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ハイパーたいくつ

文藝賞

ハイパーたいくつ

松田いりの

職場では千倍規模の支払いミスを犯し、私生活では衣服の買いすぎで借金まみれ——ダメ社員の「ペンペン」は退屈な日常をひたすら妄想で乗り切ろうとする。言葉が現実を食い破り、壊れた私の壊れた言葉が壊れた風景を呼び起こす、超現実的な加速小説。俳優・仲野太賀との会話から生まれた衝撃作。

労働退屈借金言語現実崩壊

作品情報

壊れた私の壊れた言葉が、壊れた風景を呼び起こす。

小川哲が「物語がどんどん加速し、最後まで可笑しさや面白さが減速しない」、町田康が「恐怖と笑いが同時に腹の底からせり上がってくる」と絶賛した第61回文藝賞受賞作。金井美恵子ばりの読点なし長文一文を武器に、現実と妄想の境界を消失させる。

レビュー要約

  • 賛否両論。数ページにわたる読点なしの長文一文がペンペンの混乱した意識を体感させると好評な一方、改行のなさで迷子になるという意見もある。

書籍情報

出版社
河出書房新社
発売日
2024-11-18
ページ数
112ページ
言語
日本語
サイズ
13.4 x 1.3 x 19.3 cm
ISBN-13
9784309039374
ISBN-10
4309039375
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品

迷惑系給金泥棒として職場で疎まれている「ペンペン」。鬱屈した毎日がついに限界を迎えたとき、壊れた言葉が壊れた風景を呼び起こす。リリカル系日常破壊小説、爆誕! 第61回文藝賞受賞作。 【選考委員 小川哲・町田康・角田光代・村田沙耶香、笑撃!】 「 『これは面白い』と感激した。 物語がどんどん加速し、最後まで可笑しさや面白さが減速しないまま走りきっている。」―― 小川哲 「身体が変調する感覚、言葉への妄執、不潔への恐怖、狂気の反転、言葉による魂の放恣な垂れ流れ。 恐怖と笑いが同時に腹の底からせり上がってくる。 」―― 町田康 「 こちらの予想をかんたんに裏切ってくる独創性 がどんどんスパークしていく、その意外性がおもしろかった。」―― 角田光代 「 発狂ぎりぎりで瞼の裏側に現れる万華鏡 のようで、どんどん鮮やかになっていく作品世界にのめりこんだ。」―― 村田沙耶香 【俳優・仲野太賀、ラッパー・TaiTan、激賞! 各界で話題沸騰!】 「壊れた感情が、もの凄い速度で事故ってる。 読後感は"瀕死"だった。 なんとか生きてる、まだ人間やれてる… 空いた口から出てきた言葉は『速すぎて、止まってみえる…即ちハイパーたいくつ…!?』」 ―― 仲野太賀(俳優) 「 言葉が勝手に“来る”。 読み手の眼球を突き破って“来る”。 その速度と乱暴さが気持ちいい。 超、面白いです」 ―― TaiTan(ラッパー・Podcast「奇奇怪怪」パーソナリティ) 【日常から退屈を引き剥がすつもりが、なぜか服も人生もすべてボロボロに――】 職場では1000倍の支払いミス。私生活では高額な衣服の買いすぎでクレカ借金。62万円課金したジャケット姿は無様なペンギンに似ているから「ペンペン」呼ばわり。そんな日常がひたすら退屈。 「私は大人になれるだろうか。大人になれなければせめてペンペンとして溺れる姿をみんなに見せなくてはならないのだろうか――」 鬱屈アンド窮屈な現実がついに崩壊するとき、壊れた私の壊れた言葉が、壊れた風景を呼び起こす。 言葉が現実を食い破る、超現実アルティメット文学!

松田 いりの(まつだ・いりの) 1991年、静岡県生まれ。2024年、「ハイパーたいくつ」で第61回文藝賞を受賞。

レビュー

  • とても面白かったです!

    始めは、冗談まじりの面白い表現だなぁ、と。 中盤から、リアルの職場の日常の話で マンガを読んでる気分になり、 心の声がおもしろすぎました:) 主人公が、優しい人だから、 登場人物を傷つけまいとする言葉の表現も 心の声も、今の時代らしい感じで 面白かったです。

  • くせになりそう。。。

    妙にカオスな物語です。 徐々に壊れていく現実が、ホラーな感じで変わっていきます。 日常の風景がちょっと変わって見える一冊です。

  • 仕事してよと思った

    ペンペンみたいな人が職場にいる身としては、「いいから仕事してくれ」という感想しか出てこなかったです⋯ 私にはちょっとハマらなかったです。

  • めちゃくちゃおもしろい

    これが、現代ハイパー文学ですか。いい!

  • つまらない

    つまらない 買うんじゃなかった たいくつな本 なんの賞!??

  • 買いですが・・・。

    言葉遊びや韻からの連想が物語のイメージや流れを紡いでいますが、「それらの苦労は確実にチームリーダーの顔面に刻まれていたのだから申し訳が死体にくっついた陰茎のようにたたない。」(22ページ)といったおそらく江戸の戯作の教養がなければ浮かばないであろう表現や、細かな仕掛けが至るところに設えられていて気が抜けないといいますか、これじゃこういうのが好きでなければ付き合いきれないよといいますか、つまりは読む人を極端に選ぶ作品であるように思いました。意地悪ですが、そういった装飾や、細部の刺激強めの表現をなにかのメタファーとして受け取れ(受け流せ)ば、とてもシンプルな作品になるような印象が読後に残りました。

  • 言葉によってのめり込まされる

    言葉が言葉を呼び、めくるめく展開に気が付けばのめり込まされていた。気持ちのいい読書体験。

  • もう少し他に足がついて欲しい

    ストーリー(のようなもの)は置き去りにされたまま言葉が言葉を呼び、終わりのない連想ゲームが続いていく。 ADHDなのか統合失調症なのか、主観と客観が交差する狂気の世界を垣間見ることはできても、筒井康隆のように"見てはいけない世界に入った"感覚は薄く、もう少し現実に立脚した視点があっても良いように思えた佳作。

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