったばかりで本屋で出会い読むしかないと買いました 泣きながら読みました 保坂先生は、本当に猫ちゃんに全力愛を注ぎ大好きな方です

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