日本の文学賞

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俺俺

大江健三郎賞

俺俺

星野智幸

『俺俺』は、星野智幸による長編小説です。受賞対象として記録される作品で、題名が示すイメージと作者の関心を手がかりに、人物や土地、記憶、感情の動きを描きます。

自己同一性なりすまし不条理

作品情報

『俺俺』は、星野智幸の表現を受賞作として伝える長編小説です。

『俺俺』は、星野智幸による長編小説です。受賞対象として記録される作品で、題名が示すイメージと作者の関心を手がかりに、人物や土地、記憶、感情の動きを描きます。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2010-06-01
ページ数
251ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784104372034
ISBN-10
410437203X
価格
1150 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第5回(2011年) 大江健三郎賞受賞

レビュー

  • 家電量販店店員って俺俺じゃね?

    みんな取り換え可能の「俺俺」です。 「俺俺」になりたくなければ勉強するしかありません。 「俺俺」になったと気づいてからでは遅いのです。 p134 「食事というより、シュレッダーに紙を呑み込ませているみたいで、その食べ方に俺は嫌悪感を抱いた。」 などの比喩が秀逸です。 そして装画がいいですね。 石田徹也氏の「燃料補給のような食事」です。 前半は「世にも奇妙な物語」のような展開です。 雨宮処凛氏は、この本をどう読まれるのであろうか?

  • 若い世代の平均値!

    若い世代の平均値か?全く知らなかった世界。娘に回しました。

  • 怖い…

    どうしてこの本を読もうと思ったのだろう…? 自分と他人の境界がなくなっていくのは怖いの一言につきる。

  • 社会と真正面から格闘しようという高い志を支持する!

    〇 男女を描く小説も悪くはないが、世の中それがすべてではないだろうと思っていたところ、社会と真正面から格闘しようという小説があった。とても共感を覚えた。ただ残念ながら少々龍頭蛇尾だ。 〇 前半は文句なく面白い。風刺もピリピリ効いている。しかしそのうちに俺が異様に増殖し始めると、お互いに見分けがつかない俺だったはずなのに、見分けのつく俺(つまり単なる他人)になってしまう。どこかで「俺」が変質してしまうのだ。そうすることで物語を社会全体に拡大できるのではあるが、最初の異様さは薄れ、風刺の毒も薄まってしまう。 〇 最後で物語全体を歴史の回想としてしめくくるところは、作者の照れではなかろうか。安易に締めくくったなあと思う、残念! もっと覚悟を固めて向かい合うに値する題材ではないか。この作者にはがんばってもらいたい。

  • これは難しい評価の本だ

    作品の視点はとてもおもしろい。 だからこそ映画化もされたのだと納得している。 ただ、最終のころには想像はしていたが 「このような展開になるのか」と残念な思いもありました。 人それぞれの評価はあると思いますが 自分の評価のポイントは下がりました。 映画の前に読んで・・・・失敗したかもって思っています。 映画は映画で見に行った方がよかったなと

  • ヤソってるなぁ〜

    題名は社会問題のオレオレ詐欺にヤソり、映画ではジャニーズにヤソる。正直、そのヤソりがなければ、手を出さなかった本。(とりあえず、読まないとヤソるって意味は分からないと思われます。気になったら読んでみて下さい) ドッペルゲンガー現象ではなく、コアな部分での自分が増殖して、世界は自分だらけになって、最後破滅する。って、1文でこの本は表せてしまう。

  • ショートショートにしたらよかったかも

    俺がどんどん増殖していく話。携帯電話を拾ったことから、ついついオレオレ詐欺をしてしまうが、いつのまにかそこの息子になってしまっている。とても不気味な話である。俺なんていうのはいくらでもいて、取替えのきく人間だという現代をとらえている。読んでいてアイディアには感心したが少しも楽しくない。『リアル鬼ごっこ』山田悠介著のときと似た、後味の悪さが残る。星新一だったら数ページでショートショートにしていたような話。

  • 俺が無限に増殖していく俺俺地獄から気づく他者との関係性

    ユニークな作品だ。 カバー表紙に使われた「燃料補給のような食事(石田徹也)」もなんだか気になる。 いつのまにか俺が他人になっている。 いや、他人が俺になっている。 相手も俺なら、当然お互いが分かり合える存在となり、他者との関係性に悩む必要がなくなる・・・。 誰かを自分のことのようにわかる。 本書の主人公も途中まではそう思い、大きな開放感を味わう。 しかし本書はそこに留まらない。 まさに俺が無限に増殖していく俺俺地獄。 その過程で俺は気づく。 俺は生きるために茶番だけを続けてきた。いつも形ばかりで、互いの切実さにはふれあわない、無意味な会話。親、兄弟、友達、職場の同僚や、ありとあらゆる人間と、俺は茶番の関係しか築いてこなかった。 すべてが俺になることを突き抜けることで、逆に他者の存在を認識する。 なかなかどうして逆説的でユニークな作品だ。

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