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武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新

新潮ドキュメント賞

武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新

磯田道史

加賀藩の御算用者・猪山家に残された家計記録を読み解き、武士の収入、支出、借財、冠婚葬祭を具体的な数字から描く歴史ノンフィクション。幕末維新を大事件の外側からではなく、一家の生活経済を通して見直す。

歴史ノンフィクション武士の生活家計幕末維新

作品情報

家計簿という小さな帳面から、幕末の社会と武士の実生活が立ち上がる。

武士はどのように稼ぎ、どのように借金し、どのように家を維持したのか。『武士の家計簿』は、猪山家文書をもとに、武士社会の実像を生活費の流れから描き出す。映画化もされた代表的な歴史ノンフィクションである。

レビュー要約

  • 数字から生活の実感を引き出す視点が読みやすいと受け止められている。専門的な史料を扱いながら、家族や仕事の話として読める点が支持される。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2003-04-10
ページ数
224ページ
言語
日本語
サイズ
18.2 x 11.3 x 2 cm
ISBN-13
9784106100055
ISBN-10
4106100053
価格
990 JPY
カテゴリ
本/ノンフィクション/歴史・地理・旅行記/歴史/日本史

国史研究史上、初めての発見! 「金沢藩士猪山家文書」という武家文書に、精巧な「家 計簿」が完全な姿で遺されていた。タイム・カプセルの蓋を開けてみれば、江戸時代史や 日本近代史の見直しを余儀なくされる驚きの連続。気鋭の研究者による意欲作。 (目次) はしがき 「金沢藩士猪山家文書」の発見 第一章 加賀百万石の算盤係 わかっていない武士の暮らし/「会計のプロ」猪山家/加賀藩御算用者の系譜/算術から くずれた身分制度/御算用者としての猪山家/六代 猪山左内綏之/七代 猪山金蔵信之 /赤門を建てて領地を賜る/江戸時代の武士にとって領地とは/なぜ明治維新は武士の領 主権を廃止できたか/姫君様のソロバン役 第二章 猪山家の経済状態 江戸時代の武士の給禄制度/猪山家の年収/現在の価値になおすと/借金暮らし/借金整 理の開始/評価された「不退転の決意」/百姓の年貢はどこに消えたか/衣服に金がつか えない/武士の身分費用/親戚づきあいに金がかかるわけ/寺へのお布施は一八万円?/ 家来と下女の人件費/直之のお小遣いは?/給料日の女たち/家計の構造/収入・支出の 季節性/絵にかいた鯛 第三章 武士の子ども時代 猪山成之の誕生/武家の嫁は嫁ぎ先で子を産むのか?/武家の出産/成育儀礼の連続/百 姓は袴を着用できなかった/満七歳で手習い/満八歳で天然痘に感染/武士は何歳から刀 をさしたのか 第四章 葬儀、結婚、そして幕末の動乱へ 莫大な葬儀費用/いとこ結婚/出世する猪山家/姫君のソロバン役から兵站事務へ/徹夜 の炊き出し/大村益次郎と軍務官出仕 第五章 文明開化のなかの「士族」 「家族書簡」が語る維新の荒波/ドジョウを焼く士族/廻船問屋に嫁ぐ武家娘/士族のそ の後/興隆する者、没落する者 第六章 猪山家の経済的選択 なぜ士族は地主化しなかったか/官僚軍人という選択/鉄道開業と家禄の廃止/孫の教育 に生きる武士/太陽暦の混乱/天皇・旧藩主への意識/家禄奉還の論理/子供を教育して 海軍へ/その後の猪山家 あとがき 参考文献リスト

磯田道史(いそだみちふみ)1970(昭和45)年岡山市生まれ。歴史家。慶應義塾大学大学 院文学研究科博士課程修了。2018年3月現在、国際日本文化研究センター准教授。『武士 の家計簿』(新潮ドキュメント賞受賞)、『天災から日本史を読みなおす』(日本エッセ イスト・クラブ賞受賞)、『日本史の内幕』など著書多数。

レビュー

  • 武士の家計簿

    結構、本格的に書いた本で、私にはやや難しかったが、素晴らしい本と思いました。

  • 武士の家計簿

    事務方武士としての覚悟に感じ入りました。

  • 猛烈に面白かった

    猛烈に面白かった。 ある武士一家の家計の解析から、武士の生活がわかります。このテーマの本を読んだことがありません。おもしろすぎて、ほんとうなのかなとまで思いました。著者も書いてますが、一家族の分析だけでは、武家全体を表すのは無理なので、後追い研究が出てくることが必要です。 ”新政府を樹立した人々は、お手盛りで超高級をもらう仕組みを作ってさんざんに利を得たのである。官僚が税金から自分の利益を得るため、好き勝手に制度をつくり、それに対して国民がチェックできないというこの国の病理はすでにこの時期に始まっている。”

  • 江戸時代の城勤め武士の暮らしが分かる。

    大変読みやすい語り口で歴史的な発見を知らせてくれる良書です。

  • 特に問題ありません

  • 映画もあります!映画は堺さんが主役です〜

    猪山家の人達って凄いなって読後改めて思いました。 仕事を一生懸命する、子供にしっかりと教育を施す、祝い事等年中行事を しっかりと行う、親戚付き合いを大切にする。 読んでいて当たり前のようなことに見えているものが、 よくよく考えると凄いことなんだって気づく。 現代だと、お金かかるから結納は無しでいいよね? 結婚式はさ、親兄弟ぐらいで慎ましくやろっか? なんていうことができますが、昔はちゃんとしきたりを 守らないといけないが故に、とにかくお金がかかる(一番お金が かかったのは「葬式」だったようです)。 個人的にはお祝い事がこんなに大変だったとは思いませんでした。 今では考えられませんが、お寺に18万円もお布施してるんですよ…信じられないですよね。 ちなみに神社には銀1匁=666円として、180円ぐらいらしいです(笑) それと、野菜や魚の勘定科目が食費ではなく生活雑費になっていて 面白かったです。醤油や味噌は食費なのに草履やお駄賃なんかと 同じ生活雑費に野菜や魚が含まれてるんです(笑) 塵劫記が財産売却にあったのですが、書物が諸費用としてまとめて 幾らとされていたので、塵劫記1冊が幾らで売れたのか知りたかった〜!

  • 江戸と明治、時代の断絶と連続性を見事に炙り出した力作

    武士の日常生活を「家計簿」を通して描き出していながら、その実、江戸時代のエトスと明治時代のエトスの違いを炙り出し、明治時代にまで生き残ることができた武士(?)がどのような人物だったのか、実は明治の近代性は江戸時代に準備されていたことをも物語っている点がこの作品の素晴らしい点であると考える。

  • 大変面白い!

    映画化されていたのは知っていましたが、本の内容はよく知らず、こんなに面白いとは思っていませんでした。 幕末から明治にかけて、急激に変化した日本において変遷する、ある士族家族の物語が、その家計簿と日記を追うことで浮かび上がる。 初期の一大イベントの家財売り払いにおける一覧が壮観です。まさにすっからかん! 江戸時代になぜ260年も身分制度が崩れなかったのか、家計からの考察になるほど!と感心します。 そして士族身分を失う武士達の苦悩も、何をもって生き抜いて行ったのかもよく分かりました。 この研究を一冊の本にして頂いて有難うございますと作者にお礼を言いたいです。 映画も観たくなりました!

  • Good read. Very enjoyable

    Good read. Very enjoyable.

  • Nihongo hon okaasan no agemashita.

    This was a gift for my Japanese mom recommend by an employee from kinokuniya as my mom is a great fan of Japanese history however she wasn't thrilled with the storytelling and I observed it sitting in a corner under many magazines.

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