作品情報
高校生同士の甘酸っぱい関係を描く。
兵庫県立美術館の紹介と CiNii Books で、河出書房新社の刊行を確認できる。
書籍情報
- 出版社
- 河出書房新社
- 発売日
- 1993-04-01
- ページ数
- 156ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784309403694
- ISBN-10
- 4309403697
- 価格
- 2750 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
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レビュー
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純愛小説の最高峰
純愛小説の最高峰です。 実体験に基づいて書かれていますので、説得力があります。 思春期を通った男性なら、この気持ち分かると思います。 ★平中さんには、またこのような恋愛小説を書いて欲しいです!
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カバー 帯に(新しい?)破れでガッカリ
カバー 帯は揃っているもののいずれも破れあり、しかも包装行為で最近生じたような破れ。本自体か期待以上に綺麗だった分余計に残念な気持ちになった。
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一人センチメンタルの境地か。こらえてくださいよ。
平中悠一とはまったく聞いたことのない作家であったがどこかのブログで阪神間を舞台にした映画を知り原作を購入してみた。 表紙は70年代原宿表参道のどこかのように思えた。白地に黒の文字だが喫茶のガラスに白くペイントされたPOP風文字を連想させられる。 この本で一番いいのはこの表紙カバーでしょう。これだけでいい。終始気取った高校生の世界が描かれている。主人公はぼく。 読み出してすぐに感じたのは気持ち悪い東京弁の会話。舞台は関西なのに全員が標準語で話している。 かあいい。ったく。こういう言葉遣いも「ぼくいくつなの」と訊きたくなる。 最も気持ち悪く思ったのはピアノを弾いている友人から演奏を途切れさせずバトンタッチするところ。 演奏していた友人が合図して連弾のようにしてこのあとを弾いたというのである。ピアノはグランドピアノだそうです。そう書いてました。 私は思わず「ほう!高校生がこんな事をできるのか」と感心しました。主人公はバンドではサックスと書かれていたのに。 大体がこんなことをするのはキャバレーやダンスホールでのバンド交代の時だけです。 友人はどうして曲の途中で演奏をやめなければいけなかったのですかね。 これは時々友人宅で高校生が集まってするパーティなんですよ。堂々パーティと書かれている。 「今度の週末パーティをしようよ」「レイコも連れていくよ」「それがいいね」。こんな感じ。 ちょっとおたく、石原裕次郎のかっこいい青春映画などを見すぎなんと違う。 自分はサックスだがピアノもできると書きたかったのでしょうかね。まあ創作ですからね、どんなこともできます。 なにか作者の理想とするハイブロウな高校生活が気ままに描かれている感じです。信号待ちの間に初めての軽いキス。 これもやってられん。大いに無理がある。 こういうストーリはやはり阪神間か東京でも一握りの人が住む裕福な街でないと成立しにくいのでしょうね。 これがほかの都市なら読者の受け取る感覚もきわめてしんどいよ。 神戸だからつい本当なのかと思ってしまう人がいるかもしれないがそれは間違い。ありえない高校生の世界です。大学生でも言える。 ほかにも驚いたのは主人公に振られたと思った彼女が東京に引っ越し一人暮らしを始めたこと。 これもあり得ない。誰が許すか。それにその後連絡も取れなくなったって。ええ? 誤解ならすぐ行けよ。何をしてた。 最後に「レイコ、読んでくれてるか」って。ここまでくると「欽ちゃんのどこまでやるの」の世界やね。 すべてはこの切なさ誘導のための布石。この布石が不自然きわまりない。 しかしまあ創作ですからね、どんなこともできます。もっとやってください。一人センチメンタル。 すでに認められた作家ならわかるが、作家でもない人が「レイコ読んでくれてるか」なんてよく書けたね。 作品が世に出るとも分からないのに。私はこれがわからない。すべては成り切りの物語か。 そうした計算が先に頭の中にある。この人のこういう処が嫌。
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神戸が美しかった、あのころ。
バブル前夜の、神戸のスノッブな高校生の姿が描かれた、とてもとても美しい小説。 嫌いな人は読まなくてもよろしい。文学的価値など、どうでもよい。 この時代の神戸を、関学を知る人にとっては、読むたびにせつなさがこみ上げてくる、そんな小説。
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夏の日の1983
『“She’s Rain”』です。第21回文藝賞受賞作ですが、本作を執筆時、作者はまだ十代でした。舞台は1983年夏の神戸です。タイトル通り雨の情景が多めで、内容は恋愛です。 主人公の名前はユーイチですし、もしかしたら本作は作者が経験したノンフィクションに限りなく近いフィクションなのでは、という風に考えながら読むのもまた、読者の楽しみ方の自由だと思います。 文体も含めて、ずいぶんかっこつけた感じがして、それは本文中でも指摘しているのですが、そこが微笑ましくもあり、小説を読むからこそ感じて楽しむことができるポップさともいえるのでしょうか。 全体としては、やはり文章が若いです。きわめて若く、言ってしまえば青臭い。 ハルキ的といわれることもあるようですが、村上春樹のような言語明瞭意味不明瞭ではなく、意味も明瞭だと思います。というよりは単純というべきかもしれません。 ラストには、ドラマ的ないかにもな展開もありちょっと笑っちゃいますけど、彼女のことがとても好きで好きすぎて大事にしすぎて、という気持ちは、若者ならではということでなんとなく共感できるものもあると思います。 本は薄いですし、文字も詰まっておらず内容もストレートなので、さらっとライトに読めます。基本的には文章によって描かれた雰囲気、世界観を楽しむ作品です。
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35年後に読む
1984年の文藝賞受賞作。 冒頭、意図的と思われる村上春樹的文体も法がある。その他、影響を受けたと思われる作家の直接的な示唆が散見される、田中康夫、庄司薫、サリンジャー等々。 1984年当時の、関西における洗練された高校生の物語で、軽く透明な文章は、美しい。洗練された生活、軽やかな文体、そして、主人公の古風なモラル。作者は、パリ大学に留学した経緯があり、作中には、たとえば、バッハばかり演奏する哲学専攻の学生も登場する等、第一作が作者を暗示するようで興味深い。 1984年の時点で、作者は19歳。 驚くべきことであるが、模倣の中に個性を活かす手法の成功のもたらした報酬として、妥当であるだろう。 35年前の、時の経過を確認するために読んだ小説。 ずばぬけたものはないが、これでいいのだろう。
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いい話
平中悠一さんのデビュー作=文藝賞受賞作。 二作目の「アーリーオータム」が発表された頃に、雑誌で渡辺満里奈さんが紹介というか最高にオススメしていて初めて読んだのが、もう…30年前。 とにかくポップでセンチメンタル。特段変わったことは起きないし淡々としてるストーリー。 カタカナ連発でお洒落を斜め上行っていて…当時の同世代から見ても浮世離れしている高校生たちの日常生活。「んな話しあるかい!」とツッコミ入れつつ、馬鹿だクズだと罵倒する輩もいたが、でもどこかで、そんな毎日に憧れていたりして、小銭を握りしめて公衆電話から女の子に電話する、そんな昔だから、シーズレインは御伽噺でありました。
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漢字の使い方が終始気になる。
語り手の綺麗事は意外と共感できるが余白が多く、本好きをアピールしたい女が推薦書にするだけのことはある。
関連する文学賞
- 文藝賞 第21回(1984年) ・受賞