作品情報
秘密を打ち明ける瞬間、人間関係は少しだけ自由になる。
秘密を抱えた複数の人物が、それぞれの事情を外へ差し出す連作的な小説。性別、趣味、家族、年齢をめぐる隠しごとが、軽妙な語りの中で人生の転機へ変わる。
レビュー要約
-
書誌情報と紹介文から、受賞時のジャンル性や主題が確認できる。読者向けには、設定の明快さと受賞作らしい着想の強さが評価の中心になる作品である。
書籍情報
- 出版社
- 徳間書店
- 発売日
- 2011-02-04
- ページ数
- 379ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784198933074
- ISBN-10
- 4198933073
- 価格
- 649 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
コインロッカーに衣装を預けて複数人格を楽しむ、17歳の女子高生さちみ。ロリィタ服趣味を職場ではひた隠しにしている、29歳のOLリョウコ。長年の子育てが終わり、セックスレスに悩む主婦、史緒。独身のまま人生終盤を迎えそうなサラリーマン、臣司。横暴な夫に復讐を誓う妻、初恵。心に秘めた欲望・願望をカミングアウトするとき、人は、周囲は、どう変わるのか? 『トッカン 特別国税徴収官』で話題の高殿円が贈る、心がスッキリする人生応援エンタメ。第1回エキナカ書店大賞受賞
レビュー
-
最後まで読んで!
2話まで読んで、ラストがいつも中途半端なところで切れるから、何だこれ?と思い読むのやめようかと思ったけど、他の方のレビューで「最後まで読むべき」という意見があり、読んでみたら面白かった。 構成で損している気がする。 この仕組みを知らなければ4話目読むまでが退屈に感じる。せっかく面白いのにやめてしまう人結構いると思う。 説明に「最後まで読んだ時に全てが繋がっていく」など書いておくべきだと思う。 話の内容は割と重いテーマ(家庭内不仲が多い)が中心だったけど回収の仕方が上手いと思った。 本当の自分を押し殺していた登場人物達が、カミングアウトする様はやはりスッキリする。
-
最後まで読むべき
本屋で表紙が目につきネットで安く購入 最初の3話くらいまで主人公に共感できなく退屈でした 実際読むのをやめようかと途中、思いました しかーし、話が段々つながりだし、すべてのストーリーが 絡み合っていく 最初のつまらなさが伏線で次第により心地よくなっていく 最後はスッキリ さすがです
-
構成が秀逸!
複数の主人公が遠回しに繋がっている構成が秀逸です。 世間は狭いなぁって感じの物語。 最初から最後まで楽しく読めました。 こうあるべきっていうステレオタイプ(本書では神話)に苦しめられている主人公たちに共感できます。 世間にとっての普通じゃなくていいんです。 自分に正直な方が幸せですし、他人にも理解されるんだと思います。
-
爽快だった!
いろんな状況でもがている登場人物たちの最後にスカッとできて満足。読んで良かったです!
-
本
欲しかった商品が届き大満足です。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
-
助走はゆっくり、スピード上げて、ホップステップジャンプ!!な、短編集
まずは女子高生のさちみが、自分の周りの世界に、不安と不満と欺瞞にいっぱいいっぱいで、 擬似人格を作り、“さちみ”を消したくてもがいている姿が語られる。 でも、思いもよらない事が起きて・・・。 29歳のOLリョウコが愛してやまないもの、それは、“ロリィタ”。 世間的、年齢的に嘘をつき続けて、崖っぷちな日々に、後輩男子からの告白!! 家族の為に必死でつくしてきた史緒は、家族からの無視・拒絶をされて、自分の存在意義を 感じられなくなって・・ 46歳独身の臣司が墓地で出会った少女リンゴ。ただ、話をしていただけなのに、 援助交際と思われて!? 夫の定年退職の日に離婚する決意の初恵。その日の為にへそくりを貯め、ジムに通い、 準備万端、決行あるのみ! それぞれの秘密の悩みが、”カミング・アウト”することで、どう変わったか、お楽しみに 読み終わった後、ちょっと元気になれます♪
-
言いたいことは、言ったれや!
ライトノベルではおなじみ、高殿円氏。 ファンタジー、ラブコメ、バトルもの、学園ものときて、今度は一般文芸デビュー。 育児しながら、この執筆量とジャンルの幅広さはすごいとしかいいようがない。 複数の人格を使い分けて、現実から逃避する為の手立てを得ようと奔走する女子高生。 悪いことじゃないのに、人にはどーしても言えない趣味を持った、三十路突入前のOL。 「女」として、「母」としての在り方に自信を失い、新たな出会いにすがろうとする専業主婦。 たび重なる暴力に耐え、長年連れ添った夫への復讐をたくらむ老婆。 一見何の接点もなさそうな女たちのエピソードが、ひとつの物語として収束するとき、 溜まりに溜まった彼女の鬱憤が爆発する! カミングアウト!! いやはや、すっきりすっきり。「もっと言ったれー」って感じ。 高殿円の描く女性陣の叫びって、本当に痛快&爽快で読んでるこっちもスカッとする。 ただ、単純に爽快なだけじゃなく、随所にチクチクとささる言葉を挿入するところも、 いつもの彼女の作風で安心して読めた。 油断して読んでると、最後に結構なしっぺ返しくらいますよ、この人の話。
-
全然すっきりしない
本屋で平積みされていて「ストレス発散に最適!お仕事小説」みたいな説明があって手に取りましたが、、、全然すっきりしませんでした。。。 短編仕立てですが、登場人物の存在している世界は一緒で最後にはすべてがつながるっていう感じの展開でどれも悪くない話で面白くなりそうな要素はあります。特に熟年離婚を考えている女性の話は比較的よかったです。ただ、最後の女子高生の展開が受け入れられませんでした。え、カミングアウトってそれ?っていうぐらい拍子抜けでした。まあわからなくもない感情なんですけど、それに加えて最後の女子高生のハッピーエンドはちょっと無理がありました。ネタばれになるので詳しくは書きませんが自分が女子高生だったら、窮地に陥った中年男性を助けたとしてもそういう感情はわかないだろうと思い感情移入できませんでした。中年男性の話もあるんですが、彼の生き様になんら魅力を感じなかったのが原因かもしれません。 まあ、創作だから仕方ないと思うんですけど、作者の願望を見せられた感じでもっと練りこんで話を作ればもっとよくなったと思います。(って素人の意見ですけど) トッカンがとても好きなんですが、この作品はいまいちでした。 今後に期待します。
関連する文学賞
- エキナカ書店大賞 第1回(2013年) ・大賞