日本の文学賞

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のろい男 俳優・亀岡拓次

野間文芸新人賞

のろい男 俳優・亀岡拓次

戌井昭人

『のろい男 俳優・亀岡拓次』は、脇役俳優・亀岡拓次を主人公にしたシリーズ第二作である。撮影現場や旅先で奇妙な出来事に巻き込まれる亀岡の姿を、軽妙で少しとぼけた筆致で描く。

俳優映画ユーモア現代小説

作品情報

売れっ子ではないが現場に呼ばれ続ける俳優の、ずれた日常が物語を動かす。

文藝春秋刊の単行本として確認できる。映画俳優・亀岡拓次の仕事と移動の日々を連作的に描き、芸能界小説でありながら、市井の人の可笑しみと孤独をすくい取る作品である。

レビュー要約

  • 亀岡拓次という人物の飄々とした存在感と、現場を渡り歩く俳優の生活感が支持されている。大きな事件よりも、ずれた会話や偶然が積み重なる味わいを楽しむ読者に向く。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2015-11-14
ページ数
211ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163903590
ISBN-10
4163903593
価格
376 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

映画「俳優 亀岡拓次」、2016年1月30日(土)テアトル新宿ほか全国公開! 亀岡拓次、40歳。下着泥棒から火宅の作家まで、哀愁漂う男を演れば天下一。傑作シリーズ第二弾の本書では、大女優・松村夏子さんの胸を揉んだり、さっぽろテレビ塔で狙撃されたり、伊東で地元のおっちゃんたちと踊ったり、イカれたTVプロデューサーと保育園のニワトリを追いかけたり。ついに、ポルトガルの海辺の町で、郷愁の酔っぱらいになって……。 川端賞作家・戌井昭人が贈る、脇役俳優の酒と仕事と恋の物語。 新春、横浜聡子監督映画『俳優 亀岡拓次』公開!亀岡に安田顕、ヒロインに麻生久美子。新井浩文、染谷将太ら人気若手俳優から、山﨑努、三田佳子らベテラン俳優まで、豪華キャスト結集!

レビュー

  • そこはかとなく漂うコミカルさ

    成井の人物像を淡々と描き、時々「そういう奴っているよな」と思わせる不思議な作品。続編が出るのも判る。

  • 前作を超える面白さ。シリーズ化希望!

    前作の「俳優・亀岡拓次」も面白かったですが、この続編はそれを超えていると思います。 たとえば主人公の亀岡が仕事で訪れた別府の怪しい店で、修業時代に教えを受けた大女優の「松村夏子」を思い出して涙する場面などはこちらまで、笑い泣きをさせられます。 2016年1月には映画化もされるとのことなので、是非、これからもシリーズ化してほしい作品です。

  • アイナメとなんでもサウダーデだけでも価値あり!

    別冊文藝春秋に掲載された短編を6話収録しています。 第一話のかぼすと乳房で、いきなり熟女の胸を揉むシーンが有り、 女性陣は引いてしまうかもしれませんが、 男性陣なら、まちがいなく独身の自分を想像してのめり込むはずです(笑) そして、アイナメに登場する伊東の地元民! あの深夜食堂に集う人達のように、それぞれが人生のピークを経験し挫折して 疲れない行き方を見つけた人達という雰囲気がたまりません。 中年というと、なんだかパッとしたイメージを持つ人は少ないでしょうが、 晴れやかな世界も知ってるけれど、こっちのほうが落ち着く。。 という一種悟りを開いたような生き方を疑似体験出来、 俳優の主人公の日常を寄り添うように見ていくことが出来ます。 すきあらば、恋にまで発展させようという今にも消えそうな光を持ちつつ なんだか寅さんのようにサッと身を引くようなところは 男の美学すら感じさせます。 なんでもサウダーデでは、ポルトガルに行きますが 檀一雄のエピソードがちらっと顔を出し、 作者はきっと沢木耕太郎さんの深夜特急の愛読者なのでは? と感じられるようなところもあります。 単行本ですが、表紙はハードでないので読みやすいです。 ゆっくり読んで3時間くらい! あなたも、しばし独身の中年になってみてください。

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