日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
彫残二人

中山義秀文学賞

彫残二人

植松三十里

『彫残二人』は、植松三十里による作品で、2009年の受賞作として記録されている。作品名と著者名で国立国会図書館サーチを確認し、単独書籍として一致する資料がある場合のみ紙書籍の識別子を採用した。

受賞作現代文学刊行形態

作品情報

植松三十里の『彫残二人』は、受賞歴と刊行形態を手がかりに読まれる作品である。

植松三十里による『彫残二人』について、単独の単行本・文庫・短編集として確認できる資料を優先し、掲載誌や雑誌号の識別子は除外した。受賞作そのものを対象に、刊行状況と書籍としての同定可能性を中心にまとめている。

書籍情報

出版社
中央公論新社
発売日
2008-09-01
ページ数
236ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784120039768
ISBN-10
4120039765
価格
1338 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

Amazon.co.jp: 彫残二人 : 植松 三十里: 本

レビュー

  • 林子平について勉強になりました

    仙台出身のため、林子平についてまとまった本を読みたいとむかしから思っていました。 マンガ「風雲児たち」で描かれている以外、林子平のあつかいがなく、一般の研究書も見当たらないところ、手ごろな小説として楽しませてもらいました。 孤独な変人として寛政年間を生きた林子平の身辺に、お槇のような女性がいた、と物語を創るのも林子平に対するいたわりを感じます。 それにしても、なぜ文庫版の題名を「命の版木」と改題したのでしょう? 彫残二人、のままでもよかったのでは?

  • かなりむちゃくちゃ。

    中山義秀文学賞受賞作だが、史実の改変が甚だしい。林子平を描いているが、色どりのために、妻もいなかった子平の恋人として、女彫師のお槙というのが登場する。親の代も彫師だというが、出戻りというのはいいとして、驚くべし、長屋に一人住まいである。現代の女がマンションに住んでいるみたいだ。 子平は、兄は伊達家の家臣だが、当人は部屋住みである。それが、江戸城へ上がって老中松平定信と話をしている。ありえん。最後はなぜか、子平の子を身ごもったお槙と、版木を持って仙台まで逃れようとして、捕り手に捕まるが、単なる出版の罪で「御用!御用!」なんてやるんだろうか。 子平蟄居の年にラックスマンが根室に来るが、子平に伝えると、子平が正しかったことが分かって蟄居させられなくなるから伝えなかった、とあるが、いや、別に対外防備が必要なことは幕府だってわかっていて、ただし老中以外が幕政に口を出すのはご法度、ただし写本ならいいが刊行してはいけないということで、刊行にこだわった子平はやっぱり奇人であった。史実のあわいを縫うのが歴史小説だが、これじゃあわいじゃないと思う。

関連する文学賞