作品情報
『摘出 つくられた癌』は、霧村悠康による作品の核を、読者に届く物語や思考として結晶させた一作である。
医療現場を舞台に、癌診断と治療をめぐる不信、組織の論理、患者側の不安を描く医療サスペンス。完全版文庫として刊行され、制度と人間の判断が交差する緊張を追う。 受賞作としての文脈だけでなく、作品そのものが扱う主題に沿って読める。
レビュー要約
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医療ミステリとしての読みやすさと題材の切実さが受け止められている。人物造形や展開には娯楽小説らしい分かりやすさを評価する声がある。
書籍情報
- 出版社
- 新風舎
- 発売日
- 2006-12-05
- ページ数
- 457ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784289502295
- ISBN-10
- 4289502296
- 価格
- 985 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 完全版 摘出―つくられた癌 (新風舎文庫) (新風舎文庫 き 124) : 霧村 悠康: 本
レビュー
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現役医師が見た医療現場の実態とは!?
医療小説が好きで、続編の『昏睡 かくされた癌』も読みました。 著者が現役の医師ということで、 手術の様子や、薬会社との癒着、教授選挙の実態、 看護婦と医師の関係など、じつにナマナマしく描かれている。 「大学病院内部は本当にすごいことになっているなー」 というのが読後の第一印象、 サスペンス小説として面白く読めた。 いま日本人の二人に一人は、 最終的に癌で死亡しているという。 医師は学会や選挙、資金集めに奔走することなく、 本来の仕事である 「患者の命を助けるため」にあってほしいと思った。 確かに薬の開発は大切ではあるが、 厚生労働省は指導力を発揮して より現場の実情にあった医療へと 変革していく必要があるだろう。
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物足りない・・・
左右間違って乳房を切除した事実を、患者や患者の家族に知らせずに 済ませようと画策する医師たち。そのために、本来癌がない左の 乳房にも癌があったことにしようとする。自分たちのミスを隠すこと だけを考え、患者の立場を顧みない医師。その態度には腹立たしさを 覚える。作者が現役医師なので、手術の場面やプレパラート操作の 場面には生々しい迫力があった。だが、この作品は医師側の視点から しか描かれていない。両方の乳房を切除された女性の苦しさや悲しみが 読み手の心にあまり伝わって来なかった。患者の立場に立って、もう 少し深く苦悩を描いてほしかった。そうすればもっと味のある面白い 作品になったと思うのだが。
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小説としてはイマイチかな
興味深い内容ではあったけれど、誰にも感情移入できなかった。 ドキュメンタリー番組を文章で説明してるような感じ。 サスペンスってほどでもないし。 ミスで両方の乳房を失った患者なり、ミスをした研修医なり、看護師なり もっと心の部分を描いてほしかった。 現役医師が書いているということで、ゾっとするような話も バカげた話も「本当にあるんだろうな〜」って思えるし その部分だけを言えば面白かったけど、『小説』として考えると、いまいち。
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