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北京飯店旧館にて

読売文学賞

北京飯店旧館にて

中薗英助

中薗英助『北京飯店旧館にて』は、日中戦争下の北京を舞台に、胡同、市井の人びと、文人たちとの交わりを追想する連作小説集。歴史の大きな流れに埋もれがちな青春の日々を、街の匂いとともに描く。

北京日中戦争記憶連作小説

作品情報

占領下の北京で、胡同のぬくもりと青春の記憶がよみがえる。

筑摩書房から刊行された連作小説集。北京飯店周辺の街と人々を通じて、占領期の記憶と青春の残響を描く。

レビュー要約

  • 歴史のただ中にある都市生活を、個人の記憶から描き直す点が評価される。街路や人々の細部に宿る温度が読みどころとされる。

書籍情報

出版社
筑摩書房
発売日
1992-10-01
ページ数
247ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784480803115
ISBN-10
4480803114
価格
2350 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

第44回(1992年) 讀賣文学賞小説賞受賞

レビュー

  • 街の佇まいは、人びととの思い出とともに記憶されていく

    私は思い出ごと壊されるような気がして、懐かしい街を再訪することを躊躇してしまう。 主人公が北京を再訪したのは敗戦後41年ということなので1986年か。 鄧小平による改革開放路線で建設ラッシュの北京に、彼の知る北京の面影は無い。 変わってしまった街の中で、昔の街の記憶が、そこで関わりを持った人びととの思い出とともに蘇ってくる。 自らが知る街は、もはや記憶の中にか存在しない。時間の流れは残酷になるときがある。 3年後の1989年には天安門事件、2008年の北京オリンピック・・・、 そうしたことを経て、さらに北京は街も人の心も変わってしまったのだろう。 しかしどんな時代であれ、誰にでも街の佇まいは、人びととの思い出とともに記憶されていく。

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