羊飼の食卓 (中公文庫 お 8-4)
牧師であり随筆家でもある太田愛人が、自然と食卓をめぐる暮らしを朗らかに描くエッセイ集。野山や浜辺で得た食材、友人を招く食卓、信仰と生活が結びつく感覚を通して、近代的な便利さから離れた豊かな時間を語る。
作品情報
野山と海辺の恵みを食卓へ運び、暮らしの喜びを牧師の眼差しで語る。
『羊飼の食卓』は、太田愛人が田園の生活、食、信仰を結び合わせてつづった随筆集。地蜂を追い、湖にナマズを求め、浜辺で海藻を採るような具体的な営みが、友を迎える食卓へとつながっていく。豪快さと繊細さを併せ持つ語り口で、食べることを生活の中心に置き直し、自然と共にある喜びを鮮やかに描く。
レビュー要約
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食生活と社会への批評が強く出る前半には読む人を選ぶ鋭さがある。自然に根ざした食の実践と、即席の便利さに流される暮らしへの警告として読むと、独特の迫力がある。
書籍情報
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 1993-05-01
- ページ数
- 297ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784122019973
- ISBN-10
- 4122019974
- 価格
- 350 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/エッセー・随筆/日本のエッセー・随筆/近現代の作品
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レビュー
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人を選ぶ作品いや人を選ぶ著者
例えるなら魯山人や美味しんぼの海原雄山がキリスト教の牧師に転生して田舎で自給自足をしつつ美食と共に世の中を風評するエッセイ。 ライトノベルの主人公みたいにこれでもかとキャラが盛り込まれている方ですが実在の人物です。 前述した魯山人の作品や美味しんぼが楽しめる方は普通に面白いかと思います。 当時の日本の雰囲気も楽しめますよ。
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聖職者の食べ物
1979年に築地書館から出た単行本の文庫化。 著者は林学から牧師に転じたという異色の人物。田園の食べ物について本を何冊も書いている。 本書では、長野の大町と柏原、そして横浜という3ヶ所の教会での体験が語られている。さすがに長野では自然の恵みを享受しているが、横浜に移ってからも意欲的に海や山へ出かけており、楽しそうだ。 前半は食材ごとのエッセイ。ブルーベリー、蜂の子、アシタバ、ナマズなどを取り上げ、日々の生活と合わせて、その収穫・捕獲のようす、調理、味が描かれる。自然を取り込んだ食卓は、実に魅力的だ。 後半は、木崎湖畔での生活を月ごとに記したもの。やや散漫。 全体として、話がとびとびで分かりにくいのが欠点。とはいえ、アウトドア好きの人、食べ物エッセイ好きの人にはたまらない一冊だろう。