日本の文学賞

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Blue

山田風太郎賞

Blue

葉真中顕

平成元年に生まれ、平成の終わりに死んだ男「ブルー」を軸に、未解決事件、団地で起きた殺人、社会の歪みが重なっていく犯罪小説。個人の運命を時代の影と結びつけ、虐待、貧困、差別、孤立を抱えた平成という時代を重層的に描く。

平成史未解決事件社会的孤立貧困と差別犯罪と記憶

作品情報

平成という時代の光と闇を、一人の男の生と死に凝縮した社会派ミステリ。

『Blue』は、平成の始まりと終わりを一人の人物の生涯に重ねた長編ミステリである。青梅の一家殺害事件、平成末期の団地で発見された遺体、戸籍のない子供の存在が絡み合い、犯罪捜査の物語でありながら、時代の空気や社会からこぼれ落ちた人々の痛みを浮かび上がらせる。

レビュー要約

  • 複数の事件と人物の視点が次第に一点へ集まる構成が強く支持されている。重い題材ながら、平成という時代への批評性と物語を牽引する力を評価する声が目立つ。

書籍情報

出版社
光文社
発売日
2019-04-17
ページ数
480ページ
言語
日本語
サイズ
13.6 x 2.9 x 19.5 cm
ISBN-13
9784334912734
ISBN-10
4334912737
価格
1870 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品

平成元年に生まれた男。平成15年に迷宮入りした教員一家惨殺事件。平成が終わる直前に起きた男女殺人事件。ひとつの時代の中でつながっていく真実。児童虐待、貧困、外国人労働者。格差社会の生んだ闇に迫る、クライムノベルの決定版!

レビュー

  • Blue

    読後に良い意味でも悪い意味でも「Blue」になりました。 面白かったです。

  • こんな負の連鎖を止める術はないのだろうか....?

    この著者の他の作品同様、読みやすい文章、且つストーリー展開がテンポ良く 最後までグイグイ惹きつけられて読んだ。 人物描写もきめ細かく丁寧なので自然と映像が目に浮かびリアリティがある。 この作品には何人もの「毒親」が登場する。彼らに対し内心「こんな奴ら いなくなればいいのに」と思っているとその通りになる。 それを痛快だと思ってしまうことに空恐ろしさを感じる。 「毒親」もまた虐待の連鎖に組み込まれてしまった被害者であることは 実際のニュースや様々な小説、映画やドラマなどでも描かれているし、 同情すべきなのかもしれないが、結局は何の解決策も見出せない。 彼らもかわいそうな被害者として肯定してやるような描写が 女性刑事同士の会話で展開されるが、いい大人が責任回避しているように しか思えず感動どころか逆に白けた。 結局は政治や行政の問題に帰着するのかもしれない。 だがこの作品にも再三出てくるキーワード「斥力と引力」を前にすると 暗澹たる気持ちになる。 この作品でもエピローグで語られるわずかな光みたいなものがあるにはあるが 空々しく、無理がある。このパートは不要だったなと思った。

  • めちゃくちゃ面白い

    面白い、と言って片付けるのは適切でない気がするが、面白かった。 凄惨な事件について次第に明らかになっていく真実。どんでん返しのようなものがあるわけではないが、切り替わる視点で語られる言葉から全体が見えてくる。 テーマは虐待、ネグレクト、不全家族といったかなり重いものになってるので、読む人によっては辛いかもしれない。 レビューは苦手なのであまり良い文章は書けないが、読んで損はない一冊です。

  • 面白いけど重いテーマを含んでると思った。

    このブルーという少年を描く中で社会的な背景とか、歪みとか色々なものが人物を変えて語らせる形で出てくるのだが。実際こんな子供はいるだろうなぁ。ブルーな透き通った目をして必死に耐え幸せを求めたけど得られなかった。でもそれが現実なのだなと。それをじわじわと追い詰め自分も追い込まれていくような刑事の辛さが上手く書かれてると思った。

  • 物語だが見え隠れする現実の虐待に哀しさを憶える

    平成という時代背景を振り返りながら、社会の溝にはまり込んだ子どもを苛む虐待に心を痛めた。登場人物ごとの視点で軽快にストーリーが繋がり、飽きずに読み進められた。社会派ミステリー好きにオススメ。

  • 人物描写の不足

    ブルーの事をもう少し魅力的にしてほしか った そこが不足しているために思い入れがいま一歩になってしまった

  • 私自身の平成と重なりました。

    ブルーが生まれた平成1年から死ぬまでの31年までを、色々な社会問題を絡ませながら、よく書けた小説だと思います。 私自身のあの頃を思い出しながら読ませて頂きました。

  • 終わりがくどい

    近年の小説によくあるケースだが、この作品も「エンディングとする場所」を間違えている。 「ここで終わらせたら読者に強いインパクトと余韻を残せる素晴らしい作品になるのに。」と思う箇所がある。 でもそこから何ページも延々に「まとめ」「説明」のような話がくどくど続いて行き、やっと終わりになるころにはウンザリして感動も薄れている。 作者はいったいどの程度の知能の読者を相手に小説を書いているのつもりであろうか? 人の気持ちを察っする能力や想像力が極端に低い若者たちを想定して、最後にくどくどと「説明とまとめ」を加えるのだろうか?そこまで説明してもらわないと理解できないような読者を想定して書くのはやめたほうがいい。普通の読者ならもうとっくに気付いていることなのに、最後に長々と説明してあるページが続くのにはイライラさせられた。 小説の理解の仕方は読者が各々ちがっていいと思う。それが小説の良さでもある。 映画にも小説にも「クライマックス」「エンディング」の最適な場所というのがある。その場所を通り過ぎてダラダラと解説じみた続きがあると、やっと終わるころには感動が冷めている。この小説はせっかく良い作品なのに以上の理由で非常に残念だと私は思う。

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