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天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)

大学読書人大賞

天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)

古野まほろ

吹奏楽部に所属する高校生たちの青春、幻想、SF 的仕掛け、本格ミステリを過剰な文体で融合させた長編。コンクールへ向けた日々の中で起きる斬首事件を発端に、学園世界の論理が大きく揺らいでいく。

本格ミステリ学園吹奏楽幻想SF

作品情報

青春、幻想、SF、本格推理が、学園の斬首事件を中心に過剰に渦巻く。

講談社ノベルス版ののち、幻冬舎文庫として刊行。幻冬舎公式、Books 出版書誌データベース、NDL で文庫版の ISBN とページ数を確認した。

書籍情報

出版社
幻冬舎
発売日
2011-10-12
ページ数
765ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784344417533
ISBN-10
4344417534
価格
1089 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。そんな中、学園の謎を追っていた級友が斬首死体となって発見される。犯人は誰か?吹奏楽部のメンバーによる壮絶な推理合戦の幕が上がる!青春×SF×幻想の要素を盛り込んだ、最上かつ型破りな伝説の本格ミステリ小説が完全改稿され文庫化。

レビュー

  • 癖は強いが、癖になる

    2007年にノベルズで刊行された第35回メフィスト賞受賞作の文庫化。通称を「新訳」というらしい。その名の通り、キャラクタとプロットの整理が行われ、旧訳に比べて読みやすさは格段に上がった。2014年6月に劇団〈火遊び〉によって舞台化される。 筆者の持ち味である多言語でのルビや衒学趣味が最も強く表れている作品であり、文字でしかなしえない表現や言葉遊びがふんだんに盛り込まれている。そして読み通したあと、それがたとえ悪口であれ、レビューを書いたりつぶやいたりせずにはいられないような、強烈な「魅力」を持つ作品でもある。 なぜなら、まず、これらの表現上の特徴は、筆者の趣味や単なるキャラクタの書き分けのためではなく、物語の謎を解くための伏線として、必然的にそうなっているからだ。 そう、『果実』の特徴を一言で書くならば、非常にフェアでロジカルな小説であることにつきる。事件を解決するための要素は、なにげない会話の中に、情景描写の中に、時に文字の中に隠される。一読しただけでそのすべてに気づくことはほぼ不可能だろう。ミステリ小説の醍醐味である、気持ちよくだまされる快感、驚きをもってページを繰り直す楽しみは、先達の傑作に勝るとも劣らない。 さらに『果実』は、「探偵小説」の系譜に連なる物語でもある。 有栖川有栖。綾辻行人。島田荘司。笠井潔・・・。古野まほろに、彼らが作り上げてきた謎と美しい解決の世界への愛と尊敬があることは疑い得ない。その世界に属する物語を書こうと切望し、そしてそれに見事に成功したからこそ、『果実』は、切なく、ほろ苦く、かつ探偵小説の「作法」に乗っ取った、正々堂々とした小説に仕上がっているのだと思う。私はそこに惹き付けられて止まない。 だから。「新本格」の魅力を感じてきた方、触れてみたい方に、ぜひ『果実』をお勧めしたい。 学園ミステリ、青春小説として楽しむも良し。 元ネタを探しながら、筆者の趣味を探ってみるも良し。 伏線を丁寧に拾い集めながら、謎解きの歯ごたえを楽しむも良し。 善と悪、人間の相互理解について考察にふけるも良し。 『果実』は、非常に多層的な楽しみ方ができる「癖になる」作品だと言える。 (ただし、表紙のイラストについては、講談社ノベルズ版の方が好みでしたので、評価は☆4.5にしたかったです) ・2014年6月22日、舞台化の情報に合わせ、表現上の加筆修正をしました。

  • 本格探偵小説

    勁草館高校の吹奏学部がアンサンブルコンテスト優勝に向けて練習している中、事件が発生する。 吹奏楽の練習の部分やまほろ達の日常生活を見ていると、青春というものはこんなにも胸が痛くなるものだろうかと感じ入ったり、登場人物がみんな個性的で各々の味を出しているのに魅力を感じる。 事件が発生するまでのページ数が結構な分量であるにもかかわらず、飽きのこない展開で事件までを読ませてくれる。 事件発生から解決までの推理合戦やルビ、多言語、衒学趣味は人によっては好みはわかれるであろうけれど、この小説の本質は探偵小説であるということに尽きると思う。 装飾過多で読みづらいという声をよく聞くけれど、この小説の本質は探偵小説であり青春劇であるということ、その本質さえつかんでしまえば、多少の装飾に惑わされることなく、すらすらと読みいることが可能である 魅力的なキャラクタたちが織り成す先の見えない展開に胸を熱くされ、700ページオーバーの分量を感じさせない傑作だと思います

  • 買って失敗でした。

    最悪の文章で、現代人の書いた文章とは思えません。作者は頭が良過ぎて、読者無視のマスターベーション作品です。評価を見ても賛否両論とありますが、これを良しとした方も頭が良すぎるんだと思います。冒険してみたい方は、買って読んでください。ご自身が頭がいいのか悪いのか、試してみたいのなら、是非読んでみて下さい。冒頭にも記述しましたが、私にはお勧めできません。

  • 文庫化されて

    読みやすくなったと他の方が書いていますが、ノベルス版未読なので、そこは良く判りません。 で、感想なのですが、これは好きな人は好きなんだろうと。ただ本格を意識しているようですが、そこが話の主題ではありません。 作者が書きたいことを書いた結果、本格+青春+SFのような話になってますけど、ページもかなり分厚いですけど、ジャンルや長さをどうというよりは、残念ですが話が面白くないです。期待したぶん残念でした。

  • ヒトとヒトとが分かり合うために。

    ひとたび世界に没入すれば。二度と抜け出せない、それは本格の楽園で。 当該小説を求める人には、生涯かけがえのない出逢いが待っている。 「独特のリズム」は必ずしも「読みにくさ」と同義ではない。慣れれば薬物のような劇的効果に変貌する。 古今東西の言語と知識、執拗なまでのルビを駆使して描かれた、立派に過ぎる青春ミステリの新機軸。 洒脱な遊び心に満ちた饒舌さとは裏腹に、そこには揺るぎない堅牢な論理の砦が待ち構える。 「本格探偵小説の正統なる後継者」の覚悟と責務。孤軍奮闘の著者の後ろに道は続いている。 ある人物の弔い合戦。コンサートにかける、まほろたちの想いには胸を焦がされた。 かつて久生十蘭や中井英夫の創出した幻惑のノスタルジー。 かつて有栖川有栖が語った切なすぎる青春のノスタルジー。 衒学と青春。カフェオレのミルクのように溶け合った両者は、無二の世界を現出する。 探偵小説にココロを捧げた親愛なる皆々様。 どうか。古野まほろという真物に触れてみて欲しい。 ヒトとヒトとは分かり合えない。だからこそ、言葉は力と熱を帯びる。 俗世のまがい物に辟易した、あなたとなら。きっと、分かり合える気がしてならない。

  • 傑作

    昔、講談社版で読みました。改変はいらなかったんじゃないかな。傑作であることには変わりない。ちょっと小野不由美の東京異聞を思い出しました。

  • 同人誌でやれよ

    デビューした講談社から出した著作はすべて絶版になってたり、ガキンチョの書いたラノベに盗作されて激おこ(死語)したりと、とにかく話題の尽きない東京大学法学部卒業の新本格推理小説作家先生の初作。著者紹介に「第35回メフィスト賞受賞作」の一文がないのに、「宇山日出臣サマ(メフィスト賞を創設した編集者)にほめられた最後の天才なんですっ!」とあるのはどういう腹づもりか。 作品舞台は大日本帝国が存続している架空の1990年。ってなだけで、トリックのためだけに作られる使い捨てられるファンタジ~な世界観を構築するミステリが横行している現在、新味はないから食傷気味。「推理小説はメルヘンである」と喝破したのは天城一だが、その天城先生も泣きそうな驚天動地のラストは、メルヘンどころかもはやエロゲーです。 なぜなら。 著者と同じ名前を持つ主人公は不細工であるはずなのに、男女問わずモテまくるのだから超キモイ。加えて登場人物は美男美女だらけ。しかも全員主人公の攻略対象なのだから恐れ入る。自己愛べったりの修飾過剰な文章に付き合わされる浅学非才な一般読者の気持ち、少しは慮ってください。分量を1/4に減らしてください。この悲痛な思いは作者に届かないのか。 さらに。 横文字が並ぶ衒学趣味横溢の『唐沢俊一のトンデモ一行知識』くらい無内容な会話は流し読み可能だが、冬のアラスカ並にお寒いロートル☆ヲタク専用ギャグ&興味が寸毫も湧かない楽屋ネタの連打で。僕は身も心も凍りつき。ページを繰る手が自然と重くなりました。 結論。 作者と同程度にハイソでセレブ(W死語)な方々には、青春の甘酸っぱい思い出をくすぐられる感触がほほえましく感じられるのかもしれませんが、無知な大衆には無用の長物ですWACK。

  • Twitterで暴言を吐いて炎上している作者だったので

    どんな作品を書かれているのかと、とりあえずこちらを借りて読んでみましたが、目が滑る滑る。 三流ラノベですね。 私には全く面白いとは思えず、最後まで読めませんでした。 時間つぶしとしてもオススメ出来ません。

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