書籍情報
- 出版社
- 河出書房新社
- 発売日
- 2001-01-01
- ページ数
- 118ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784309013954
- ISBN-10
- 4309013953
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 肉触 : 佐藤 智加: 本
レビュー
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飛び散る
精神ではなく肉体の方をとった私、初め女なのかと思った。 こんなことを今まで真剣に、身体と精神のことを、考えたことがなかったので新鮮だった。
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精神、肉体、選ぶならドッチ?
『肉触』です。表題作と他一編の短編集。 表題作は、17歳の作者が書いた文藝賞優秀賞受賞作です。 細かいツッコミですが、登場する三毛猫が雄らしいんですよね。 冒頭のPHについての説明も、濃度について細かく言っている割には、何の濃度かが抜けている。そりゃ水素イオンだとは分かりますが、それを省略するくらいなら、そこまで理屈っぽい説明をする必要ないのでは、とチグハグさを感じたので。 だとすると、三毛猫の雄が珍しいと言及されていないということは、調査不足と思われても仕方ないかな。 主人公の私の性別も分かりにくかったので、物語に入りにくかったです。 ただ、描いている世界は独特です。 旅先で友達になった猫から、蛙の話を聞く。 自分自身を食べて成長できるか。 つまりは、精神と肉体の不均衡についていくつもの変奏をとおして語っているのでしょうか。 血を分けた姉、指や爪を噛むこと、タコの足。 でも敢えて出した猫が語る蛙のエピソードはファンタスティックで、固い文章と難しい語彙で窮屈に感じかねない作品をとっつきやすくしています。 三毛猫問題といい、アンバランスだなぁとも感じますが、こういったことさえ含めて、精神と肉体の不均衡を象徴させている、なんてことはさすがに無いでしょうかね。
関連する文学賞
- 文藝賞 第37回(2000年) ・優秀作