作品情報
暗殺の年輪は、限られた形式の中に時代と人の気配を刻む作品。
『暗殺の年輪』は、藤沢周平による小説。題材を絞り込んだ表現と、人物や土地、時代の手触りを読者に残す構成が1973年の受賞作として評価された。 受賞歴の文脈では、形式に合った語り口と読後に残る問いが作品の核になる。
レビュー要約
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読者の受け止め方は、題材の珍しさや語り口の強さを評価する方向に寄る。作品の背景を踏まえて読むほど、構成の意図や余韻が伝わりやすい。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 2009-12-04
- ページ数
- 352ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.5 x 1.5 x 15 cm
- ISBN-13
- 9784167192457
- ISBN-10
- 4167192454
- 価格
- 781 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
武家の非情な掟の世界を端正な文体で描き、直木賞を受賞した表題作。ほか処女作「溟(くら)い海」など4篇を収録した記念碑的作品集
レビュー
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闇深き物語を収録した短編集
短編5編。 表題作は、藩政を牛耳ってきた中老暗殺を持ち掛けられた男の物語。 ある時期から、親戚や市中の侍から愍笑を受けてきた男。 原因は非業の死を遂げた父と考えられたが、現実には別の事実も隠されていた。 利用する者。渦巻く陰謀。闇深き物語。
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面白い
短編集ですが初期の作品とのことで味のある面白い作品が多かった
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文庫本
ふつう
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市井ものがおもしろい
武家者の時代小説もよいが、藤沢周平の市井ものは情景描写が巧みなだけにドラマを見ているような楽しみ方ができる。
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読み応えありました。
直木賞受賞作の「暗殺の年輪」は、奥行きの深さを感じさせる構成で読み応えがありますが、「一撃」は興味深い作品でした。藤沢周平の初期の力作を集めた文庫本ですが、作者が雑誌の編集長をしながら作家活動をしていた頃と重なるので、その心情が微妙に投影されていて現代人の苦悩にも十分通じるストーリー展開に菜っているのが、楽しめる要因のひとつでしょう。
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感情移入できない
藤沢周平の直木賞受賞作とのこと。 読んでみると、 硬いのだ、これが。 いつも読んでいる,用心棒日月抄やよろずや平四郎活人剣のような、明るさがないのだ。 そして、明るさや希望を持たない人たちの物語なので、それぞれの立場も動きもきちんと描かれているのだけれど、 どうにも、感情移入できないのだ。 藤沢周平を研究したい人には、大切な小説だろうが、娯楽小説を読みたい人には素通りしてよい小説じゃないかしら。
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初めての藤沢周平
藤沢周平といえば テレビドラマなどで観ていたことで 小説を読むことは無かった。 今回 NHKドラマで「ふつうが いちばん」を見ることで 藤沢周平の人となりに触れて 物語に登場する 直木賞落選の「暗い海」受賞の「暗殺の年輪」を読んでみたくなり 初めて読むことになった。 いくつかの短編、すべて読ませてくれた。登場人物それぞれの心の機微や こころの内面の奥深い部分に潜む嫉妬、悪意、悲哀などの暗い部分の表現が 丁寧にそして、淡々と描かれていて 私好みの作家 だったとわかり そして今回から 藤沢周平のフアンに なったのでした。
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読後の遣り切れなさ、星5つに行き着かず!
・この本の表題であり、作者藤沢周平氏にとって画期となった「暗殺の年輪」について。 年輪とは、木の成長を、意味する。その刻みは一様でなく、そこからは気候や周囲の変化に対する、木の対応が読み取れるはず、そう考えると、この表題は、話しの筋からして、理解し難い。 読む中で主人公には、付け込まれぬ精神的な強さや学びが、あって欲しかった、と思えてならなかった。 著者初期の作品には総じて、そうした抗えぬ弱さを抱えた者の、辿りを綴った物語りが多い。 晩年の北斎の心情を描いた「溟い海」を始め、この本の他の4篇にも、共通する『心の闇』が読み取れ、読後に一種の遣り切れなさに似た感情が残ってしまい、星5つの評価に、心情が行き着かなかった。
関連する文学賞
- 直木三十五賞 第69回(1973年) ・受賞