日本の文学賞

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スクラップ・アンド・ビルド

芥川龍之介賞

スクラップ・アンド・ビルド

羽田圭介

売れない芸人の主人公と天才肌の先輩芸人との交友を描いた作品。お笑い芸人では初の受賞。単行本の累計発行部数は229万部を突破し、芥川賞受賞作品として歴代1位の単行本部数となる。

受賞作人間関係記憶社会葛藤

作品情報

スクラップ・アンド・ビルドは、受賞作としての輪郭を通じて、人物と社会の関係を見つめる作品である。

羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』は、受賞として記録されている作品である。受賞記録、公開書誌、関連情報を確認し、単行本として確認できるものは識別子を記録した。単独書籍として確認できない作品については、掲載誌や雑誌号の識別子を代用せず、作品紹介と入手状況を分けて整理している。

レビュー要約

  • 人物描写と主題の明確さを評価する声がある一方、静かな展開や重い題材をじっくり読む作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2015-08-07
ページ数
121ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163903408
ISBN-10
4163903402
価格
1400 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/経済・社会小説

第153回芥川賞受賞作 「早う死にたか」 毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、 ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。 日々の筋トレ、転職活動。 肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して……。 閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!

レビュー

  • 介護というものの不自然さ

    「ワタクシハ」というのを以前読んだが、就活のもやもやを細かく描写した小説だった。 でも、その後著者の本は読まなかったのを見ると、さほど面白くはなかったのだろう。 ということで、芥川賞受賞を機に話題の受賞作を手に取ってみた。 やはり、話題に上るというのは小説家にとって重要かもしれない。こんなことがないと、絶対読まなかったに違いないので。 話の内容は、就活をそのまま介護にシフトした内容だった。やはり鬱屈した若者が主人公だ。 それを迎え撃つのも、人生のどんづまりの祖父。 その攻防は読みごたえあったが、たしかに、老いた人間を手厚く介護することは自然の法則に反しているのかもしれない。 最低限の助けで自立できなくなったら、動物は静かに死んでいくのだから。 ノンフィクションを読んでいるようなリアリティがあったが、物語としてはもう少し展開が欲しかった。

  • 庄司浩平推し本

    現在の抱えてる問題、本当に老人は死にたがってるのか、もしかしたら・・・自分からどちらなんだ?考えさせられました

  • 何も考えない優しさの姉と、苦痛なき死という欲求にこたえるべく過剰な介護を行う健斗の行動は、一見、行動結果は一緒に見えても、行動理念が全然違う!

    羽田圭介作品としては6年くらい前に単行本で読んだ『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』が面白く☆5つの高評価レビューをしたのですが、久しぶりに『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』のAmazonレビューを見ると平均して☆3つと、それほど評価が高くないみたいですねえ。私は結構好きでしたが。 本作『スクラップ・アンド・ビルド』は言わずと知れた羽田圭介の出世作で、主人公健斗の考え方や行動がユニークで説得力があり、スムースな文体であっという間に読み終えます。 先日、川上未映子の『夏物語』を文庫で読んで感動したのですが、彼女は、芥川賞受賞作『乳と卵』をベースに新たに物語を構築し、見事な長編化に成功していましたが、今の羽田圭介なら、川上未映子の『夏物語』みたいに、本作のテーマをもっと膨らませて書くだろうなあ、との第一印象を持ちました。 もちろん芥川賞受賞を狙うならこの長さがベストなのですが。 「もうじいちゃんは死んだらいい」と口癖のように毎日繰り返す祖父に、あえて過剰な介護を行うことで、苦痛なき死への祖父の欲求にこたえようとする(体も頭も使わない能力は衰える、との考えのもと、至れり尽くせりの介護をして楽させることで、被介護者自身の自立を阻害する)、主人公健斗の考えは、健斗なりに祖父のことを真剣に考えての上での行動だ。 その逆説的行動は、健斗自身にも向いている。 腕立て伏せにスクワットの自重トレーニングとランニングにより、自身の肉体と精神に活力がみなぎる感覚にハマっていく健斗。自身の筋繊維を意識し徹底的に自らを追い詰めていく。 ジムで効率的に筋肉をつくるのではなく、あえて専用器具のない不自由さの中でのトレーニングにより困難に耐える精神精を自身の心身に刻み込む。 命が物のように扱われる映画DVDを観て、死への心的距離を減らす訓練に励む。 「使わない機能は衰える」の逆を行くため、一日三度の射精を自らに課す。 祖父を手伝おうとする姉に対しては「素人は引っ込んでろ!これだから目先の優しさを与えればいいとだけ考え気やすく手を差し伸べる人間は困る」と心の中で思う。 何も考えない優しさの姉と、苦痛なき死という欲求にこたえるべく過剰な介護を行う健斗の行動は、一見、行動結果は一緒に見えても、行動理念が全然違うのだ! といった具合。 面白いなあ。

  • 読みづらかった

    物語にメリハリがなく、だらだらと冗長的だった。 完読したが、何度か途中でやめようかと思った。

  • 優しさとは何か

    相手のためになることは何だろう。 そして、自分はどうしたら変われるのだろう。 認知症の祖父と向き合う日々、青年は少しずつ自分と向き合い変化していく。 面白い作品でした。おすすめです。

  • お年寄りが「死にたい」とい時・・・

    スクラップ・アンド・ビルト 羽田圭介著 文芸春秋 1200円+税 2015年 芥川賞受賞作品 主人公の田中健斗は28歳。 元、カーディーラー社員だったが、自主退職している。 仕事を探してはいるが、3流大学卒で、つぶしの効く資格はなにも持っていない。 祖父は87歳で、元農業を長崎でしていた。 祖父は口癖のように、「死にたい」という。 健斗は仕事をしないで、家に生活費の分担金も払わないかわりに、 祖父の世話をすることになっている。 健斗は祖父の「死にたい」という希望を、過剰介護「足し算の介護」をして、穏やかに、 遂げさせてあげようと決めた。 棲んでいる所、多摩グランドハイツは4階建て住宅の2階。 母、鈴江は祖母の5人の子供たち(男3人女2人)の上から2番目の長女にあたる。 祖父は子供たちの所(最初は長男のところ)を転転として、3年前に最終的に母の所に来た。 この物語は老後の問題を、辛辣に、時にはユーモア、時には皮肉を持って沢山提起していて、大変面白かった。 お年寄りが「死にたい」、「早くお迎えに来て欲しい」というとき、一番多いのは、日本人の文化でしょうか、 謙譲の精神で、お世話になりすぎて申し訳ないということを云ってるのだと思います。 次の多いのは、家族や、介護職員が、十分に世話してくれないという不平の代わりの表現だと思います。 対策を考える必要があると思います。 深刻なのは、身体的にも精神的にも、本当につらいと訴えている状態だと思います。 早急に対策をとる必要がある状態だとおもいます。 一言に「死にたい」「早くお迎えに来て欲しい」と言われても、中身は色々だとおもいます。 以下、印象に残った文章を抜書きして、紹介に替えます。 「早う迎えにきてほしか」 「もうじいちゃんなんて、早う寝たきり病院にでもやってしまえばよか」 「じいちゃんは邪魔じゃけん部屋に戻っちょこうかね」 「いちいち宣言しなくていいんだよ糞ジシィが」(母:祖父の長女) 「人間、骨折して身体を動かさなくなると、身体も頭もあっという間にダメになる。 筋肉も内臓も脳も神経も、すべて連動してるんだよ。骨折させないまでも、 過剰な足し算介護で動きを奪って、ぜんぶいっぺんに弱らせることだ」(介護職の友人の大輔) 「仕事にいくなら、いっそ殺していけ」(祖父) 「いやよ面倒」(母) 「あんたがやらんなら、自分で身ば投げる!」(祖父) 「どうすんのよ、そこの階段で転びでもする?痛いぞ!」(母) 「たった3年祖父と同居しただけでも今のような状況であるのだから、 祖父がこのさき5年も10年も生き続ければその間に母は祖父を絞殺しかねないし、 特養はどこも順番まちだ。特養以外の民間施設に入居させる金などない。」

  • 要介護3を5にするための介護

    感情移入しにくい主人公ではある。 何が老人にとっての優しさなのか、考えるきっかけになった。

  • 芥川賞作品は難しい?

    全く面白くないし、結末もよくわからないし、改めて芥川賞作品の難しさ?がわかったような気がします。 芥川賞作品はもう読みません。

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