作品情報
九州の山奥で、一人の「わたし」が家族史を書き始める。
第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作。早川書房より単行本化された。
書籍情報
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 2024-03-06
- ページ数
- 128ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.5 x 1.5 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784152103147
- ISBN-10
- 4152103140
- 価格
- 1430 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
いやだったこと、いたかったこと、 しあわせだったこと、あいしたこと、 一生わすれたくないとねがったこと ◇老いない身体を手に入れた彼女の家族史 2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。 かいていったらなっとくできるかな、わたしは人生をどうしようもなかったって。
1992 年、大分県出身。『ここはすべての夜明けまえ』にて第11 回ハヤカワSF コンテスト特別賞を受賞し、デビュー。
レビュー
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SF 的だが、ハートウォーミングである
なかなか読み応えがあった。
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新しい才能発見。
昨今の日本の女流作家には目を見張るものがありますが、また新しい才能に出会うことができました。今後の活躍を楽しみにしています。
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没入感のある良作
"いまはよあけまえ、だけどゆうやけのようにそらがあかくそまり、ほんとうのところ、あさなのかゆうがたなのかわからなくなるような、とてもきれいなけしきがひろがっています"2024年発刊の本書は著者デビュー作、老いない身体を手に入れた彼女の語る家族史。近未来SF良作。 個人的には星野源の「読んだあと生きててよかったと思った」等の反響の高さに興味をもって手にとりました。 さて、そんな本書は2123年、九州の山奥の小さな家に1人住む"おしゃべり"が大好きな『わたし』が、かって全身の融合手術を受けて女性という『性』そして生物の『老い』という概念から開放された身体を手に入れてからの『これまで』のこと、自分の人生と家族について。自己流のやり方で淡々と家族史を綴っていくのですが。 やはり、読み始めてすぐにひらがなの多い文体に『アルジャーノンに花束を』を思い出しましたが。読み終えてからは、いわゆるセカイ系の『最終兵器彼女』あるいは『葬送のフリーレン』あたりを思い出す読後感でした。(悪い意味ではなく) また、日本の土着感、閉塞感のある地方をベースに始まり、安楽死やジェンダーや性暴力といった現代的な内容を散りばめながら、果ては宇宙船まで登場する展開になるのですが。没入感のある内容から突然感はなく、ひたすらに心地よかった。 日常の延長感のあるSFとして、また性やジェンダーについて考えている方にもオススメ。
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壮絶で、とても明るい夜明け前。
電子書籍で拝読しました。 気がついたら、一気に読んでいました。 何も言えません。 壮絶な、そしてとても明るい、 希望に満ち溢れた夜明け前だな、と思いました。 どんな対象でも、正面から向き合うって、 どうしてこんなに難しいんだろう。 さんの人生が、希望に満ち溢れた、人生でありますように。 間宮先生の次回作も、絶対読みます!
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まずはサンプルを確認したほうがいい
ひらがな中心で句読点の少ない文章が続くので、かなり読みにくいです。まずは、サンプルでどのような文章なのか自分で確認した方がいいと思います。少し慣れれば、主人公の精神年齢(12〜15歳位?)と合っているので違和感は少なくなります。 ジャンルはSFというよりは、ますます生きづらくなっていく社会を描いている感じです。登場人物に幸せな人はいないですし。。。最後に監禁が解かれ、自分で考えた道を進めるようになったところは、少し救われた感じがしました。 なんのために生きているのか?とか考えることが好きな人、ディストピア系や切ない話が好きな人には向いていると思います。
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ぜひ、読んでもらいたい
読書好きは必読の本です。 詳細は他の方のコメントを参考にされると良いと思います。 ちょっと切なくなります。 本好きの知人にプレゼントしました。 誰かと共有したくなる、とても素晴らしい作品です。 配達も問題なく、梱包も丁寧でした。
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あなたはどんな人生を生きたいですか?
機能不全家族で育った主人公の話。主人公がゆう合手術を受けたことや平仮名の文章からも、主人公があたかも機械のようになって、心や感情がなくなったのではないか?という描写をうまく表現している。なので、読み手によっては、淡々と進むことが退屈に見えるかもしれない。ただ「主人公は何のためにこの人生を選び、生きているんだろう?」そう問いかけながら読み進めると、最後の家族史で全てが繋がる。そして、それはとても当たり前で、でもそれが当たり前じゃない人には、辿り着けないかもしれない。そんな「ことば」でした。 また全ての登場人物に心の偏りがあり、その偏りを誰かで埋めている視点で見ると、登場人物の葛藤や生き方が見えてくる。 心理カウンセラーでもなければ、ここまで深く感情を表現できない。本当に素晴らしい作品。出会えてよかっ
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読みやすい小説、かつ、読み応えがある小説
表題どおりだと思いますが、敢えて星4つにしたい理由は、 主人公の末路と、人類のいく末というのが、あまりに見事に呼応していて・・ エンタメだなぁと、若干醒めてしまった部分がちょっとあったので。 まあ確かに、この作品内での人類社会が順調に発展してしまったら、不死な主人公のお話は終わらない。シリーズものになってしまう。1冊で完結させようとしたら、そりゃこうなるよね。
関連する文学賞
- ハヤカワSFコンテスト 第11回(2023年) ・特別賞