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臨床法医学者・真壁天 秘密基地の首吊り死体 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

『このミステリーがすごい!』大賞

臨床法医学者・真壁天 秘密基地の首吊り死体 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

高野結史

人間嫌いの法医学者・真壁天が、児童虐待鑑定の仕事を通じて親子の闇に向き合い、やがて自身の過去とも重なる首吊り死体事件に直面する。法医学と心理の両面を追うミステリー。

法医学児童虐待親子過去のトラウマサスペンス事件捜査

作品情報

死体を見続けた男が、親子の闇に触れる。

第19回『このミステリーがすごい!』大賞 隠し玉作品。法医学者・真壁天を主人公に、観察眼と過去の記憶が事件解決へつながる。重い主題を扱いながらも、ミステリーとして読ませる構成が光る。

レビュー要約

  • 親子の闇や法医学の切り口が印象的で、重いテーマながら読みやすいという評価が多い。題材の重さゆえに好みは分かれる。

書籍情報

出版社
宝島社
発売日
2021-04-07
ページ数
288ページ
言語
日本語
サイズ
10.6 x 1.1 x 15.2 cm
ISBN-13
9784299015471
ISBN-10
4299015479
価格
792 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

第19回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品! 法医学者・真壁天は、人間と関わるよりも死体を解剖して分析する方がマシだと思っている生粋の人間嫌い。しかし、教授から児童虐待を鑑定する仕事を押し付けられ、さらにそこで、死体分析で鍛えた優秀な観察眼を発揮して、能力を見込まれてしまう。いやいやながら様々な親子の闇に関わっていく真壁だったが、ある日から、彼が虐待を指摘した親たちが、次々と首吊り死体で発見されていく。死体の状況を聞いた真壁は、自身が小学生時代に目の当たりにした、親友・ハルの首吊り死体を思い出す――。

レビュー

  • 面白い

    面白い

  • ジャンルの捉え方次第

    文体は読みやすい一般文芸。法医学のディテールも納得感があり、そのままミステリーとして期待して読み続けていくと、途中からファンタジー世界のようなストーリーになっていきます。最初からそのような世界観を出していれば違和感はないのですが、それが本作のどんでん返しの中枢をになっており、人によっては裏切られたと感じるのではないか。真犯人の描写もイメージに合わなくて、動機の面で弱いかなと思いました。個人的にはライト文芸のつもりで楽しく読めました。

  • ちょっとごちゃごちゃ感

    レビュワーの中には法医学と児童福祉の両方の世界が描かれていることに面白さを感じていらっしゃる方もいたようですが、私はその部分がごちゃごちゃした感じに思えました。タイトルに『臨床法医学者』とあったので、法医学の部分への期待が大きかったからかもしれません。普通という印象でした。

  • うまい

    非常にうまいと感じました。 どういうところがうまいと感じたかというと。 犯罪だけではなく、全体に、ヒッチコック言うところのエモーションが張り巡らされているという点です。 たとえば、 ●主人公の真壁天は、同僚の助教との仲がしっくりいっていない。 ●教授は一見おだやかそうでいて油断も隙も無い感じ。 ●真壁は助教で二年後に再任用される保証はない、というか教授はふたりの助教の一方を切るつもり。 ●真壁は論文を書きたいのに雑用に駆り出され時間がとれない。 等々。 つまり、「平々凡々でおだやかな日常」の真逆の状態にあります。 ぴりぴりしているのです。 そのピリピリ感が読んでいるこちらに伝わってきて、ドキドキしながら読み進むことになります。 緊張感があるから、読んでいて、たいくつしません。 こうしたことを、「生まれて初めて書いた」というこの作品でやってのけているわけで、すごい新人がでてきたなあ、という印象でした。

  • あまり上手くないけど面白かった

    たぶん文章を書くのはあまり上手くないのかなと思いました。 でもストーリーは面白かったのと、個人的な加点ポイントがあるので星4です。

  • 面白い

    面白かったです。 生きてる人間の損傷を鑑定する臨床法医という分野は初めて知りましたが、臨床法医によって虐待を見分けていく様にワクワクしましたし、そこから事件が展開されるのもスリルがありました。 キャラクターも魅力的でシリーズにしても面白い作品だったろうなと思います。 作者の方はこれがデビュー作とのことですので、次回作もぜひ読んでみたいです。

  • いいミステリ

    読書録「臨床法医学者・真壁天 秘密基地の首吊り死体」4 著者 高野結史 出版 宝島社文庫 p169より引用 “ 教育熱心といえば聞こえは良いが、自尊 心を満たすため息子にエリート街道を歩ませ たいだけの人間に見えた。” 法医学者を主人公とした、長編ミステリ小 説。第十九回「このミステリーがすごい!」 大賞最終選考作品「虐待鑑定〜秘密基地の 亡霊〜」改題加筆修正版。 人と接するのがあまり得意ではない主人 公・真壁天。法医学者として死体と向き合う 仕事を望むが、教授から求められる仕事は 不本意な児童虐待に関するもので…。 上記の引用は、主人公の幼馴染・ハルの 母親についての一文。 親ガチャなどという嫌な言葉がありますが、 ほんの少しの運不運で、人生が大きく変わっ てしまうのは、本当に辛いものです。大人に なって上手くこのような人から距離を取れる ように、勉強はしておいた方が良いのでしょ う。エリート街道を進むか進まないかも、勉 強しておけば選択肢も増えるでしょうし。 勉強すら許さないような親ならば、それこそ 児童相談所の出番ではないかと思われます。 話が重くてやりきれなさを感じますが、 良いミステリーではないでしょうか。勘のい い人やミステリに慣れている人は、途中で 色々と気が付くのかも知れませんが、あまり 考えずに物語を追っていると、割と最後に 驚くことになるでしょう。 ーーーーー

  • 法医学と児童福祉の組み合わせが今っぽくて面白い

    最近話題の臨床法医を取り扱った小説。児童相談所のケースワークもよく描写してて面白かったです。児童福祉「司」と児童心理「司」の誤字を見つけてしまったので、たくさん読まれて増刷されてそっと直るといいなと思いました。

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