作品情報
一枚の写真に刻まれた神話と疑問を、現地取材で追い詰める。
文藝春秋刊。キャパの代表作を、写真史上の伝説としてではなく、撮影の現場と関係者の足跡から見直す作品。
レビュー要約
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一枚の有名写真をめぐる疑問を、現地と資料から粘り強く追う姿勢が強い印象を残す。結論だけでなく、調べる過程そのものが読みどころになっている。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 2013-02-19
- ページ数
- 335ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784163760704
- ISBN-10
- 4163760709
- 価格
- 1740 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
写真機というものが発明されて以来、最も有名な写真――戦場カメラマン、ロバート・キャパが1936年、スペイン戦争の際に撮影した「崩れ落ちる兵士」。銃撃を受けて倒れるところを捉えたとされる写真はしかし、そのあまりにも見事な迫真性が故に、長く真贋論争が闘われてきた。 学生時代より半自伝『ちょっとピンぼけ』を愛読し、キャパにシンパシーを抱き続ける著者は、その真実を求めて、スペイン南部の〈現場〉まで実に4回にわたる旅に出る。粘り強い取材の結果、導き出された驚くべき結論。そして、戦場で死んだ女性カメラマンでキャパの恋人だったゲルダ・タローとの隠された物語とは。 76年間、封印されていた「真実」がついに明らかになる。
レビュー
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あっという間に読み終えられます
連載時は冗長だったものの、単行本になると一気に読めて良かった。
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お勧めです
推理の内容が良く整理されていて書き手の力量が迫力を持って伝わってきます。テーマも面白い^_^
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論理を誠実に追い詰めていく過程の丁寧な言語化
『キャパの十字架』をあらためて読もうと思ったのには訳がある。 というのは、SNSの氾濫(浸透ではなくまさに氾濫だ)によって真贋が見極めにくくなった様々な事象。何が真実のことなのか。ますますわかりにくくなった昨今。真贋を見極めるに当たって、丁寧に対象に向き合い、丁寧に言語化を重ねた沢木の手法にヒントを見い出そうと思ったからだ。 たとえば福島原発事故。アッチ系のミスリードに断固として異をとなえた林智宏の『正しさの商人』『やさしさの免罪符』によって、何が本当のことなのか、その確からしさを確認できたように。 そんな考え方に達するヒントを沢木に求めた。 本書では、本質にたどり着くためのアプローチに大切なことが至る箇所で見事に言語化されている。真贋を見極めるヒントは、マスゴミやSNSでダダ流しされている安易な言葉にあるのではなく、論理を誠実に追い詰めていく過程の丁寧な言語化と、それを大切にするマインドにある。
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違和感
メジャーデビュー3作目の「敗れざる者たち」との出会い以来、ほとんどの著作物に目を通してきた、40年来の沢木ファンの私も、写真集を含めたキャパ関連の作品は、何となく敬遠してきていたのだが、ひょんなことから、TV局とタイアップした企画の制作意図とその仕上りに、批判的な見方があることを知り、沢木のキャパ物で初めて本書を手に取る気になった。 沢木作品を読むこと自体が、随分久し振りだったのだが、沢木の手に掛かれば、やはり読み応えは充分で、実際の写真を紙面で紹介しながら、アンテナに引っ掛かったものから、自らの足と目で、ひとつひとつ丹念に検証して、徐々に核心に迫っていく手法も、良質のサスペンスを観るようで、一気に読み進めることができた。通し番号が振られた段落が明瞭で、それぞれが比較的短いことも、私には有難かったのだが、体裁としてのそのクールなスタイルとは裏腹な、偏執的とも言える執念を感じさせるアプローチには、むしろ出世作となった「一瞬の夏」に近いものを感じた。 ただ、地味な題材ながら、評価の高い「一瞬の夏」や「深夜特急」と同じく、ドラマティックな展開を見せる本書には、これまでの沢木作品では一度も自覚したことのない、プロの物書きとしてのある種の小聡明さにも似た違和感を、初めて覚えたことも付け加えておく。
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新品のよう
図書館で見つけて、購入しようとしましたが、絶版になっていました。中古品は心配でしたが、真新しい本がすぐに届き、感謝しています。
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満足です
主人に頼まれて注文したのですが、とても中古品とは思えないきれいな状態でした。 もう書店では本が買えなくなってしまいます。
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とても綺麗でしっかりしていました。新品同等です。
丁寧なレターもとても感じ良かったですね。
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報道写真とは何かを考えさせられる
まるで謎解きミステリーを読むようにぐいぐい引き込まれる感じ。筆者の沢木さんと一緒に仮説を立てながら次々と証拠を集め確信に迫ってゆく過程にわくわくする。 また写真に興味がある者にとっては、更に様々な発見ができて楽しい。写真とは何か考えさせられる。
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