日本の文学賞

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パンドラ・アイランド (上) (徳間文庫 お 2-8)

柴田錬三郎賞

パンドラ・アイランド (上) (徳間文庫 お 2-8)

大沢在昌

孤島を舞台に、閉ざされた共同体と隠された企みが交錯する冒険ミステリ。外界から切り離された場所で、欲望と危険が少しずつ輪郭を現す。

冒険小説孤島ミステリ陰謀サスペンス

作品情報

孤島の静けさの下で、企みと危険が息を潜める。

大沢在昌の長編。閉ざされた島という舞台装置を生かし、人間関係の緊張、追跡、謎解きの要素を娯楽小説として展開する。

レビュー要約

  • 設定や題材への関心が強く、人物の迷いや社会的背景を丁寧に追う読み方が目立つ。展開の重さや専門性を負担に感じる読者もいるが、読後に残る余韻を評価する声がある。

書籍情報

出版社
徳間書店
発売日
2007-10-15
ページ数
428ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784198926724
ISBN-10
4198926727
価格
9 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

Amazon.co.jp: パンドラ・アイランド (上) (徳間文庫 お 2-8) : 大沢 在昌: 本

レビュー

  • ストーリーテリングで、適度の緊張感があって楽しめる

    上巻は割合坦々と物語が進んで行くが、舞台となっている島には島ぐるみの犯罪をベースにした秘密の臭いがあって、興味を惹かれる。現在進行形の犯罪もあって、こんとことはあり得ないと読者は思うが、「罪深き海辺」のような緊張感の欠如したダラダラ感がなく、飽きずに読める。 物語が進むにつれて、島の秘密に絡んでいると思われる殺人事件も起こる。 下巻の半ば以降は、パンドラの箱が開いたかのような緊張感のある展開になり、読み応えがある。しかし筆者に都合の良い部分や辻褄の合わない部分もあり、そういう意味での突っ込みどころはあるあるものの、全体としては可成楽しめる。

  • パンドラアイランド?

    ほぼ一気に読んでしまった。 設定に若干の難がある様な気がしたが、登場人物の細かい動作など 細部にわたった、まるでパズルの様な物語。 少し気になったのは、以前の大沢作品の中に同様の名称を使用した 話(麻薬の生成?があったとされる伝説の島)があった様に思う点。

  • ひらけた パンドラの箱は なにがでてきたのか。

    小笠原島から さらに遠くにはなれた 島。 青國島。に 警察を辞めて、のんびりして くらそうとした 高州。 警察を辞めることと一緒に 妻とも離婚した。 妻は おなじ 警察官であり 上司だった。 青國村で 保安官 として 臨時職員として 採用される。6ヶ月の任期である。 村で任官される時に 宣誓式を行なった。 その時に 見かけた チナミ に、気が奪われた。 チナミが 高州のこころをうごかす オンナだった。 チナミが どんなオンナか わからないが 惹き付けられる何かを持っていた。 それは、のんびりした 生活を脅かすものだった。 この 青國村は、不思議な雰囲気を持っていた。 前からすんでいた人たち アメリカから 復帰したときに はいってきた人たち そして、最近 はいってきた人たち。 三つのグループに 別れていた。 高州は 島を 巡回する中で、 島にある おおきなヒミツに 近寄っていく。 それは、島の財宝 という言葉が 手がかりになって、 財宝とは 何かを 知っていく。 そして、島には 不思議な人たちがいた。 サーファーの民宿をしている ノブキ。 彼は 大麻を 吸っている可能性があった。 それは、彼の民宿に とまりにくる サーファーたちだった。 草引の父親が 海で溺死した。 ところが 父親の のっている 自転車がなかった。 さらに、ビデオショップの店主である 野口が 銃で 打たれた。 警視庁の捜査1課の 山地がやってきた。 高州は 以前 捜査1課にいて、山地が上司だった。 青國村のなかに埋まったヒミツが 高州がくることで、様々な事件が起こった。 一番怪しいのは 医者である オットー先生だった。 それにしても 大沢在昌にしては 静かな物語である。 高州が ひらけた パンドラの箱は なにがでてきたのか。

  • 面白かった。。。けど

    上巻を読み終えるくらいまでは、まだし良かったけど、下巻になるにしたがって、だんだんとしんどい部分が出てきた。大沢在昌は、やはり初期の 新宿鮫 (光文社文庫) シリーズのような、ケレン味のない持ち味が好きだなぁ。 登場人物を増やしすぎで、プロットを複雑にしすぎと思う。 特に、「上」から「下」になったろことぐらいから。男女関係あり、政治問題あり、米軍摂取の領土返還問題あり、麻薬あり。。。いやぁ、ちょっとこれでは発散しすぎではないか。 これをして、重厚というのはどうかなあ。むしろ、ひとりひとりの人物像に踏み込んで描写するところに至ってない。プロットも、どんでん返しを盛んに入れているような気がするけど、どうも無理がある。そのくせ、あっと驚くほどの結末ではなく、「下」の半ばから、ある程度読めてくるのは事実だもん。 ケチばっか付けているのではありません。ストーリーそれ自体は実に面白く、正直言って、3費で上下巻読み終えましたから。 人里離れた、離れ小島での独特な風土風習という設定は、一見ありえへんといいたくなる「保安官」という立場が不思議にしっくりいく。非日常的な隔絶された島の設定は、良からぬことが起こる予感がして、(南の島であるはずなのに)どこか、ゾクッと来る。 という面白さがあるんですけどねぇ。 ちょっとこのところ、大沢在昌の、凝りすぎが。。。気になってね。

  • 離島の「保安官」が解き明かすこの島の謎・・・。

    ちょっと前までアメリカの統治下にあった、小さな島。 そこに赴任した「保安官」が解き明かすこの島の謎。 ワケ有りで警察をやめた主人公が、はるか遠い島の臨時の保安官の職を得る。 前の保安官が、任期半年を残して病死したからだ。 赴任早々、老人が溺れて死ぬという事故が起きる。 それからどんどん、いろいろが事件が続いて行く。 離島の「保安官」という、現実離れしたシチュエーションだけど、 この島の謎解きに引き込まれていく。 一瞬も油断できず、勢いよく上下と読み切れる作品。

  • 人間描写がスゴイと思う。

    柴田錬三郎賞受賞作 上下巻あわせると900ページに及ぶ作品。 アメリカ統治下にあった孤島。保安官という職務・・・と現実離れした設定で物語は進む。 閉鎖された島ならではの、人間同士の小さな強弱関係や軋轢などが事件の背景に隠されており複雑に絡み合っていく。 主人公高洲が元警視庁捜査一課勤務経験をもち、冷静かつ正確に人間観察ができる存在であることにより、一人称の小説でありながら一人一人の登場人物のイメージを具体的につくりあげることができる。 そういった人間同士のねじれを長編で書き進めた割に、最後の展開は比較的単純。でも、それが現実なのかもしれない。

  • 孤島の保安官

    大沢作品は圧倒的パワーにより読ませられる物が多い中、本作はそこまでのパワーを感じられない。 孤島に保安官を持ってくるセンスは面白いと思う。 大沢作品には珍しく、火曜サスペンス的な内容となっており、サスペンス物としては捻りが足りない。 ただ、高洲保安官の元妻はいい味を出している。

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