日本の文学賞

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故郷のわが家

野間文芸賞

故郷のわが家

村田喜代子

『故郷のわが家』は、村田喜代子が連作として描いた小説で、故郷という場所に宿る記憶、家族、死者との距離をたどります。現実と幻想がゆるやかに混じり合い、帰る場所の不思議な手触りを浮かび上がらせます。

故郷家族記憶死者幻想

作品情報

故郷の家へ向かう時間の中で、生者と死者の記憶が交わります。

『故郷のわが家』は、連作の形で故郷の家とそこにまつわる人びとの記憶を描きます。村田喜代子らしい幻想味を帯びた語りが、家族史、土地の時間、死者の気配を結び、帰郷の物語を深い余韻へ導きます。

レビュー要約

  • 現実の生活感と幻想のゆらぎが自然に重なり、故郷を懐かしさだけではなく不思議な場所として描く力が際立っています。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2010-01-01
ページ数
247ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784104041039
ISBN-10
4104041033
価格
192 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第63回(2010年) 野間文芸賞受賞

レビュー

  • 山の生家

    2010年に発表された、9編を収めた連続短篇集。テーマはまさにタイトルどおりで、大分の久住高原が舞台だ。母親が亡くなり、故郷のわが家を売ることになった笑子が主人公で、住んでいる東京から愛犬のフジ子を連れて故郷に帰ってきて、荷物をまとめたり、家の購入希望者と会ったり、その間に起こる様々な出来事、人々との付き合い、そんなことを描いた作品である。 文体はですます調で、最初の『ラスベガスの男』は「ある朝、笑子さんは夢を見ていました。」という文で始まる。夢はこの冒頭作だけでなく、何度も出てくる。7番目の『くらやみ歩行』となると、これはもう夢オチになるのは間違いないと途中で気づき、どう締めくくるのかと思いながら読んでいたら、そう来たか、この作品だけは一人称形式になっていることでも異色作。最後の『月、日、星、ホイホイ』って何のことかわからないだろうが、ある鳥の鳴き声である。

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